早春の少年―伊集院大介の誕生

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  • 講談社
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本棚登録 : 38
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062102865

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに本を読んでみた。字が大きくて読みやすかったです。4章までは楽しく見てたんですが、終章のタイトル見て結果がまるわかりなのが残念。所詮中学生の話で推理小説じゃなく物語りなんだなと。伝承の話はなかなか楽しめました。

  • 『及川 徹』は、今では名探偵として有名人になった、かつての同級生である『伊集院 大介』を訪ね上京してきた。伝えられなかた言葉を伝えるために。30年ぶりの再会ではあったが、今では誰も呼ぶことがなくなったあだ名で呼ばれたとき、あの特別な日々の記憶が鮮やかに甦るのだった。

    大きくもなく、かといって小さくもない地方都市『平野』。市の中心を流れる『姫川』の名の由来ともなった数々の伝承が残るのどかな土地にも、戦後の復興の波が押し寄せ、人口が激増した年であった。

    中学2年ももうじき終わろうかという時期に、彼は転校してきたのだった。すらりとした体型に、色が白く整った顔。なんといっても、アナウンサーの話すような標準語は、平野の子どもたちにとって、まったく異質の者だった。徹はそんな彼に惹かれ、また自分についても深く見つめるようになる。

    平穏だったはずの平野に多発する動物の虐殺。そして、労働者のバラバラ死体が川に流され、やがて凄惨を極める一家惨殺事件が起こる。徹は、事件の真相をつきとめようとする大介と行動を共にするのだった。


    たぶん、『伊集院大介』シリーズがあるんだろうけど、そちらは読んだ事が無いです。推理はさておき、少年の成長物語ですね。早熟でずば抜けている大介少年。自分でも自分を『特別』と自覚していて、子どもとして扱われる事に、憤りを感じている。一方の徹は、典型的な土地の少年。周りはみな似たり寄ったりで、これまで自分の人生など考えた事もなかったのが、異質なものにふれ、初めて違う生き方について考える。

    特別とはいっても、そこは少年。そのある意味高慢なぐらいの思いを隠さないところが子どもなのだとは気づけない。ハハ、確かに大人にとっては、鼻につくだろうし、ひやひやさせられるだろうな。まあ、一度くらいその鼻っ柱が折れるのは良い経験と言えるのであろう。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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