機長の告白―生還へのマニュアル

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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062103299

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  • 航空機の安全運行の機能と、事故撲滅の為の提言が詳細に書かれていて、航空機ファンには楽しい。

  • 告白、とあるけれど考察もおもしろい。ぜひ。

  •  B747の機長である著者による、過去に起こった様々な事故の分析と、それらの事故の再発を防止するための提言。
     これらの提言には、幾分技術的な話も含まれており、「いったん離陸操作に入ったら、決して離陸を中止してはならない。」(p.112)とか言われたり、「安全な横風着陸のテクニック」とかを説明されても、パイロットでもない読者にとっては、「はあ、そうなんですか…」という感じで、強くうなづいたり納得したりできない話がある。ラダーもエルロンも何のことでどういう働きをするのかあんまりよく分かっていないと話が飲み込めない。それでも、「『V1』は『離陸決定速度』ではない」とか、「エンジンはすぐに離脱するようにできている」だとかいう話は、素人でも興味深く読めた。もちろん技術的な話以外にも、パイロットの心理的な面やヒューマン・ファクター関係の話、また、航空行政の話(規制緩和により航空法の第1条の条文が変わったとか(pp.304-5))などは興味深い。
     この本が書かれたのが2000年7月、その後2001年1月には、管制官とTCASの指示の違いなどの要因が絡んで起きた日航機のニアミス、その後同様の事例で空中衝突してしまった2002年7月のゆーべリンゲンでの事故、さらにその間に9.11もあって、この本で書かれた様々な注意喚起にもかかわらず、事故や事件が起こってしまっている。著者がこれらの事例をどう分析するか、もっと新しい別の本を読んでみたいと思った。(2008/08/05)

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著者プロフィール

航空評論家/元日本航空機長
1969年慶應義塾大学法学部卒、日本航空入社。
DC-8、ボーイング747、エンブラエルE170に乗務。首相フライトなど政府要請による特別便の経験も多い。ボーイング747の飛行時間は1万4051時間という世界一の記録を持つ。2011年10月の退役までの総飛行時間は2万1000時間超。日本航空在籍時に安全施策の策定推進の責任者だったときにはじめた「スタビライズド・アプローチ」は、日本の航空界全体に普及し、JAL御巣鷹山事故以来の死亡事故、並びに大きな着陸事故ゼロの記録に貢献している。
航空問題と広く安全問題について出版、新聞、テレビなどメディア、講演会などで解説、啓蒙活動を行なっている。著書多数。近著に『飛行機ダイヤのしくみ』(成山堂書店)がある。

「2020年 『パイロットは知っている 羽田増便・都心低空飛行が危険なこれだけの理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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