- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062103480
作品紹介・あらすじ
小谷正一、堀貞一郎、ウォルト・ディズニー…。稀代のプロデューサーたちが、エンタテインメント・ビジネスの礎を築いたあの頃へ、タイム・スリップ。
感想・レビュー・書評
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〜これからあなたが読まれるのは、日米3人のプロデューサーにまつわる、不思議な因縁の物語である。〜から始まるまえがきで紹介される、
小谷正一、
堀貞一郎、
ウォルター・イライアス・ディズニー。
そして日本のエンタメ史。
それぞれが本作の内容割合として等分といった具合で、思ったよりディズニーの話は少ない。
しかし、ディズニーランド誘致に至るまでのエンタメ史で様々な分野の名前の聞いた事のある者からない者まで登場し、それぞれがどんなものを残したのか、どう絡んできたかが普通に面白かった。
井上靖は三たび小谷正一をモデルとして、イベントの舞台裏を描いた「闘牛」、民間放送の開局を描いた「貧血と花と爆弾」、海外演奏家の招聘(しょうへい)を描いた「黒い蝶」など。p95
堀貞一郎は現・東京ディズニーランドのホーンテッドマンションにて主人の声を担当している。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ディズニーランド招致の話というよりは、高度経済成長に揉まれた広告マンたちの話。でも、彼らが活躍したのは、時代のせいではないのかもしれない。
「いつだって時代は過渡期だし、キャンバスは真っ白なんだよ」 -
読書メモ参照
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最高!
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おもしろかった。ここまで働けたらいいやろなー。がんばろっ!2014.03
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エンタメや広告関係の人たちの歴史の武勇伝。大変おもしろかったです。
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「創作とは、記憶である」とは、かの映画監督、黒澤明の言葉。
そもそも、エンタテインメントの基本は模倣である。先達の作った娯楽作品を見て、面白いなぁと感動し、自分も同じ感動を人に与えたいと、記憶の再現を志す。いつの時代もそれがエンタテインメント作りの出発点だ。
かのシェイクスピアは、生涯で37本書いた戯曲のうち、オリジナルは『真夏の夜の夢』『恋の骨折り損』『ウィンザーの陽気な女房たち』『テンペスト』の4作だけ。残り33作は、すべてギリシャやローマの古典劇の焼き直しである。
エンタテインメントは、先の時代を生きたクリエイターたちとの愛と信頼に基づく模倣の積み重ね -
2007年7月初版
馬場康夫 著
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戦後日本のエンタメ・コンテンツ史を影で支え、ミラクルを実現したきた男達の夢と交渉のお話。
広告業界関係者は必読。
今の時代にやり方そのものが通用するかどうかは別だけど、
夢を抱くこと、それに邁進することの尊さと、
どんな努力や理屈や道理も、夢中には叶わないんだなあという、
熱意の可能性を改めて教えてくれる物語でした。
熱かった。