花腐し

著者 :
  • 講談社
3.15
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本棚登録 : 154
感想 : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062103794

作品紹介・あらすじ

『花腐し』芥川賞受賞作。多国籍な街、新宿・大久保の片隅、夜雨に穿たれた男の内部の穴に顕現する茸と花のイメージ。少女の肉体の襞をめくり上げ見える世界の裏側。腐敗してゆく現代の生と性の感覚を鋭く描く「知」と「抒情」の競演。『ひたひたと』芥川賞受賞第一作の特別書き下ろし新作小説。海に面した町、そこはかつて遊郭だった。少年時代の記憶、娼婦ナミ、行くあてのない人々の心と過去が、主人公「わたし」の中に流れ込んでくる。

感想・レビュー・書評

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  •  夢のなかにいるような、生と死を行ったり来たりしているようなお話だった。
     寝る前に読んだが、なんだか悪い夢を見そうな読後感。

  • 終盤難解なところはあったものの、全体を通して面白く読めた。

  • 2人になって、少し体が触れ合えば、もうそういうことはいいとか、疲れてしまっている、とか言ったても、体を重ねてしまうものかな?
    体が離れていて、2人きりでなければ、何も起こらないし、もう疲れたと言っていられるが、すぐそこにある体が、相手を刺激する力を持っていて、どうしようもなく交わりに流れていってしまうのだろうか?
    その交わりに流れていくときには、気持ちが無さそうだ。
    そこにある体が引き合うだけだ。
    射精に向かう体と、それを受け入れ伴う快楽を求める体が引き合ってしまう。
    誰とでもsexはできる。愛しくないsexはできる。


    ただ、肌を撫でることや、抱きしめる中には、気持ちが宿っていそうだ。



    彳んで(たたず)
    疾うに(と)

    疚しい(やま)
    挙措(きょそ)
    滔々と(とうとう)
    毟る(むし)
    滾る(たぎ)

    燥ぐ(はしゃ)
    馥(かおり)
    饐えた(す)
    漲った(みなぎ)
    汚穢(おわい、おえ)

  • 2019.06.02読了。
    今年15冊目。

  • クラシックな感じ。
    中年男、朽ち果てるアパート、時間の曖昧さ、幻覚、薬物中毒の女の子。
    小説でしかできないことをしていると思う。現実があいまいになってく感じとか。

  • 「花腐し」よりも「ひたひたと」の方が、文学感とまとまりがあって良かったかなぁ。流れるような文章が、追想と土地と家族の移り変わりをぼんやりと写し出している。

    「花腐し」は、バブル後10年の、疲れた男の人の思い出と借金の話。社会性を表している現実的な話なんだけど、マジックマッシュルームとか出てきて作り物めいた違和感が。万葉集のような難しい話を入れ込まなくても良かったんじゃないだろうか。
    結局「ひたひたと」のような自身の内省を深めるところに戻るのね。その辺は良かった。

  • たぶん作者はものすごく品のいい人なんだと思う。書いていることの大胆さと滲む上品さのギャップが、私はイマイチいただけなかった。唯一ヤク中の「アスカ」が生き生きしていて人間味があった。
    それが味と言えば味なんだろうけど、あまりどの登場人物も人間の匂いがしなくて、あまりにも言葉的だなあと妙な感想を持った。「花腐し」、まだまだ全然落ち切れていない。

  • 正直つまんね。初めの方にある「ひたひたと」の方が割りと印象に残る感じ。それもまあ、あまり味わいがある訳じゃないけど。どっちも中途半端な作品。このぶんだと、「幽」も期待できそうにないな、「半島」もどうだか。「そこでゆっくりと死んでいきたい気持ちをそそる場所」もいまいちだったし。「不可能」を読んで結末はともかく中々味わいがあって良いなと、それを切っ掛けに松浦寿輝の作品に興味持ち始めたけど、それ以外に良かったのはそういった類のものとは違う「川の光」だし(川の光 外伝はまだ読んでない)。松浦寿輝自身、五分咲きの花腐しって感じ。

  • 表題作「は」よかった。
    雨ジトジトのグジュグジュな感じが伝わってきた。

    もう一個はわかんなかったなあ。

  • 2012/8/16購入

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著者プロフィール

作家・詩人

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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