ジャンヌ・ダルクの生涯

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 35
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062105156

作品紹介・あらすじ

13歳で神の声を聞き、17歳で剣を取って祖国フランスの危機を救い、19歳で火刑台に散ったジャンヌ・ダルク。数々の伝説につつまれた「奇跡の乙女」の実像を追い、その生涯の謎を解き明かす傑作歴史エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 戦う女性を語るときに、最も多く例えられる人物は、このジャンヌ・ダルクではなかろうか。「戦う聖女」のイメージは、本書を読む前からも決定的に存在していた。

    イメージのままの知識というのもアリだとは思うが、一度は少しでも突っ込んで知っておこうと調達したのがこの図書館本。こういう動機と目的で読むには、最適の選択だったと思う。

    まず、著者の藤本ひとみさんのキャラが面白すぎる。
    本書の造りは、ジャンヌの誕生から、その短い生涯を駆け抜けるまでの史実を追っかけつつ、その史実に関りのある場所を、著者自身が実際に訪れてみて、どうのこうのと語る現地レポート的な要素も含まれている。カラーの写真も貼り付けられており、なかなか楽しい本だ。

    その著者のレポートがなんとも、まるで著者自身の日記か個人ブログのような書きっぷりで、読者無視の個人的な感想あり、まったく本旨をわすれた脱線も頻発(笑)、定説の定まらない歴史事実などには著者自身の推理が力強く述べられたりと、ジャンヌ・ダルクの生涯を知るという面白さに加え、著者の奔放な語りも楽しめるという特典付きである。

    しかし、著者は非常に研究熱心で(実際に現地を訪れ、現地の古文書をひもとくなど)、内容は信頼できるし、推論もけっこう鋭くついているんではと思う。

    さてジャンヌ。ダルク。1412年1月6日、フランス・ドンレミに生まれた農夫の娘。当時は英仏百年戦争のさなか、13歳で神の声を聞き、弱冠16歳で剣を取る決意を固めた。

    英軍に包囲されたオルレアン解放を始めとして、神がかり的に連戦連勝を治め、フランス王シャルル7世の戴冠に貢献するなど、まさに奇跡的な戦勝をフランス軍にもたらし続けたが、一敗地にまみれ囚われの身となってからは人生の趨勢が急転し、最後は火刑に処せられるという壮絶な終焉で人生の幕を閉じた。

    神の声、すなわち若い彼女の心を突き動かしたものは何だったのか。ジャンヌの連戦連勝は、100%焦点の定まった強い確信と意思と実行によるものと感じられた。強い確信、強い意思は、周囲の条件をも味方に変えていくようだ。

    しかしながら、戦いは一方の正義が他方の怨恨となる。ジャンヌの戦勝は、親英国派の屈辱となる。ジャンヌを火刑に処した裁判は、その裁判を執り行った親英派の司教ピエール・コオションの報復だったと言える。

    それにしても、歴史の神がいるなら、「もう少し違った展開にできなかったのか」と文句をつけたいような結末であると感じる。

  • ジャンヌ・ダルクを伝説としてではなく、実在の人物として、取っ付きやすく分かりやすく紹介した本。舞台となっている土地の地理的関係や現在の街の様子なども、描かれており、知識が全くない状態からでも、イメージを膨らませやすい作品です。とりあえず、「ジャンヌ・ダルクの生涯はどんなものだったのだろう」とざっくりと知りたい人に、おすすめです。

  • 結局、宗教に利用されて殺されたジャンヌダルクに合掌。図解地図もあり分かり易かったです。著者も好感もてました

  • 2013/6/11

  • 13歳で神の声を聞き、16歳で剣を取る決意をし、男装の乙女としてヨーロッパの歴史を変えたがゆえに、19歳で火刑台に上らなければならなかった少女、ジャンヌ・ダルク。
    誰もがその名は一度は聞いたことがあるほど有名な歴史的人物の足跡をたどり、作家藤本ひとみさん自身が自分の見解も含めつつ語る歴史エッセイ。
    非常に分かりやすかったです。エッセイ風なので、堅苦しくなくて読みやすいし。また藤本さんの語りぶりが面白い(笑)
    図版も結構掲載されていて、初心者にも分かりやすく書いてあるので、「ジャンヌ・ダルクって名前は知ってるけど…」とちょっと興味を持ち始めた人にオススメです。

  • 大好きなジャンヌについての本 ジャンヌについて永遠に書き連ねていると言うより、作者の方のエッセイや当時の人たちなどについても書き加えられている感じ 実は、永遠と書き連ねている、というのを期待してたのですが とても大好きな一冊です

  • 世界史のレポートでジャンヌダルク関連は読みまくりました。

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著者プロフィール

長野県生まれ。西洋史への深い造詣と綿密な取材に基づく歴史小説で脚光をあびる。フランス政府観光局親善大使。著作に、『新・三銃士』『皇妃エリザベート』『シャネル』『アンジェリク緋色の旗』『ハプスブルクの宝剣』『王妃マリー・アントワネット 華やかな悲劇のすべて』『幕末銃姫伝』『i維新銃姫伝』など多数。青い鳥文庫ではKZのほかに「妖精チームG(ジェニ)」シリーズ、『マリー・アントワネット物語』『三銃士』も手がけている。

「2022年 『探偵チームKZ事件ノート つぶやく死霊は知っている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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