黄金の島

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 218
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (548ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062106566

感想・レビュー・書評

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  • 日本を追われ、帰国を試みるヤクザと、密入国を夢見るベトナム貧民との話。
    貧困の苦しさと、それから生み出される情念が力強く書かれている。
    戦後にはあり、今の日本人が失ったものが描かれている気がする。
    真保裕一らしいプロットだし、リサーチだが、内容的には船戸与一ぽい。

  • 組に追われベトナムまで逃がれてきたヤクザが豊かさに憧れ、明日の見えない貧困から脱出することを夢見るシクロ乗りたちと出会う。
    目的は違えどそれぞれの思いを胸に“密航”という手段で共に黄金の島、日本を目指す。

  • 黄金の島とは、もちろん日本のこと。日本にいて、自分の国を黄金の島と感じることは日常的には少ないけど、ベトナムでは、ここまで日本にあこがれるものか?

    舞台の大半がベトナム。私も一度行きたい国です。物価は安いけど、それだけに生活も貧困を極め、警官も賄賂で動く、帰りのバス代のために少女が日本人の前で服を脱ぐ、(日本にあこがれる一方で、日本人をどう捕らえているかが分かるシーンでした)そんな国で、日本から逃げてきたヤクザがベトナムの青年を連れて日本に帰ろうという言う気持ちになるまでを描いています。

    本の表紙の絵から、荒波を分けて日本に向かうシーンが中心となる海洋冒険小説と思いがちですが、意外にその部分は、クライマックスシーンだけど、量的には少なく、あっさりしています。やっぱり、ベトナムでの生活や考え方を読み取るの方がたのしい作品かもしれません。しかし、量が多い作品(それでも意外にさくさく読めました)。
    2004.1.18

  • 面白かったなぁ〜ベトナムの少年達の結束はすごいなぁ〜。
    感心してしまった。話はテンポが良くってグングンと読めます!!

  •  読んだことあったように思っていたけど
     ・・忘れていたのかな。
     救いがあるような、無いような。
     いつもながら、その精密さには驚きます。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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