重蔵始末

著者 :
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本棚登録 : 39
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062107105

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  •  火盗改・近藤重蔵は、21歳ながら、相手が上級の役職であろうと物怖じしない豪胆な性格で、17歳のときに私塾を興すほどの博識な男だった。
     脇差も十手も持たず、赤い鞭を差している。
     配下の同心・橋場余一郎と密偵の根岸団平とともに、型破りな手法で難事件の解決に挑む。

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     結構破天荒な性格という感じで書かれているし、確かにこの年でこれだとそうなのかもしれないけれど、意地が悪いとか嫌味だとか、そういう嫌な性格ではないから、読んでいて嫌な気持ちにはならない。
     てか、年齢のことを読んでるうちに忘れる(笑)
     役人風を吹かせていて、町方では評判が悪いという青柳隼人さんとか、そうは書かれているけれど、重蔵さんたちに嫌がらせをするとかいう場面もなく、嫌なヤツ描写もないから、読んでいてイライラしない。

     登場人物も絞り込まれているし、文章も分かりやすいので、『半次捕物控』のときのように、読んでいて混乱はしない。

     ただ、お話のほうは、謎解き感はあるような、ないような…。
     ハードボイルドていう感じですかね。
     町人でなく役人が主人公になると、話が重々しいというか、シリアスな雰囲気になるね。
     気軽にサッと読む感じじゃない、というか。


     あと、気になったんだけれど、第一話の重蔵さん、あれは推理を間違えたの? それとも真相が分かっていて、わざと間違った推理を披露したの?

  • 逢坂剛さん初の本格時代小説短編連作集、重蔵始末シリーズ1巻。江戸の火付盗賊改方与力にして後の北方探検家・近藤重蔵、二十一歳。年長者・上役を恐れず傍若無人の言動でいっけん傲岸不遜だが弁が立つ型破りな毀誉褒貶半ばする男。配下の同心橋場余一郎や密偵・根岸団平を使い特別誂の「赤い鞭」を武器にロシアの謎の大男、美女のかたき討ち、茶屋の狂歌殺人事件…。寛政の世を揺るがす怪事件を型破りの手法で重蔵が解く痛快無比の捕物帖。時代物の特徴人物心情・情景がバッサリ削られ評価が分れる作品。余りにも重蔵が完璧すぎかも?

    このシリーズ1巻は橿原図書館にて借りる。2~4巻地元図書館にあり。

  • 著者初の時代小説なのだが、江戸時代に舞台を移した「禿鷹の夜」のような推理小説にしか感じられない。
     著者は”近藤重蔵”に対して人物造形(思い入れ)を行っていないのではないか。
     つまり、火盗改時代の資料が残っていないという事を逆手に取って、年少にして博学才気、年長者にも物怖じしないと伝えられいるキャラクターが、ある状況下で、どう行動するかを描いた小説(実験的行動小説?)のような気がしてならないのだ。

  • 与力・同心・小者の3人で事件をみつけ,解決しちゃう〜火付盗賊改方の長谷川平蔵が石川島人足寄場取り廻しで忙しい中,御先手鉄砲組組頭松平佐金吾定寅が火付け盗賊改方に任じられ,その配下の与力・近藤重蔵は僅か二十一歳で跡目を継いだ。剛胆な性格である重蔵は同心・橋場余一郎を遣い,家の子の根岸団平を遣って,事件を解決する。関取の鬼ヶ嶽の懐を狙った強盗・ロシアからの間者が帰国費用を稼ぐために商人を狙った事件・変装を得意とする強盗団・女剣士の乱心・覚醒剤(?)密輸〜池波正太郎亡き後を狙ったのだろう・・・中一弥の挿絵を遣っている・・・が,女剣士を悪役に仕立てたらダメだわ。時代物を読むのは大抵男だから・・・中には悪女もいるという程度にしておかないと,読者が引いてしまう。逢坂剛・・敗れたり・・・だ。池波正太郎の跡は,やはり鳥羽亮にしよう(おっと・・最近読んでいないなぁ)

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著者プロフィール

逢坂剛
一九四三年、東京生まれ。八〇年「暗殺者グラナダに死す」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。八六年に刊行した『カディスの赤い星』で直木賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞をトリプル受賞。二〇一三年に日本ミステリー文学大賞、一五年には『平蔵狩り』で吉川英治文学賞を受賞。「百舌」シリーズや「長谷川平蔵」シリーズなど著作多数。

「2022年 『最果ての決闘者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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