湖賊の風

著者 :
  • 講談社
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 10
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062107853

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ★★★★☆

    這本書一開始有些不太好入門,堅田的傳道、全人眾、漁師,還有山門、本願寺(蓮如)的權力關係,花了些時間才能理解。一開始散亂的線,和主角魚鱗難以預測的行動,有點想放棄,但是繼續讀下去之後才終於漸漸理解。山門護正院擔任堅田奉行想獨佔所有的利權,中間也夾雜了山門攻擊本願寺的橋段。而之前互相怨恨、不相往來甚至歧視的三個力量在魚鱗的策畫下終於合體,雖然一度撤到沖ノ島,但後來終於在海戰擊退山門勢力,琵琶湖四十九浦也終於被解放。不過主角,被歧視的チャリンコ魚鱗後來在茶店遭襲(這部分就安排得有點刻意了,不過也讓他得死得其所),後來決定和護正院豎者同歸於盡,最後的戰役頗為悲壯。

    這本小說雖然和我事先想得完全不一樣,但是還是頗為有趣。主角有著天才般地預測風雲和操船的本能,但是抱著從小被歧視、父親因他而死那種只能靠自己的孤寂感,無視道德的一匹狼的行動,這種無關道德的海賊感和解放感讓人暢快,但同時也感到他背負的包袱有多重,還是要跟山門和歧視打交道。他也象徵著自力的代表,向兵庫和蓮如則是他力本願,提出這點對比相當有趣。

    裡面的山門護正院是相當惡毒的角色,原來山門曾經這樣支配琵琶湖,但是許多子院塔頭各自為政,並不是一個統一群體,即使座主也無法控制他們,坂本是山法師的大本營之一。還有堅田這樣一個小區域裡面居然這麼複雜,甚至還有嚴重的歧視,讀完這本小說我才稍微了解當時湖西的權力關係,能把這部分好好地梳理,並寫得如此深入,覺得相當佩服(尤其是想到井澤常說的宗教常常被日本史學者忽視)!而蓮如這個相當具群眾魅力的宗教領袖雖然不是主角但寫得相當出色,尤其是保護御影樣那一段(真宗完全走血統崇拜路線,親鸞地下有知會怎麼想?)的兩面手法等等,還有他的"人德",不禁讓我開始對他有些好奇了,之後想來看關於他的書。

    這本書是相當異色的時代小說,除了一開始有點搞不清楚狀況之外,是頗為有趣的湖賊小說,戰鬥場面也寫得不錯。但最尊敬就是作者活寫了這一帶的權力關係和全盤的狀況,也不忘記提及中央和宗教因素,能掌握到這麼深入淺出,個人認為僅就這部分,就一本小說而言的貢獻度已經相當出色了。

  • 「湖国の町の見果てぬ夢」

    時は足利将軍家の治世、近江国琵琶湖の喉元にあたり水上交通の要衝・堅田。ここでは船道(ふなど)衆と呼ばれる船乗りたちが、時には海賊まがいの方法でその航行権を売りつけることにより、巨利と力を持っていた。彼らの背後にはその偉容とともに山門と呼ばれる天台叡山の有力寺院・護正院がある。これに対して陸の商工業者である全人(まとうど)衆は、当時の振興宗教であった蓮如率いる真宗本願寺の門徒としてその結束を図ろうとする。両者の間にあってチャリンコと蔑まれた漁師の子魚鱗(ウロクズ)は、どちらにも組することなく、その天与の船さばきを以って自らを恃みさらなる野望のため今日も琵琶湖へ船を漕ぎ出す。

    琵琶湖の利権をめぐり船戸衆、全人衆、さらには漁師の集落・小番城の思惑が渦巻くところへ、彼らを牛耳って利権を独占せんとする比叡山の有力坊、さらには蓮如のもとに厚い信仰を以って集う本願寺門徒が絡んでゆくという、かなり骨太な男たちの物語です。

    本書では魚鱗という一匹狼で天才的な風読みの船乗りがヒーローとして設定されています。彼はどちらかといえば無口でシャイな印象ですが、その存在感は物語の要所要所で周囲を圧倒します。けれども琵琶湖という大きな舞台で彼を見るとき、この魚鱗さえも物語の一つの風景に過ぎないように思えます。

    ではこの物語の真の主役とはだれか。
    (すみません、ここから、個人的な妄想に入っちゃいますが)
    それはこの混沌とした物語を生むことになった、堅田という町そのものであるように思えました。利権をめぐる闘いの中にあって、目先のことに捕らわれず、琵琶湖そのものを手中にしようと夢見た魚鱗をはじめ、身分や立場を超えて堅田の町としての存亡を憂いた荒くれ者の船戸衆の指導者・鳥羽将監。

    独立や自治という概念こそはっきり見えてはこなかったものの、琵琶湖の喉元という地の利に恵まれ、優れた船乗りや商工業者を束ねられることがあったなら、堅田という町には更なる繁栄があったのではないでしょうか。(琵琶湖の一番狭くなったところに位置する町ということでその北側には琵琶湖大橋がかかっており、今もなお交通の要衝となっています。)

    個々の利を追うことなく町としての共存共栄という意識を彼らが持ち、新たなシステムを構築することを考えたのであればあるいは、大阪の堺、イタリアのベネチアのように水利を活かした湖の自治都市として成長する道があったのかもしれないのです。

    応仁の乱真っ只中の京都の情勢や、堅田の背後に聳えまだまだ力のあった比叡山の圧力、比良の山々と琵琶湖の間という堅田の町の地形などを考えるとそれは現実的な話ではないのかもしれません。けれども、皆が目先のことに汲々として戦う中で、魚鱗や将監、ちっぽけな漁師でありながら人を見る眼のあった藤次郎、その鍵を握ったのかもしれない人々の運命はあまりに儚くて切ない。そのことがより堅田の町の見果てぬ夢を思わせるのです。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1960 年生まれ。92 年「尼子悲話」で第72回オール讀物新人賞受賞。95 年「異形の寵児」で第114 回直木賞候補。97 年「鎌倉擾乱」で中山義秀文学賞受賞。

「2021年 『北条義時 我、鎌倉にて天運を待つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高橋直樹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×