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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062110877
みんなの感想まとめ
幻想的で耽美的な物語が展開される本作は、現実と異次元が交錯する独特の世界観を持っています。主人公の慧君が祖父から譲り受けた「クラブ」で、バーテンの九鬼さんが作る特製カクテルを通じて様々な異世界に旅する...
感想・レビュー・書評
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倉橋由美子という作家はとてもユニーク。
独自の、不思議な世界観が確立しています。
小川洋子にも通じるものがあるけど、もっと、残酷というか突き放しているというか、大胆で男っぽい。
読んでてまず思ったのが、「これ、誰か映像化してくれないかなあ」と。CGを使ったアートなアニメーション映像で。
絶対面白いと思うんだけど。
ビジュアルブックを眺めているような感覚を味わえる不思議な小説です。
慧(けい)君は祖父からある「クラブ」を譲り受ける。
クラブの中にはバーがあり、慧君が訪れるとバーテンの九鬼さんが不思議な特製カクテルを作ってくれる。
そのカクテルは、異世界への入口。
あるときは雪の天上世界、あるときは熟れた果実の熱帯の森、またあるときは鬼女の集う紅葉狩り。
現実世界のすぐそばにある異次元世界を当たり前に受け入れつつ、どこか醒めているような感覚で描いています。
瑞々しい感性とドライな視点が同居する文章が不思議と心地よいのです。
小説というよりは軽い読み物、という感じ。 -
何とはなしに魅力的なタイトルに出会い、本当に久しぶりに倉橋由美子を読みました。
そうか、漢字にすれば黄泉比良坂往還か。こちらの方が良く判る。
(「MARC」データベースより)
時空を越え、はるかな異郷とこの世を自在に往来する少年・慧君の幻想的な性的冒険。辛辣で精錬されたユーモアとエスプリ溢れる倉橋由美子待望の連作小説集。『サントリークォータリー』掲載
幻想的かつ耽美的な全15編。
腐敗した肉、抽象化したカニバリズム、近親相姦。
淫靡というか、直接的表現はあっさりしたものなのですが、シチュエーションがね。
そして同時に、浅学な私は全くついて行け無い漢詩・和歌・ギリシャ神話・能などをモチーフにした教養小説。
倉橋さんは何冊か読んでいるのですが、ずいぶん昔の話であまり記憶が無いのです。でも何となく「倉橋さんらしいな」と思わせる作品でした。
かなり読み手を選ぶ作品でしょうね。好きな人は好き、駄目な人は駄目。
私はと言えば、そこそこ楽しめました。
ちなみに以下は読了後に調べた各編のキーワードです。
・花の雪散る里;式子内親王(新三十六歌仙)
・果実の中の饗宴;月と六ペンス
・月の都に帰る;かぐや姫
・植物的悪魔の季節;王安石(北宋の政治家・詩人)
・鬼女の宴;高浜虚子(爛々と昼の星見え菌生え)「
・雪女恋慕行;アフロディテとエロス
・緑陰酔生夢;江馬細香(江戸時代の女性漢詩人、画家)
・冥界往還記;菅茶山(江戸時代後期の儒学者・漢詩人)
・落陽原に登る;麻姑(中国神話に登場する仙女)
・海市遊宴;蘇軾(中国北宋代の政治家、詩人、書家)
・髑髏小町;通小町(執心男物の能楽)
・雪洞桃源;ペルセポネ(ギリシア神話に登場する女神で冥界の女王)
・臨湖亭綺譚;白楽天の琵琶行
・明月幻記;不明
・芒が原逍遥記;黒塚(安達ヶ原の鬼婆を題材にした能) -
上質にしてドラッギー 夢幻
失礼ながら高齢の著者にこのようなものが書けることに驚いてしまった -
「桂子さんシリーズ」8/8。彗君が主人公の幻想短編。「ポポイ」に登場の舞子も、もちろん桂子さんもちょい出る。
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古典への造詣にすさまじいものがあるが、それを反転させているように見えるのがおもしろかった。たとえば小町の髑髏の話は、九相図をひっくり返しているし、ストレートな古典の引用だけではない。全体の構造も主人公の男性がいろいろな女性と連作短編的に関わっていくという点で源氏物語ににているが、源氏と違って女性たちのことがいまひとつ明らかにならないため、主人公だけが何も知らずに空回りしているように読める。そこに批評性があるのではとおもった。
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懐かしくなって再読。
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バーテンダーの作るカクテルで異界に遊ぶ主人公。
ギリシア神話に漢詩に和歌と幾つかのジャンルの言葉を引いて物語りに彩が加わります。
エロス、と言えばエロスかも知れないけれど表現が綺麗なので気にならずにさらりと読めました。 -
バーテンダーの九鬼さんがつくるカクテルに導かれ、あちらこちらとこの世ならざる場所へ渡っては女性と戯れる慧君が主人公の短篇集。官能的ではあるが描写はやんわりとぼかしていて、変に生々しいエロではないので、お酒の力も借りながら雰囲気に酔うといった感じ。時にふわふわと、時にどろりと痛む感触が心地よい。すっぱりと割り切った展開が好みの人には向かないが、たまには夢幻の世界でまどろみたいという人にはよいと思う。
和洋中と世界中の詩やら文学、神話からの引用が文中に撒かれているので、知っているものが出てくると思わずにやりとしてしまう(笑)。 -
タイトル通り、オルフェウス的冥界譚、行きて帰りし物語の形式を採っている。読んでいて夢をみてるような、酩酊してしまったような眩暈を覚えること請け合いである。こういった文章が書けるその技巧に素直に関心した。
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この慧くんと九鬼さんが出てくるシリーズ。なんか好きです。
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怪談オムニバスとして途中までは楽しく読めていたものの、とある部分から読むのがつらくなった。その境目がどことははっきり分からないんだけど、その衝撃的な筆力にも慣れてふと冷静になってみたらこういった雰囲気小説がいくつになっても読めない自分に気付いたというか、たぶんそういう低レベルな理由だと思う。
読み終わったというよりは文に「連れて行かれた」に近いかも。 -
(2005.12.15読了)(2003.08.03購入)
(「BOOK」データベースより)amazon
バーテンダーの九鬼さんが作る不思議なカクテルを口にすると、慧君はいつも時空を超えた妖しい空間に迷い込む。そこには鬼女や雪女、あるいは髑髏の美女も姿をあらわし、慧君は体の細胞が溶けていくようなエクスタシーを味わうことに…。この世とあの世の往来を愉しむ極上のファンタジー連作短編集。
☆倉橋由美子の本(既読)
「聖少女」倉橋 由美子著、新潮社、1965.09.05
「妖女のように」倉橋 由美子著、冬樹社、1966.01.20
「スミヤキストQの冒険」倉橋 由美子著、講談社、1969.04.24
「悪い夏」倉橋 由美子著、角川文庫、1970.05.10
「婚約」倉橋 由美子著、新潮文庫、1971.06.21
「暗い旅」倉橋 由美子著、新潮文庫、1971.11.30
「ヴァージニア」倉橋 由美子著、新潮文庫、1973.05.25
「わたしのなかのかれへ 上」倉橋 由美子著、講談社文庫、1973.09.15
「わたしのなかのかれへ 下」倉橋 由美子著、講談社文庫、1973.09.15
「夢の浮橋」倉橋 由美子著、中公文庫、1973.10.10
「パルタイ」倉橋 由美子著、文春文庫、1975.01.25
「ポポイ」倉橋 由美子著、新潮文庫、1991.04.25
「大人のための残酷童話」倉橋 由美子著、新潮文庫、1998.08.01
「よもつひらさか往還」倉橋 由美子著、講談社、2002.03.20 -
収録作: 花の雪散る里/果実の中の饗宴/月の都に帰る/植物的悪魔の季節/鬼女の宴/雪女恋慕行/緑陰酔生夢/冥界往還記 /落陽原に登る/海市遊宴/髑髏小町/雪洞桃源/臨湖亭綺譚 /明月幻記/芒が原逍遥記
■講談社 2002.3.20
装画 たむらしげる
装幀 菊地信義
オビコピー「グラスの向こうに冥界が見える 酔いしれてさまよい遊ぶ 黄泉平坂(よもつひらさか)のぼりおり」
■講談社文庫 2005.3.15
解説 千葉望「酒をいざや酌もうよ」
※サントリークオータリー 「カクテルストーリー」連載誌 -
なんとなく何度も何度も繰り返し読んでしまいます。
倉橋さんが描く美少年・美少女は
イメージとしてはつるんとしたキレイな生物で
この世の生き物とは別物に感じます。
お話というよう倉橋さんが紡ぐ世界が好きなのかもしれません。
倉橋さんの小説の中では桂子さん関連が特に好きです。 -
不思議でちょっと不気味な短編。
山田章博さんの、初期の画風が似合いそうな感じ。
髑髏小町の自分の取説の部分がちょっと笑えた。
髑髏盃は嫌なのねw
(09.05.25)
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図書館。
「ポポイ」が好みだったのでおかわり。
(09.05.15) -
連作短編集全十五編
花の雪散る里、果実の中の饗宴、月の都に帰る、植物的悪魔の季節、鬼女の宴、雪女恋慕行、緑陰酔生夢、冥界往還記、落陽原に登る、海市遊宴、髑髏小町、雪洞桃源、臨湖亭綺譚、明月幻記、芒が原逍遥記 -
時空を越え、はるかな異郷とこの世を自在に往来する少年・慧君の幻想的な性的冒険。辛辣で精錬されたユーモアとエスプリ溢れる倉橋由美子待望の連作小説集
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グラスの向こうに冥界が見える
酔いしれてさまよい遊ぶ
黄泉平坂(よもつひらさか)のぼりおり -
慧君と九鬼さんの不思議で妖しい話。
この本が好きな人におすすめの本
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倉橋由美子の作品
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