黒と茶の幻想 (Mephisto club)

著者 :
  • 講談社
3.72
  • (212)
  • (201)
  • (407)
  • (16)
  • (2)
本棚登録 : 1394
レビュー : 232
  • Amazon.co.jp ・本 (624ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062110976

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 学生時代の友人同士の利枝子、彰彦、蒔生、節子の4人で屋久島(Y島と表記)を旅する話。「美しい謎」をテーマに話しながら、最終目標縄文杉と三顧の桜を目指して旅は続く。利枝子の親友だった憂理(「麦の海に沈む果実」に出てくる)はどうなったのか?彰彦の紫陽花が怖い理由とは?節子の突き落とされる夢の根拠は?四十前の男女の友人同士の旅というのがまず面白かった。学生時代と変わったところ、変わらぬところ。そして屋久島の自然。数々の「美しい謎」。最後、節子の章で思わぬ展開となった。長編だが、飽きさせない。

  • 学生時代の同級生だった利枝子、彰彦、蒔生、節子の四人は、卒業後十数年経って、Y島に旅をする。四人の心に当時の彼女の影が現れる。闇の中に閉ざされたあの頃に出来事。それぞれが一人称で語る物語。

  • Y島でJ杉って伏字にする意味あるのかい?って思った事だけ覚えている。

    装幀 / 北見 隆
    デザイン / 京極夏彦 with FISCO
    初出 / 『メフィスト』2000年5月号~2001年9月号

  • 一番のイケメンが一番まともってどういうことだ。

  • 幻の奇書『三月は深き紅の淵に』の第1章となる作品という位置づけのようですが
    短編集「三月は深き紅の淵に」の第1章待っている人々で語られるものとは
    似て非なるもので、ずいぶんがっかりしながら読んでしまった。
    “砂漠の外れの塔で三人の修道士が首を吊る話とか、霞が関の電信柱に小人の手形が付いている話とか、祭りの最中の密室状態の広場から子供たちの集団がいなくなる話とか。”など、不思議な話を語り謎を解きながらのワクワクする作品と思っていたから、しょうがない。
    昔話に花が咲き、甘くて苦い男女4人の話。それだけだった。
    少しはミステリーまがいの話もでてくるけど、昔はああだった、あの人は昔からこういうところは変わらないというだけの話だった。それだけの感想。すみません。

  • 学生時代の友人である男2人と女2人が、日常を離れ、とある島の有名な杉を見る旅をする。旅のエッセンスは「美しい謎」。4人に影を落とす憂理という女、彼女は今どうしているのか。 憂理は他作品に理瀬のルームメイトとして登場する。私は彼女がけっこう気に入っていたので、今作での思い詰めた描かれ方に切なくなった。

  • いまと年齢が半分だった頃、インフルエンザで学校休んで読んだ本。
    屋久島にいったので再読。


    当時はミステリーが、ただただ面白かったのに
    いまは利枝子のひきずり具合に共感しすぎて、読後が息ができないほど切ない。


    また十数年後によんだら、まったく違う印象を受けるんだろうな。

    人はそれぞれ屋久島みたいな森をもっていて、
    ひとりで森を歩いていく。

    他者と森を一緒に歩けるなんて幻想で、
    それでも強く生きていけることを
    教えてもらいました。

  • 図書館で。600頁超えの大作。でもおもしろく最後まで4人の登場人物それぞれに気持ちを乗せながら読むことが出来ました。40歳を目前にしたかつての同級生達。過去を振り返りながら現在を語る物語。私はりえこの気持ちもせつこの気持ちもよくわかるなと同姓目線で感じながら読めました。

  • 言うなれば大人版の「夜のピクニック」。
    学生時代を共に過ごした男女4人が40歳を目前に屋久島へ旅行する事になる。テーマは「過去と向き合う」。
    恩田陸の作品は登場人物に感情移入しやすい。章ごとに語り部が変わるため自分自身の心理描写も4人分描かれているが、ちょっとずつ似てる部分があり楽しい。特に薪生には共感を感じる。
    3章まではミステリ色が強いがほぼ3章で解決し4章はエピソードに近い。
    全体に共通してるのは旅に出る事で非日常を得る。

全232件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

黒と茶の幻想 (Mephisto club)のその他の作品

恩田陸の作品

ツイートする