グレイヴディッガー

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 391
レビュー : 74
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062113564

作品紹介・あらすじ

都会の闇を生きてきた悪党・八神俊彦は、運命の一日を迎えるはずだった。生き方を改めるため、自ら骨髄ドナーとなり白血病患者の命を救おうとしていたのだ。ところがその日、都内で未曽有の無差別大量殺人が発生。大都市・東京は、厳戒態勢に突入した。そして友人の死体を発見した瞬間から、八神の必死の逃走劇が始まった。警察、謎の集団、正体不明の殺戮者から逃げ切らなければ、八神の骨髄を待つ白血病患者が死ぬ。八神は生き残れるのか?謎の殺戮者・グレイヴディッガーの正体とは?著者渾身のスリラー巨編が、ついにその全貌を現す。

感想・レビュー・書評

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  • オチについて。最後の最後の最後の最後で、ん?なんじゃコリャ!?
    ってなるかも。ちょっと自由過ぎじゃぁ、、、w
    でもでも大満足でした。
    とにかくプロットが巧い。ずんずん引っ張っていく展開力が素晴しい。ホントこの作家さんの作品は映像化を期待をしたくなります。
    特にこの物語はTVドラマなんかに向いてると思いました。連続サスペンスドラマの画が持つ少しだけチープなスキを持たせると、この破天荒なフィクションが相乗効果を挙げるのではないかなぁと。

    首藤瓜於の持つ世界と似た「心理的な緊迫感」を感じた。けれど、スピード感は凌ぐ。
    いやーホント楽しかった!こてこてB級だけどねw

  • ジェノサイドに感銘を受け、高野さんの第2弾です。
    グレイヴディッガー(墓堀人)面白かったです。現代の魔女裁判。
    自己の優位性を持って、他人を貶め、さらに優位性を高める輩を裁く。人と言う物は、金を、自己肥大を、そんなに集約したくなるのでしょうか。

    主人公(?)八神に、どんどん引きずり込まれて行く形で一気に読み進めて行けます。たった2日弱の時間の話で、ここまで色んな事が起きるか、赤羽から大森(六郷)までどんだけ遠いんだと、普段普通に電車に乗って通っている分には、こんなに時間がかからないよと思いながら、警察及び警備方法、捜索方法、伝達方法と言うのは、色々な方法があるのだなあと、感心する。
    少しずつ謎が解けて行くが、思わぬ落とし穴もあり、中々興味深い。疑心暗鬼と言う人間性の一番嫌な所が少しずつ顔を出し、考えさせられる。漸く一安心と言った所で、まだ強敵が残っていたり、最後まで気を抜けない作りに時間を忘れて、読みふけってしまった。

    本当に悪いやつは悪い顔をしていない。自己と葛藤をしている善性を持った人が悪い事をした際に、苦悩が顔に出て悪相になってしまう。でも、本当の悪人も悪い顔してると思いますよ。

  • このみっしりした伏線の存在感が好き。
    冒険のための冒険小説ではなく、土台に骨髄移植という軽く取り扱えないテーマを真摯に据えている分、よりエンタテイメントが際立つというバランス感覚は、前作と同様。
    好きですね、こういう物語を書く人の能力は。

  • 猟奇的な連続殺人事件、それとは別の遺体盗難事件。八神は一体、何に巻き込まれたのか?
    圧倒的なスピードで展開するノンストップスリラー。のっけから引き込まれました。
    性根が腐っていない、憎めない、たまに見せる善行。ピカレスク小説では定番タイプですね
    冷静に考えると悪人なんだけど、つい応援しちゃう。うっかりすると好きになっちゃう。
    八神なら無事に目的を果たせるだろうと、根拠のない自信がわき上がります。

  • 面白かったです。ハラハラドキドキ、ページを捲る手が止まりませんでした。残虐なシーンもありますが、悪人が行う一つの善行、骨髄移植が全うできるのか否か、何度もピンチになりながら何とか病院まで行こうとする八神を応援せずにはいられません。

  • エンターテイメント作品としてもとても面白くて読みやすいし、どんどん引き込まれた。
    ただ、高野和明さんはそれだけじゃないから私は読む。世間の上っ面だけ見てのほほんと暮らしている自分に、社会構造の真実を教えてくれるから。
    今回は、公安警察の闇へ切り込んでおり、弱者となった犯罪者だけが葬られる世の中を必死に伝えてくれている。

  • 「グレイグディッガー」…墓堀人という意味。
    中世ヨーロッパでの魔女狩り。
    魔女迫害がイングランドに及んだ頃、異端審問官達が、
    魔女狩りの拷問と同じ方法で虐殺された。
    拷問を受けた人が蘇り復讐をしていると信じられた。
    この蘇った死者をグレイヴディッガーと呼んだ…。

    八神俊彦は自分の薄汚れた人生を改める為、
    骨髄ドナーとなり白血病患者の命を救おうとしていた。
    移植前日、金銭に不安があり借金の為友人宅を訪ねる。
    そこで、煮えたぎる浴槽の中で殺された友人を発見する。
    その上、その場で面識のない複数の人間に襲われ逃走を開始する。
    その頃、都内各所で次々と発生する猟奇殺人事件。
    二ヶ月前には、遺体消失事件が発生していて、
    犯人は、グレイヴディッガーの手口を模倣して起こしていた。
    一見何の共通点も無い被害者達だか、皆骨髄ドナーカードを持っていた。

    事件に巻き込まれ容疑者として警察に追われる八神。
    八神を追う謎の集団。そして、殺戮者墓堀人…。
    八神を追う謎の集団は何なのか?その目的は…?
    骨髄ドナーの連続殺人の目的は…?

    八神の逃走の章と警察の捜査の章が交互に展開し、
    時に交錯しながら、次々とストーリーは進んていく。
    骨髄移植・刑事と公安と監察…公安の闇は深い。
    公安と国家権力の癒着と腐敗。
    冒頭から引き込まれ、次々と明らかになる真実でどうなっていくの…。
    どう繋がっていくのと、先が気になって頁を捲る手が止まらなかった。
    ラストはやはり不穏な幕引きだったなぁ。

    小悪党の八神のキャラも憎めなかった。いつの間にか、八神の逃走を応援してた。
    事件を追う刑事・古寺やキャリア管理官ながら柔軟な思考の越智も魅力的だった。

  • 現実っぽい設定なのに現実味はほとんど感じず、真面目な題材であろうにエンターテイメント的面白さに終始してしまっている。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/13958038.html

  • 途中まではとても面白かったが、最後で結局真相が判明せず消化不良。八神と古寺の奇妙な友情は
    少しほのぼのした。

  •  風呂場で釜茹でにされた死体を発見した男が、警察と謎の集団に追われる。しかし男は、白血病患者のための骨髄移植を控えており、時間内に病院に到達しなければならなかった…、という話。
     著者の作品を読んだのは『ジェノサイド』が初めてで、とても面白いと思った。その後『13階段』を読み、映画も見たが、『ジェノサイド』程ではないにしても、面白かった。そして3作品目がこれ。程良い緊張感が持続し、飽きずに読める。1日で一気に読んでしまった。主人公で、逃げ回ることになる「悪党」の憎めない感じが、伊坂幸太郎の小説に出てきそうだなと思った。例えば地の文で突然出てくる「男はつらいよ。」(p.256)とか、「『ダーク・ダックスか?』」(p.280)のあたり、ちょっとしたユーモアが面白い。(15/06/18)

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