アベラシオン

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 130
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (660ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062121576

感想・レビュー・書評

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  • うーん、凄い大作…。でもかなり読み手を選ぶ作品かな。
    学生の頃、芸術学と西洋史を勉強したけれど、美術やら歴史やらの説明が半分くらいしか分からなかった。ストーリーを追いたい身としては、その辺りの詳細な説明はかなりのハードルに。
    しかし、そこをクリアしさえすれば、一気にその世界観に惹き込まれた。
    イタリアが舞台だったけれど、ナチスドイツ時代の呪いが複雑に絡まってきたあたりで、皆川博子さんの「死の泉」が頭をよぎった。
    後半からはゾッとするような様々な仕掛けがあって、前半のダラダラ感が嘘のよう(導入までが長すぎて脱落しそうだったので)だった。
    好みが分かれるだろうが、私はかなり好きだ。
    解説が皆川博子さんだった~!「死の泉」にかなりカラーが似ていたので、やっぱり好きなストーリーだった、と実感。

    • ひとしさん
      ちえさん、おはようございます!年頭の挨拶がまだでしたねf^_^;
      改めまして、今年もよろしくお願いします!
      そうですね。久しぶりの☆5で...
      ちえさん、おはようございます!年頭の挨拶がまだでしたねf^_^;
      改めまして、今年もよろしくお願いします!
      そうですね。久しぶりの☆5でしたが、ちえさんにはやはり3くらいかな(笑)荒削りでしたが、楽しめました。
      2018/01/22
    • marimocoさん
      アベラシオンはまだ読めてないんですけど、篠田作品の幻想的でちょっと退廃的な雰囲気が好きで、色々読んでます。
      好き嫌いの分かれる作家さんですけ...
      アベラシオンはまだ読めてないんですけど、篠田作品の幻想的でちょっと退廃的な雰囲気が好きで、色々読んでます。
      好き嫌いの分かれる作家さんですけど、昔西洋史専攻してたせいか、私は結構ハマりました。アベラシオンもまた読んでみたいです!
      2018/02/01
  • 「奇形故の美」という言葉が頭に浮かぶ話。
    でも、結局異端はどこまでも異端なんだと叩き付けられる話でもあると思う。
    地上に堕ちた天使は、所詮異形であり、異物でしかないという話(救いがない...)。いや、ミステリなんですけどね。

  • 美術史好きなら、散りばめられたアレゴリーの数々に興奮してしまうこと間違いなし。
    メメント・モリの活人画を思わせる場面は主人公とともに見入ってしまった。

  • 美しいミステリー
    装丁が好き

  • 構想10年と言う意欲作で、買うのをためらうほどの高額だったため(個人的にね)、迷って半年後に買ったのがこの作品。
    都合上夜にばかり読んでいたため必要以上にドキドキ感がアップ。
    でも、それよりも「あれ?これってそうだっけ?」と、昔の記憶をドンどこ引っ張ってくる作用に疲れました。
    イタリアで日本人留学生が事件に巻き込まれていくお話なので、イタリアとヨーロッパの文化をある程度分かってないとつまらなくなってしまうのです。
    世界史をとっていないかたは辛いと思います。
    怠けた頭にも辛く、勉強するべきだと思いました。
    最近思ったことだけど、私本当に高校の世界史の教科書読んだ方がいいかも。
    かなり忘れてるもん。
    勉強好き?だなんて思わないでね。
    あくまで、話をスムーズに頭に入れるための資料本みたいなもんです。
    そう、私は面白くする為には努力しますよ。
    楽しみに貪欲なんです。
    ミステリとしてはよくできていると思います。
    ナチがからむとおどろどが増すなあ。
    再読する頃には世界史の知識が復活しているであろうから(希望的観測)きっともっと楽しめると思います。

著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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