- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062122214
感想・レビュー・書評
-
頭がいいひとが、倫理観を無くすとどういうことになるか、身に沁みてよくわかります。
著者は、若くしてノンキャリア最高の地位を得たあと、社会的に制裁をうけることになります。
それでも生きる。そして、自分の名前を、「第二の人生」の中にひとつでも、ふたつでも書き加えていこうとするたくましさは、普通のサラリーマンにも力をくれます。
公の金を、公僕としてのモラルを逸脱しながら使いまくるキャリアたち。時代が違うと考えるか、いつでもこんなものだと思うかで、その人の精神的な「若さ」が読み取れるかもしれません。
ナポリサミットで村山首相が体調を崩す事件のとき、筆者の持ち込んだ「おかゆ」を食べて一息つく話しがでてきます。「村山富市回顧録」と一緒に読むと興味深いです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
元外務省職員で横領事件に関与した著者が外務省の内部事情を語ったもの。著者は外務省には家族が外交官であった「2世、3世」の職員が多くて、それが問題のつながっているような結論を導いているけれど、「2世、3世」の職員が多いのはどの組織でも当たり前。親の仕事や職業に憧れて、子供も同じ仕事や職業につく、それは自然なこと。「2世、3世」が非常識で視野が狭いというのは傲慢な決めつけではないでしょうか。
-
外務省にハイヤー代を水増し請求し、公金を詐取したとして有罪判決を受けた著者が、外務省の杜撰な公金の使われ方の実態を暴露している。「これは酷い」としか言いようのない外務省の実態にあきれた。特に、サミットのような国際イベントでは大きなお金が動いて、それが浪費されているということがよくわかった。これは、著者のような個人の問題ではなく、外務省の組織としての構造的な問題であることもよくわかった。本書に書かれているのは、おおむね1990年代の頃の話なので、20年以上たった現在では、外務省の体質も変わっているということを祈りたい。
-
リアルな内容で当時は一気に読みました。
このての告発本って多いが、いつの時代になってもで続けるのは著者の声がまったく響いていないのか。
血税で働いている公務員ということで色々言われるが、所詮どんな民間の会社でもあることですかね。ヘッドが腐った会社は長続きしません。 -
いわゆる暴露本である。作者自身も逮捕されていることだし信憑性は高いと思われる。しかしなんですな、官僚組織というのは人物は優秀なんだけど、こうしたお金に関わるみみっちいことが大好きですね。人間の業ともいえるかもしれません。官僚的な企業ならどこにでもある話かも。民間で残業したら夕食代が出るなんて聞いたことないけど、そういう視点での突っ込みはない