出口のない海

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 495
レビュー : 100
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062124799

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと綺麗すぎる戦時モノだが大学球児達が否応なしに戦争に巻き込まれていった話が人間魚雷「回天」を軸に語られる。かつて甲子園で優勝した投手が肘を壊して しかし魔球を創る夢を追い続ける。そんな彼もチームメンバーも理不尽な戦時体制の中に引き込まれて行く。終わりは絵に描いたようなエンディングですね。

  • 大学で野球部に所属していた並木は、太平洋戦争の学徒出陣で人間魚雷回天に乗ることになった。
    現在も生きた同窓生が再会を機に語った並木の思い出と、戦争の記憶。

    永遠の0で読んだ神風特攻隊に続いての回天による神潮特攻隊の話。
    今でもいるような、普通の大学生達の運命が、戦争により大きく変わってしまったという事実がとにかく辛い。
    前書にもあったように、今では特攻を志ざした人たちがお国のためにと、積極的に志願した訳では無いことは充分理解して読みましたが、並木の弟のように、学校での教育の元、軍国主義に染まりきった子供達も多数いたことに胸が痛みます。
    戦争は繰り返されてはいけない大きな過ち。
    とても読みやすい本でした。
    もっと多くの人に読んでもらいたい本だと思います。

  • 読了日2009/11
    今やミステリー作家として有名になった横山秀夫の世に出る前の作品。

    特攻隊ってゼロ戦で体当たりする神風特攻隊しか知らなかったけど、すごくいろいろな兵器があるそう。
    今まで知らなかったことが日本人として恥ずかしい。
    これは、回天という人間魚雷の特攻兵器の話。
    夢や希望を捨てて回天に乗る若者たち。とても胸の詰まる物語です。
    こんなことが数十年前の日本で行われていたなんて、ほんと信じられない。
    この時代の人たちが辛い思いをして、今の自分たちの生活があるのを思うと、もっと毎日を大切に生きなければいけないと思います。

    私、第2次世界大戦下の話にすごく興味があります。いつか、鹿児島の知覧に行ってみたいなぁと思ってたけど、回天の博物館が山口にあるそう。
    ぜひ、こっちにも行ってみたいな。

    ちなみに数年前、映画化になったけど、その時のロケ地がゆいの保育園がある大学であったそう。
    あとちょっと早く引っ越してたらなぁ~
    生海老蔵さん、見たかったぁ~!!

  • 自らの命と引き換えに敵艦を沈める、そのために考案された特攻兵器「回天」

    約束された死と向き合い出撃して行く搭乗員には、どれほどの覚悟が必要だったのか。

    戦争が終わり、時が経ち、平和が当然となった世の中で暮らす自分には想像も絶する世界だった。

    語り継がなければいけない、大切な日本の歴史なのだと思う。

  • 2017年4月9日に紹介されました!

  • 神風特攻隊のことは知っていたけど、回天のことは知らなかった。
    戦争で心を失い、ただの野球好きの大学生たちが球児から軍人へと変わる。

  • 何度も熱い涙があふれた。
    狂気としか思えない人間魚雷回天。だが、それに乗っていたのは、一人の野球を愛する大学生・・・。
    いかにして「戦争」という時代が、どこにでもいるただの大学生を特攻に駆り立てて行ったかが良く分かる。
    だが、そんな狂った時代の中でも、本当に最後の最後まで夢を諦めなかった並木は、やっぱり強かったんだと思う。
    強くならざるを得なかった時代が悲しい。
    今を無気力に生きるすべての人に読んで欲しい。
    わたし的に久々の☆五つ本。
    2016/11

  • ★★★★★図書館本。悔しくて悔しくて涙が止まらない。誰かが流した涙の乾いたシミが点々とあった。戦争で心を壊されることが恐ろしい。日本人には知ってもらいたい過去、読んでもらいたい本です。

  • なかなかよかった。戦争の不条理ということを考えさせられた。

  • 人間魚雷「回天」。発射と同時に死を約束される「特殊兵器」の搭乗員となった青年の物語。神風特攻隊の存在は聞いたことがありましたが、まさか海での戦いでも、このようなことが行われていたとは知りませんでした。死ぬために戦うということがどのようなことか、戦争を知らない私には想像することすらできませんが、この小説を読んで、戦争の残酷さや命の重みについて改めて考えることができました。特攻を美化する考えには賛同できませんが、国の為に己の夢を捨て、命をかけて戦ってくれた若者がいたことだけは忘れないようにしたいと思います。

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プロフィール

横山 秀夫(よこやま ひでお)
1957年東京都生まれ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒業。1979年に上毛新聞に記者として勤務。『ルパンの消息』でサントリーミステリー大賞佳作を受賞したのをきっかけに退社。以後フリーランスライターとして活動。
1998年「陰の季節」で第5回松本清張賞を受賞し小説家デビュー。2000年『動機』で第53回日本推理作家協会賞(短編部門)受賞。2002年『半落ち』が「このミステリーがすごい!」1位となり、第128回直木賞候補作となるが、そこで起きた様々な論議から、直木賞決別宣言を出すに至る。『半落ち』は2004年に映画化されて高い評価を得ている。
その後、2004年『クライマーズ・ハイ』で第1回本屋大賞第2位、映画化されヒット。2013年刊行の『64(ロクヨン)』で第10回本屋大賞第2位、「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリーベスト10」各1位を勝ち取り、大ヒットとなった。

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