幸福な食卓

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 5556
感想 : 1014
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062126731

感想・レビュー・書評

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  • すごくすごく、素敵な本!最後のシーンは涙が止まらなかった。大浦くんがかっこいい!!!

  • 映画を久しぶりに観て、原作も久しぶりに手に取った。
    映画もすごく好きな作品だけど、原作と違う点もあったんだなぁと思い出す。

    本当に素敵な物語。無駄なところが全くない。何より登場人物がみんな魅力的。温かい気持ちが溢れる。

  • 衝撃のラスト!って描き方をされる類の物語だろうけれど、特筆すべきはそこに至る人物描写だと思う。一風どころかかなり歪な人間関係だけど、日常は何事もなく過ぎていく。その連なりの繋ぎ方がうまい。映画も気になるなぁ。

  • えっ!なんでそういう展開!?、と思わず声に出てしまったくらい驚いた。

    【ネタバレあり】



    大浦君好きだったのに…(私が)。

    泣きはしなかったけど…。

  • 父さんを辞める父さん、家出中の母さん、
    元天才児の兄・直ちゃん、梅雨になると胃が痛んでどうしようもない佐和子。少し変わった家族の何気ない日常は
    いつも食卓から始まります。
    喜びも悲しみも分かち合える家族が素敵です。
    後半、突然起こる出来事に涙が止まりません!

    ★西図書館のスタッフが実際に作ってみました★
    【p14生クリーム蕎麦】
    主人公が学校帰りに母親のアパートは寄ったときに出てきた
    「薄茶色の不思議なお蕎麦」!
    しょう油と生クリームって意外と合うんです。
    ねぎに焦げ目をつけると香りが引き立ちます。
    見た目が暗いので、彩に赤パプリカのスライスを入れてみました。
    なめらかな口当たりで、食べていると、
    ほんのりチーズの味がしてきます。

    手書きPOPより抜粋

  • 大げさじゃなくて良い小説だけど大浦君が死んじゃう必要があるのかな・・

    作者の瀬尾まいこは国語の先生らしい。
    きっと良い先生なんだろうな。
    ふつうの女の子をこんな風に描写できる人は中々いないと思う。

  • 食卓には毎日いつも家族全員が揃っていた。

    父さんが父さんを辞めると宣言した日から、それは少し変わった。
    もっとも、父さんの自殺未遂後に、母さんが離れたところで暮らすようになった頃から食卓の雰囲気は変わった。

    優秀な故なのか農業を愛す兄の直ちゃん
    彼氏を事故で失った私。
    浪人生からフリーターになった父さん
    離れたところに住む母さん

    お互いを尊重しあい、一度は壊れかけた家族という関係が、再び新たな関係を築きあう。

    月日流れるの早すぎで変な話なのに、妙に頭に残る話)^o^(

  • 幸福な食卓…。
    なんだかんだ言っても仲のいい家族のお話かと思いきや、父は、「今日から父さんを辞める!」なんて言って教師の職まで辞めてしまうし、母とは別居中。兄は頭もいいし、すごく優しいのだけれど、何にでも真剣にはなれない人間。
    でも、やっぱり幸せな家族だと思った。
    家族って鬱陶しいものだし、重いものだけど、それでも毎日みんなで食卓を囲んで、ご飯を美味しいと思うことができれば大丈夫。
    そう思えるお話。
    でも、最後の章は反則です。

  • 幸福な食卓。その題名と裏腹に父は「父」を辞めるし、母は家を出るし、兄は真剣に生きられない…。もう、全然幸福な状態じゃないです。崩壊してますよ。でもでも家族の仲が悪いというわけではないんですね。不思議です。むしろ、良い家族過ぎるといいますか、お互いがお互いのことを考えこんでしまい、かえって問題がどんどん捻じれてしまうというわけです…。

    そんな家族の前に現れる「小林ヨシコ」という存在。彼女の役割はとてつもなく大きいです‼殻の入ったシュークリームに代表されるぶっきらぼうな優しさが家族の幸福な食卓をゆっくりゆっくり取り戻してくれます。外から入ってくる風が部屋に溜まった悪い空気をみーんな吹き飛ばしてくれる、そんなくらい爽快感があります。小林ヨシコ大好きです。笑。

    瀬尾さんの文章は暖かくて家族の温もりというものを感じられます。あー、こんなに心をほかほかさせてくれる人物をたくさん描ける瀬尾さんは、すっごく魅力的な方なのでしょうね。

    中学の時に大切だった想い入れのある小説です。泣けます。わんわん。人を選ばずおすすめできるな。それってけっこうレアい。

  • 最初はほっこりした話かと思いましたが・・
    けっこう重いテーマが潜んでいました。

    家族がみんなちょっと変わってるところは・・
    江國香織の『流しのしたの骨』に共通するものがありました。
    でも、少し違うところはあちらは天然の妙ちきりんなのに比べて、中原家は決定的な原因があってみんなが傷ついているというところかなと思いました。

    冒頭の「お父さんは今日でお父さんを辞めようと思う」という言葉は
    お父さんと同じ年代の人には共感できる部分もあると思います。

    ちょっとびっくりしたのは・・
    お父さんの遺書の中のにあった、直ちゃんが長生きの秘訣といった言葉。

    「真剣ささえ捨てることができたら、困難は軽減できたのに」

    なんとなく解るような気がしますが、違うなとも思いました。
    直ちゃんもそれに気付いて恋人と真剣に付き合えるようになって良かったです。

    でも、時々なんにも考えたくなくなる時あります。
    なにもかも放り出したくなってしまいたくなる・・
    人間の心理をついてるなとも思いました・・

    仲良しの恋人?大浦君のことは悲しすぎて何も言えません。

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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