猫にかまけて

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 852
レビュー : 192
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062126748

作品紹介・あらすじ

写真と文章で綴る、猫たちとの暮らし

どうでもいいようなことで悲しんだり怒ったりしているとき、彼女らはいつも洗練されたやりかたで、人生にはもっと重要なことがあることを教えてくれた。――<あとがきより>

感想・レビュー・書評

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  • 猫にかまけたいのに、そばに猫がいなくて寂しい…。
    なので、猫にかまけている人のエッセイを読んで、猫欲を満たすことにしました。

    著者の耳に聞こえる猫たちの声が最高です。
    「わたしが心地いいようにしなさいよ」というココア様におそるおそる言い返すも、やっぱり言い負かされてしまう著者に共感。
    うひゃひゃと笑う猫たちの表情が目に浮かぶよう。
    初めて読んだ町田節に最初は戸惑ったものの、この語り口から滲み出てくる猫愛に、読めば読むほどはまってしまいました。

    しかし、猫がいる幸福な生活の描写よりも、死が間近に迫る中、それでも最後まで生きようとする猫の姿が強く印象に残る本でした。
    愛猫を看取ったときの、身体の芯がぎりぎりと絞られるような苦しさがよみがえってくるのです。
    猫と暮らすということは、この痛みを背負うこと。
    その覚悟はあるのか、と問いかけられているようで、すっと背筋が伸びました。

    • 杜のうさこさん
      すずめさん、はじめまして。杜のうさこです。
      いつも花丸をありがとうございます!

      猫にかまけたいのにそばに猫がいなくて…
      私も同じで...
      すずめさん、はじめまして。杜のうさこです。
      いつも花丸をありがとうございます!

      猫にかまけたいのにそばに猫がいなくて…
      私も同じです。
      寒い季節になると、よけい身に沁みます。
      あのぬくもりが恋しくて。

      私はとんでもない泣き虫なので
      こういう本からは逃げてます(苦笑)
      本当は猫ちゃん本を片っ端から読みたいのですが。

      すずめさんのおっしゃる”痛みを背負う覚悟”
      とてもよくわかります。
      かわいい!だけで安易に飼ってはいけないですよね。
      猫ちゃんはじめ、動物物には泣いたり笑ったり忙しいです。

      こんな私ですが、これからもよろしくお願いします!
      2015/11/14
  • 猫にかまけていたいです。寝ている猫の姿を見ているだけで幸せな気持ちになれる、癒されます^^。
    町田さんから猫好き、好き、好きー!という気持ちが、とてもよく伝わってきました。ココア、ゲンゾー、ヘッケ、ナナ。ヘッケは短い生涯でしたが、それでも懸命に生きたと思います。そしてヘッケを見守り看病した町田夫妻、愛情がある分、つらかったでしょうね。ペットとして可愛がるということは、その命に対しても責任があるのだと改めて思いました。最期まで責任を持つ覚悟をすること。可愛いだけでは済まない現実があります。
    この本、とても良かったです^^

  • 町田さんの独特の文語体に、ちょっとつっかえつつも、飼い猫、保護し猫ちゃんたちの個性(猫性)がよく文面にでてました。ヘッケちゃんの死のところではうるっときました…

  • ねこに似てる。ねこって呼ばれてる。
    そしてねこがすきだ。
    マンションもねこOKのところに住んでる。

    なのにねこ、諸処の事情で飼っていない。
    あと一年したら、飼いたいなあ…。
    マンチカン…アメショ…ううん、自分ちのねこは
    きっとどんなにゃーこよりも可愛いだろうなあ。

    ねこ動画ガッツリ見ながら毎日そんなこと思う私。
    ブクログのこの本のレビューに惹かれて手にとった。

    果たせるかな。大当たり。
    かわいいだけじゃなく、ねこたちが空に還ることも
    しっかり綴られてて、愛がいっぱいで…。
    せつないけど、命のある家族としてのにゃーこと
    暮らす限り、ここまで出来るだろうか…しないなら
    飼っちゃダメよね…とか思う。

    でもこの本の魅力って、ねこの描写と町田さんの
    こころの描写が、ねこがすきだ!ってことに全編
    溢れていること。

    ねこのほうが人間より実は偉かったりしちゃう
    目線もいい。ほどのいい情けなさも。
    人間が普段、しようもなくも大事に思うことより
    にゃーことの暮らしの方が大事って気付かされたり。

    これ、他にも応用されることだろうけどね。

    それと。

    特に関西出身東京住みの私としては、
    その語り口が絶妙。
    こういうしゃべり方のねこ好きおるなぁと思う。
    夏目漱石とか芥川お好きかなと思う文体もナイス。

    悲しいこともあるけれど、それ以上に喜びの大きい
    ねこぐらし。本を閉じたら絶対ねこと遊びたくなる。
    続編も速攻借りてきました。はい。

  • 町田康の猫語訳が素晴らしい。でも、よく考えたら日常的にそんな言葉を浴びてることに気が付いた。嫁だ。彼女はしっかり日本語でココアのような言葉を話す。居眠りしやすいように香箱を作り、とにかく散らかす。掃除や整理整頓をすれば、叱られあっという間に元通りにしてしまう。ネコパンチはないけど言葉や目付きはココアそのものだ。あれはやっぱり猫が話すから良いのであって、人が同様のことを話す凶悪さは厳しい。

  • 2015/05/09 読了

    4月の終わりうちの猫のおなかにしこりが見つかり予想して覚悟していたがやはり乳腺腫瘍だった。手術しないで最期まで目を背けず見守ることを決意したけど終わりのことを想像すると怖くて仕方がなく涙が出てくる。
    うちの6頭の猫は全員シニアに突入していてヘッケとココアと死は近い未来であり何度も涙で読むのを中断した。
    愛すべき猫と暮らしている方達に是非読んで欲しい。

  • くっすん大黒、以来2回目の町田康。
    猫への愛情のかけかた、道端でなりふりかまわず声をかけ、本来の目的も後回しに…などなど
    猫好きあるあるもたくさん。
    猫と暮らすことは、最愛のものをなくすということも含まれているんだなぁと改めて心がしんと もした。
    動物と暮らしかということは、そういう悲しみの覚悟をもってのことだな。

  • 町田康さんが相当な猫好きだという事は伝わってきました。猫の最後を看取る辛さも…。

  • 生き物を愛するとはどんなことか考えさせられる。猫が好きな人は世にたくさんいるだろうが、心から責任を引き受け愛している人はそのうちのどれだけだろうか。
    飼い猫との心の通い合いの表現が面白く引き込まれるが、それだけではない。何気ない日常の一コマと、命の終わりの壮絶さの対比がこの本を強烈に彩る。ただの猫好きが書くぬるい本とは一線を画している。

  • 町田さん、猫に甘過ぎて可愛らしい。

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著者プロフィール

1962年生まれ、大阪府堺市出身。バンド「INU」のボーカリストとして活動する一方、俳優、詩人としても活躍。1996年「くっすん大黒」で小説家デビューし、第7回bunkamuraドゥマゴ文学賞、第19回野間文芸新人賞を同時受賞。2000年「きれぎれ」で第123回芥川賞を受賞以降は、作家としての活動にほぼ専心している。
その他受賞歴として、2001年『土間の四十八滝』で第9回萩原朔太郎賞、2002年「権現の踊り子」で第28回川端康成文学賞、2005年に『告白』で第41回谷崎潤一郎賞、2008年『宿屋めぐり』で第61回野間文芸賞をそれぞれ受賞。
上記文芸作が代表作として評価を得る一方、映画化された『パンク侍、斬られて候』など、メディア化作品が多い。エッセイストとしても定評があり、『猫にかまけて』『スピンク日記』などが人気。

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