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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062127776
みんなの感想まとめ
明治維新前後の横浜を舞台に、通訳の少年イトウの回顧録を通じて描かれる淡い恋物語が展開されます。著者の巧みな筆致により、イトウの手記とその続きを求める中学教師、そしてイトウの曾孫シゲルの視点が交錯し、時...
感想・レビュー・書評
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明治維新前後の横浜に生きた通訳の少年イトウが、晩年回顧録として残した書付が見つかった。
中学教師の久保は、途中で終わるその書付の続きを求めて曾孫であるシゲルに会いに行く。
あらすじを見た時に、あまり好きそうな話ではないかも、と思いつつ、著者の作品だからと手に取りました。
その印象とは大いに違い、とても興味深く、面白い、いいお話でした。
イザベラ・バードも伊藤鶴吉の名前も知りませんでしたが、ここから色々調べ、興味の対象となりました。
これが読書の醍醐味。
イザベラ・バードの日本奥地紀行もいつか読んでみようと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中島作品二つ目。
女性冒険家I・Bと伊藤亀吉の淡い恋物語。当時の時代背景が丁寧に描かれていて亀吉と一緒に横浜の街を歩いている気分になった。なかなかの秀作。
でも私的にはシゲルと久保耕平の今後の展開が気になるな~。 -
イザベラ・バード『日本奥地紀行』に記されている通訳イトーに想を得て書かれたフィクション。
イトウの手記、手記をみつけた中学教師、イトウの子孫の女性の三つの視点から記されている。明治前期という時代のせいか、手記という体裁からか、ドラマチックでセンチメンタルなイトウ部分と、ドラマチックになりそうでならないコミカル寄りな現代部分。とてもバランスのとれた構成だと思う。出会いの不思議と時の流れる切なさについてじんわり感じ入る。 -
均ちゃんの失踪がすごーくよかったのに、ほかの作品に全然ときめかない。これもおもしろそうでものたりない。
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「『女の業』ってなんなのよ。それが私は気持ち悪いの。それ、なに? そんなもん、ほんとにあるの?」
開国後まもない日本で、東北から北海道を旅した英国女性と彼女に恋した日本人通訳の話を縦軸に、現代日本に生きる通訳の子孫周辺の話を横軸にした小説。
幾らでもロマンティックに出来る素材だけれど、あえて真っ直ぐそちらへは行かない(「小さいおうち」でもそう感じた)。
女性、外国人などへのなかなかシビアな偏見が散らばせてあり、読者がつまづくようになっている。
一つの物語として綺麗にまとまらないので、フィクションは出来過ぎなくらいの美しさが好きな私には少し物足りないけれど、作者の姿勢はこれはこれで好き。
しかし結局どうやって先生の家に日記が来たのか…そこは明かして欲しかったなー。 -
恋か‥
文章のリズムが好き。 -
イトウの手記は、最初読みにくかったですが、途中から引き込まれました。読んでいて、なんとなく小川洋子さんっぽさを感じました。
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図書館から借り出し二度目。
バードの日本奥地紀行を読んでから再読。
あらすじは覚えていたけど見え方が違って新鮮。
こちらだけでも面白いけど、巻末に紹介されている資料
バードの紀行書も読む事をお勧め。
個人的にはあちらを先に読んでからの方がいいかな?
こちらはあくまでも創作なので。 -
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人称が変、面白いのに書き切れてない
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女性とは
やっぱり構成の妙
女性性問題は匂わす程度orある程度解決の方がよかったかも… -
4に近い3。
いくつかの問いが投げかけられたまま終わっているように思うが、あまり気にならない。
明治維新後の近代化され始めたばかりの日本。その後急速に発展するまでのほんのわずかな期間しか起こりえなかったI・Bとイトウの出合い。時代の光景もよく書かれていて興味深い。
久保耕平・田中シゲルの恋の行方、赤堀少年の今後にも期待が膨らみます。 -
高野さん絶賛の中島京子、初めて読む。
ふむ、良いね。
イトウ亀吉、イザベラ・バード共に実在するみたいだからそこにも興味がわく。 -
イトウとI・Bの出遭いと旅。
久保、シゲル、赤堀の交流。
歴史っておもしろい。
旅行中のイトウの若さが、この間読んだ『塩の街』に出てきたルポライターを目指す少年と重なった。 -
遠い明治の恋とこれから始まるかも知れない恋がクロスしながら、ロマンチックにユーモラスに描かれているのが楽しかったです。
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とても久々に気持ちが優しくなる読後感を残す本だった。
読んで行くうち、イトウがどんどん好きになって行く感じが、主人公とシンクロする。 -
FUTONに続いて2冊目。明治初期の通訳・伊藤亀吉の手記で語られる物語と、現代の田中シゲルと久保耕平の物語。入れ子構造で2つの話を重ね合わせて読ませていくのは、中島さんの作風なのかな。
イトウの恋というタイトル通り、伊藤亀吉の手記での若々しく純粋な恋はすごく魅力的な物語だったけど、本当のテーマはシゲルが自身の女性性に対して向き合う物語だと思う。亀吉の手記とそれをもたらした耕作は、意図せずにだけど、実に優しく逃げ道を与えながらそれに向き合わせる手助けをしていく。構成の妙って感じ。
著者プロフィール
中島京子の作品
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