グランド・フィナーレ

著者 :
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本棚登録 : 741
レビュー : 155
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062127936

感想・レビュー・書評

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  • 請求記号・913.6/Ab 資料ID・100042472
    2004年芥川賞受賞

  • なんというか不思議な行間で物語が進んでいく印象だった(文章によりいわゆる行間が埋まらず、叙事的に展開していく)。しかし高橋源一郎の解説を読んで納得させられた。人間らしくない主人公だからこそ、一番もっともらしい。

  • 芥川賞受賞作ということで手にしました。
    安部和重はデビュー当時から知っていました。いくつかの作品は読んだようなのですが、あまり覚えていないのは肌に合わなかったからかも。
    さて「グランド・フィナーレ」は、冒頭から悪夢というか幻覚を喚起される記述が続きます。しかしそのイメージがどこかで見た映像と直ぐに結びつき、脳内をかき回されるような快感に結びつきません。硬質な文体にかろうじて情念が押さえ込まれているといった風でもなく、同時多発テロやチェチェンをめぐる国家テロ、アフリカの大虐殺や少年兵の悲劇といった世界についても語られるのですが、それがロリコン主人公の過去の未成年レイプや語られなかった娘への欲情といったものを覆い隠すベールのような役割を果たしているのだとしたら、その平板さもまた仕掛けといえばそうなのだろう。が、しかし、どうもどちらの側もスカスカ感を否めない。それよりも短編「馬小屋の乙女」の全体を貫く不穏な空気、トーンには感心しました。目から鼻へと一気に抜けていく心地よさ、ラストの一点に向かって収斂していく手際が素晴らしい。
    この本の作品の中で何回も言及されている神町を舞台とした長編を次は読んでみたいですね。

  • 記念すべき芥川賞受賞作。
    父親としての愛情に満ちながらも、
    児童ポルノに手を染め、その矛盾に揺れながらも
    どうにかして、明日への道を見つけようとしていく主人公。
    情けなく、けど必死。

  • これ、買ったけど一度図書館で借りた本やった\^O^/

    ロリコンのおっさんの孤独?を描いた本。
    なんでlこのテーマなんだろう??

    切なさ・むなしさが伝わってきます。

    最後、少女たちとのふれあいが良かった。
    切ないけど。

  • 文体が長ったらしくて読み辛いかと思いましたが…

    読んでみたら結構好きな世界でした。

    作者の他の本も読んでみたい。

  • 帯「文学が、ようやく阿部和重に追いついた。」
    ロリコンばんざーい。

  • 我慢できるギリギリまでの回りくどさと、引っ張り。
    新潮社だと普通に隙間作って1作で1冊にしそうな長さ。
    しかし、一緒に入っている作品の行き場がないから、
    芥川賞とったヤツに入れたとも感じる。
    写真とコラボしたという作品が入っているが、
    肝心の写真が入っていないのが、どうかと思うし。

  • カメラ、淀み、エロ それらが絡み合う 神町が基礎に存在していて、そこで繰り広げられる話 なんか一文が長くて、印象的には大正時代とかの小説の雰囲気

  • ビックリするくらい面白かった。こんな感想はどうなのかと思うけど、本当に驚いた。
    後の「ピストルズ」に繋がる表題作は遠くの事象と近くの事象が対比してるような構図。
    何もないんだけれどもバッドエンドになるだろう、という空気感がよく出た馬小屋の乙女。
    新宿という街が持っている雰囲気を強烈なエロさで描いた新宿ヨドバシカメラ。
    表題作にまた戻るような結末を迎える20世紀。
    どれも外れなし。一冊にまとまっていながらそれぞれの短編の個性もよく出ていて、文句のつけようがない。と思っているのだが、今までこの作品が面白いという評判を耳にしたことがない。芥川賞という有名な賞を取っているにも関わらず、その作品自体があまり知られていないのは自分の周りだけの話だろうか。またはこの作品のテーマが人気をもたせづらいのだろうか。いずれにせよ小説が好きな人は読んで損はないはず。

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著者プロフィール

1968年生まれ。『アメリカの夜』で第37回群像新人賞を受賞し作家デビュー。’99年『無情の世界』で第21回野間文芸新人賞、2004年に『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞・第58回毎日出版文化賞、’05年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞、’10年本作で第46回谷崎潤一郎賞をそれぞれ受賞。他の著書『クエーサーと13番目の柱』『IP/NN 阿部和重傑作集』『ミステリアスセッティング』ABC 阿部和重初期作品集』対談集『和子の部屋』他多数。

「2013年 『ピストルズ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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