- Amazon.co.jp ・本 (116ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062129046
作品紹介・あらすじ
1枚の絵から立ち上がる不思議な物語。笑いに満ちた空間。可愛らしさの奥にちらりと漂う毒気。ただならぬ気配。こみあげる懐かしさ。出版・広告・舞台・映画へとその活躍の場をひろげるベルリンの画家ゾーヴァが日本の読者のために語りおろした、絵について、人生について。独特のオーラを放ち、絵の前に立つ者を立ち去りがたくする作品を発表し続けるミヒャエル・ゾーヴァが自作を語る。未発表作品も含めた代表作45点を掲載。
感想・レビュー・書評
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第二次大戦直後のベルリンで生まれ、芸術大学を卒業後、美術教師を経て画家になったミヒャエル・ゾーヴァの数ある作品をとおして、ベルリン在住の那須田淳夫妻の翻訳構成による生のゾーヴァの世界に最接近できる豪華な作品集。ゾ-ヴァの愉しみは、煙草を吸いながら3時間くらい窓の向こうをただ眺める、ぼんやりとした一人っきりの時間。テレビで見る政治討論やトークショ-から、思いもよらぬアイデアを得たりするという。『ちいさなちいさな王様』の著者ハッケ、モ-ツァルトの『魔笛』やフランス映画『アメリ』に纏わるエピソ-ドも愉しめる。
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ミヒャエル・ゾーヴァ、初めて好きになった挿絵画家。
そのゾーヴァが日本の読者の為に語ってくれたエッセイ。彼の絵は立体的で、幻想的で、そこにユーモアが加わる。え、なんで?って笑える作品がこの本にも掲載されている。
ゾーヴァは絵は見る人が自由に何かを感じてくれればいいと話す。
このエッセイを読んで一番ビックリしたのが、ゾーヴァが映画「アメリ」にも参加していたこと!ワニや寝室のランプや絵はゾーヴァが製作したものだった。
「アメリ」の雰囲気好きだったのに見ていないままなのが悔やまれる。 -
仕事で旧東ベルリン地区へ行った際、街角で売られていた絵葉書に目が留まった。
少しファンタジーがかった風景画のシリーズで、一部にはなぜかブタが疾走していた。とても気に入ったので、数枚購入したのだけれど、この人のほかの作品も観てみたいと思っていたら、日本語に訳された画集を発見した。何年も経ってから観たけど、今でもとても楽しめました。 -
この表紙の絵が大好きです。
あと、勝手な推測ですが、自分の性格と似てそうで怖いです。(; ̄ー ̄A
絵を描いたことないので、そっちの方向ではなく....。
この本が好きな人は、みんな同じことを思うのかな? -
ミヒャエル・ゾーヴァがどんな人物なのか、彼がどんなふうに創作しているか、制作の裏話などがこの本に記録されています。
ゾーヴァさんの作品が好きな方はどうぞ手に取ってみてください。
親近感も湧く一冊です。 -
絵もたくさん載ってたし、ゾーヴァの話もすごく面白かった。
買ってよかった! -
ゾーヴァがどんな芸術家なのかとてもわかる画集でした、特に「上塗り家」の話がおもしろかったです!静かな世界に小さい動物をおくとこうも変わるのか、と納得したり、魔笛という舞台がとても写真で見る限りすごい見たくなりました。一番夢中に読んだのはアメリーというフランスの映画で彼の絵がアメリーの部屋に飾ってある真実に目を丸くしました!とても世界観にあっててもう一度アメリーをみたくなりました。
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薄暗い中にふふってなる綺麗でかわいい雰囲気の動物のイラストとか、シュールで生き生きした生き物が素敵なイラスト集だった。
彼の仕事や自ら語ったインタヴュー、アメリでの仕事のことなども収録。 -
◆これまで全く詳しく知らなかったが、彼の作風や活動を知る入門書として良書。◆構成は1.着想 2.基本 3.転機 4.可能性 と分かれ、ゾーヴァの語り口調で書かれているが、どちらかというと大まかな時系列の流れをざっくりとしっとりまとめた感じ。作品が髄所に掲載されているのでそこは魅力的だと思う。
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ミヒャエル・ゾーヴァ自身と作品を語る的な内容の本だった。作品に対するアプローチとか制作の背景のようなものも本人の口から語られていると納得ができるものだ。
一番興味深く読めたのは、私の大好きな映画『アメリ』との関わりの部分だった。そもそも、ミヒャエル・ゾーヴァを意識的に見はじめたのもアメリの部屋に出てくる彼の絵がきっかけだったので、尚更興味深く読んだ。
彼の文章だけでなく図版も豊富なので見ても楽しめる本になっている。惜しいのは図版が鮮明さに欠けるところだろうか?もっともここのクオリティーをあげるとコストが相当かかるらしいから適当な妥協点で本になったというところだろうか?
作者と作者の描く画の世界に興味のある人にはオススメできる本だ。