てのひらの迷路

著者 : 石田衣良
  • 講談社 (2005年11月15日発売)
3.35
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062131254

てのひらの迷路の感想・レビュー・書評

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  • 「新刊展望」に2003年7月から2年間連載されていた24編の短編集。ショートショートらしく、短いストーリーの中にさまざまな想いや風景がキュッと詰め込まれて、さわやかな風が体の中を、心の中を吹き抜けて洗ってくれるようなお話たちでした。それぞれのお話の前に、なぜこんなストーリーになったかという、著者の解説もどきがついているので、それを頭に入れて読むといっそう面白さが増します。そういう試みも面白い作品。どれもすっと通り過ぎていくような、小脇に抱えて、ちょっとした待ち時間に開いたり、暇つぶしに(失礼!)読んだりというのに最適。と、ただただ読むことを楽しんでいたら、最後にほろりと泣いてしまいました。あぁ、不覚にも・・・、といった感じで石田さんにやっぱりやられてしまいました。

  • I 好きな文章を挙げてみます。


     ・銀紙の星

      「人を見る、世界を見る。そういうとき、ぼくたちが見ている

    のは、いつだって自分自身の姿なのである。いつか、あなたも自分

    の外にでられますように。」 P49

     
    ・ウェイトレスの天才

      「僕自身はロマンチックな悲劇の天才より、この短編で描いた

    ように、周囲にいる人を穏やかに幸福にする才能のほうがいいなと

    思っている。」 P69


     ・レイン・レイン・レイン

      「雨はひとつとして同じではない」  P160


     ・I氏の生活と意見

      「I氏は広告の仕事を愛していなかったので、どんな仕事にも

    同じ冷淡さと注意力で取り組んだ。」
       P214

  • 石田衣良さんの短編集大好き。この本の中では「ジェラシー」がたまらなく怖かった。夢に出てきそう。短編集なんだけど、それぞれの話に付いている解説が生の声っぽくてよかった。この本を読んで、自分の本で泣いてしまう石田さんがますます好きになった。

  • 超ショートショートな短編集。でも短い文章の中にも石田衣良ワールドがあり、それぞれのお話にじんわりくるものがありました。物語を作っていくステップを描かれた短編や、石田衣良さんが小説家になった経緯が描かれた短編もあり、ややエッセイ的な要素もあり、スラスラと読めました。

  • 24話の短編集です。石田衣良さんが体験したことを、思うがままに書いた本

  • 石田衣良、本名は石平だったのか…。
    二葉亭四迷みたい。

    24の短篇を、2年間毎月1話の連載。
    お気に入りの作家の連載は、ワクワク楽しみな物。

    10枚のショートショートで、さらりと読みやすく、作者のパーソナルな部分が見えて、面白い。好きな作家の短篇を読むには、そういう部分にも、面白さはある。

    他には、'1ポンドの悲しみ'がおすすめ。

  • ショートショートが24個詰まった一冊。
    毎月十枚の掌編小説を、二年間小冊子に連載したものだそうです。

    各小説の前に、どうしてこういう話にしたのかと短い説明があり、物語に続きます。

    どれも、すぐ入りこめて、すぐ読めてしまい、短く心地よい夢をみて目覚めた後!みたいな、気持ちになります。
    汚さ泥臭さがなくって、書く文章が正直で丁寧な感じ。石田衣良さん、ますます好きになりました。

  • 短編小説ってあまり好きじゃないんだけど、
    この本は石田さんの素敵なセンスが光ってて、
    どのお話しも面白かった。

    「旅する本」
    持ち手によって内容が変わる本。ファンタジーで1番好き。

    「終わりのない散歩」
    いつもウォーキングをしてるおばあちゃん。
    でも、帰り道がわからなくなってしまうというのにちょっと胸がチクッとなった。

    「レイン、レイン、レイン」
    雨が大好きだったという著者の逸話。
    雨も考え方を変えたら素敵な自然の産物なのだ。


    本というのは、いつまでも心にとどめておくのでなく、さっと通過して、忘れ去るものなのだ。

    このフレーズ、好き。私がそうだから。
    石田さんの作品、全部読みたくなった。

  • 24編のショートショートストーリーで,ジャンルはバラバラです。
    著者の表現力にはお手上げです。
    やはりスゴイです。
    様々なことに対して鋭い視点を持っています。

    この本は今までにない感じで,特徴がある。
    それぞれに著者の前書きがあるし,
    ショートショートも実話に近いからリアリティがある。

    印象的だったのは,「片脚」と「左手」の2編。
    遠距離カップルがそれぞれ,相手の片脚,相手の左手だけでデートするという,よく考えると恐ろしい話。
    この脚と手の描写が細かくて色っぽい。

  • 日常でのちょっとした異変をあつめたショートショート。
    「書棚と旅する男」「ジェラシー」「最期と、最期のひとつまえの嘘」など収録。

    掌編がすきだと書いてあったし、楽しんでる感じがする。
    自由気ままな性格に合うんだろうな、と思う。
    彼の作品はまだあんまり読んだことないけれど。

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