いいじゃない いいんだよ

  • 講談社
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本棚登録 : 85
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062131339

作品紹介・あらすじ

教師、医師、新聞記者が、それぞれの立場から、また立場を越えて、悩んだり、苦しんでいる子どもたちに、これだけは伝えておきたい心からのメッセージを書きました。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りて読みました。

    考えさせられるエピソードや言葉は色々ありました。
    例えば、

    「売春をやっていたというゲイの男の子がいた。
    ところが、その子にとって売春はパートナーを見つける入り口でしかなかった。だけどそこで、「君はかわいい」とかいって寄り添ってくれる。しかも、自分のセクシュアリティーを認めてくれる。
    恋人ができたような、自分の存在が認められたような感じから、繰り返しになっていく。だから、「なんでそれがいけなかったの?」となる。
    結果として、HIVに感染したとしても、自分のなかでそれを受け容(い)れている。
    もし、ゲイというセクシュアリティーが世界で当たり前のように受け容れられ、その子に寄り添う大人がいたら、そういうことはなかったんだろうけど寄り添う大人があまりにもいなさすぎる。(岩)」(p.128-129)

    という箇所を読んで素直に、売春を通してでなく、当たり前に受け容れられる世界の中の「寄り添う大人」の一人に自分はなりたいんだな、って思いましたし、何が出来るのか沢山考えさせられました。
    また、

    「自分で子どもを育てていて思う。
    親だから、この子にやってやれることがあるのと同じくらい、私には親だから、この子にやってやれないことがある。
    この子には私以外の大人がいっぱい必要なんだ。
    それをいつも思う。(小)」(p.152-153)

    という小国さんの実感には唸らされます。子どもと接する身として、この感覚は忘れないようにしたいと思いました。

    ただ、書かれているメッセージと、そのメッセージを求めているであろう人に届けたくなる本かどうかとを考え合わせた時に、実際のところ読む人をかなり選んでしまう本だと思いました。
    まず、本の作りに疑問を感じます。最初に手に取った時は鼎談本だろう思って手に取ったんですね。ただ、開いてみてビックリ。鼎談の忠実なテープ起こしではなく、ほとんど「語録」。それぞれの発言でヴィヴィットなものを抜き出して編集した形になっていました。中には、確かに鼎談の中で出た発言なのでしょうが、やたら読者を意識して語りかけているかのような説教臭い口調の抜き出しも。「五分五分の関係」だとかと文字では言いつつ、目線が上から感はどうしても感じるところは感じてしまいますよね。
    何より、メッセージがキツい。「死にたい」人に「失礼」「卑怯者!」は無いだろう。言いたい気持ちは分からなくはないけど、裏話で済ましておけばいいじゃないとも思います。「生きたくても生きられない人が居る」なんていう他者関心を持てない時に、他者関心を強要してはいけないんじゃないかな。
    私なら、「本当に死にたいのか、自分で自分に訊いてごらん」くらいは言うと思います。少なくとも「失礼」「卑怯者!」なんて言えない。それで、何で死にたいのかを話せるようなら、そこから始められることは沢山ある気がします。話せなくても、頼れる場所は沢山あるように思います。

  • 三葛館一般 367.6||MI

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=41247

  • 医師、教師、医師の目線から子供たちへ伝えたい言葉を詰めた本。素直な読感は苛立ちと困惑。非常に強い言葉の衝撃を感じ、読んだ人間は委縮し伝えたい事まで辿り着けないのではないか。自分を蔑ろにせざるを得ない子供達に「君たちは失礼だ」「卑怯者」は無いし、それが更にそうさせてしまうきっかけにもなりかねない。大人の論理というか都合に合わせた物言いで強い違和感を感じ私自身読んでいて頭の痛くなる思いだった。つらいことから意識を逸らして活力を見出すことには賛成できるのだが、どうしてもこの本には極論を感じ賛同できない。

  • 水谷修・岩室紳也・小国綾子『いいじゃない いいんだよ・・・・大人になりたくない君へ』
    死は 選ぶものではなく受け入れるもの。
    難しい時代を生きる子供たちにエールを送りたくなる。
    三者三様の立場からのエールが興味深い。

  • 夜回り先生の水谷氏と、岩室伸也さんと小国綾子さんの対談です。
    対談形式ということで赤裸々な語りが多いです。

    岩室さん…赤裸々すぎです

    岩室「水谷さん、父親として、娘さんをレイプしないのはなぜ?」
    水谷「女性として見ていないからですよ。」
    岩室「いやいや。自分のなかでそういうセーブができていたんだと思う。
    僕が痴漢や覗きをしないのは、理性ではなく、したら『性教育で有名な医師が痴漢』という週刊誌の見出しが目に浮かぶから。」

    水谷「認めます。多分そうだと思う。
    僕の場合は、人より性的なものに対する興味、関心が強く、実は淫乱でいやらしい男だからこそ、その自らを理解し、そういったものから逃れるために、例えば宗教を持ち出す」

    他にも、水谷さんが卒業式の日に教員をプールに放り込んだ話やら、非常に興味深い一冊でした。

    でもやっぱり、改めて私たちの見方を変えてくれる一冊でした。

  • 対談の様子が書かれていて、
    少し疑問を抱く内容もありますが、
    私は読んでいて、お三方の考えがとても
    聡明で良い内容だと思いました。
    思春期やそれを越えた大人が読んでも良い内容だと思います。

  •  
    ぜひ1回読んで欲しい。
    だから詳しくは語らない。
     

  • 本当の愛。

  • 考えてみたいポイントがいくつかあった。
    ・ピルは中絶行為か?
    ・薬は弱い子を狙う?
    ・HIVはインテリの病気?
    ・風俗には軽度の知的障害者がいる?
    ・大人になること=自分探しをやめること?
    対談形式なんだけど、色々な事実が統計的なのか
    主観的なのかわからない部分もあった。

  • 水谷先生の言葉を読みたくて買いました。
    知らなければいけないこと、考えなければならないこと、詰まっています。

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著者プロフィール

水谷修(みずたに・おさむ) 1956年、神奈川県横浜市生まれ。上智大学文学部哲学科を卒業後、83年に横浜市立高校教諭となる。2004年9月に退職。在職中から子どもたちの非行防止や薬物汚染防止のために「夜回り」と呼ばれる深夜パトロールを行っているほか、メール・電話による相談を続け、全国各地での講演活動も展開している。

「2020年 『夜回り先生 水谷修が見た公明党』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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