肝、焼ける

  • 講談社 (2005年11月1日発売)
3.20
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062132183

みんなの感想まとめ

人間関係や独身女性の心理を繊細に描いた短編集で、特に三十代から四十代の女性たちの心の葛藤や日常がリアルに表現されています。主人公たちはそれぞれ異なる背景を持ち、恋愛や家族、自己の成長に向き合いながら生...

感想・レビュー・書評

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  • 『田村はまだか』が二度読むくらい好きだったので、遡って読んでみた。
    5篇とも、三十代(から四十代)独身女性心理を細々と追う内容なので、男性読者としては心の底からは共感しにくいものの、何となく理解はできる世界。
    コマドリさんは、一昔前なら何の問題もなく結婚してそうだけど、昨今の情勢だとハードル高いんかな。。。

  • 「肝焼ける」…31歳の女性が24歳の彼氏をおっかけて東京から北海道まで行く話。ラストが気になる。

    「一番下の妹」…日常で辛いことがあっても水に流して生きていくのだ。

    「春季カタル」…

    「コマドリさんのこと」…真面目で融通がきかない人っているよね。シゲコちゃんは若いのにできたひとだなあ。

    「一入」…こちらも不器用な大人の話。

  • 微に入り細に入り、って感じの表現が延々と続く、ような文章がこの作者の特徴なのかな。。
    気の利いた会話や比喩は面白いけど、ときどきめんどくさくなる。
    共感する人、多いのかも知れないけれど。
    元気がないときには、あまり読みたくないかも。

    御堂君に会いに行く『肝、焼ける』は、最初から結末の予想ができて、やっぱりね、と悲しい。
    『春季カタル』はちょっと意味不明。
    『コマドリさんのこと』は、「自分のこと?」と思ってしまえる人には、なかなかにつらい話かも。

  • 5つの短編で構成されている。
    「肝、焼ける」★★★★
    表題にもなっている。本作は、「ロコモーション」に似た作品と言える。独特の筆運びはあるが、内容的には個人的にという但し書きつきではあるが、リアリティーに乏しく、淡々とことが運ぶので、この本は失敗だったかなと思わせたが、最後の最後に吐いた主人公の言葉に「ドン!」と来る。それだけでも読む価値はある。
    「一番下の妹」★★
    OLの退屈な日常を、TVドラマのような舞台設定で描く作品。つねに流れを先取りすることを、世の中に流されていることとは区別しているらしい主人公の思考は、似た状況にある読者にとっては感じるものが大きいだろう。しかし個人的には対岸で演じられている舞台以上のものではなかった。
    「春季カタル」★★★
    わざと倫理観(違和感)を無視し、心のなかの穴を埋めようとする主人公の行動がすべての短編。あまり見られない展開という意味で少しだけ評価したい。
    「コマドリさんのこと」★★★
    この短編も最後に強いイメージを持ってきて、全体を締めている。基本的に日常を展開する作品が多いので、最後にドン!と持って来るのはわかるが、それが嫌みになったり、予定調和になったり、定番になっていない点は作者の力量だろう。
    「一入(ひとしお)」★★
    上記の作品がそれなりに個性的だったのに対し、比較的一般的な女性像を用意したせいか、十八番である最後のシーンは少し弱い気がする。

  • 歳下で遠距離恋愛中の彼氏に会うために、こっそり訪れた稚内。
    地元の人たちの不思議なパワーのおかげで、もやもやした気持ちが変化していく。
    「肝、焼ける」―激しいじれったさを表す方言が、真穂子を新たなステップに駆り立てた!?
    (アマゾンより引用)

    何だか…あんま好きじゃなかったな
    短編自体が好きじゃないしさ…

  • 短編。

    遠距離になって恋人、のような年下の男の子に会いに、東京から北海道へ。
    御堂くんにたいする思い、勘違いだった思い。
    肝焼ける、じれったいという意味。

    職場で少し年上の同僚の一番下の妹という立場の心境。
    もうすぐ結婚するまでの日々で、ちっとも優しくない婚約者に目をつぶって、葬式会場で出会った男との関係。

    異性免疫なし生真面目一本の独身女コマドリさん。
    長く付き合ってきた恋人との結婚への暗雲、女二人旅。

    仕方のない現実をそれぞれ持った人たちの
    切ない感じが、どれもよかった。

    最初にこの本を読んでおけば著者の他の本も
    もっと楽しく読めたのかなー。
    著者の他の作品も読む範囲が広がった)^o^(

  • この作品の最後の数行がとてもワクワクして好き。

  • 好きです、この作品。
    朝倉さんの小説は今まで個人的ヒットがなかったので、
    読み終えて少し衝撃を受けました。

    人となり、というか、文体が
    さばさばしています。
    川上弘美さんを読んでいるときのように
    淡々としたやり取りや風景から
    辛辣な現実や、文章の先にある
    余白が見え隠れして。

    笑ってしまうし、のめりこんでしまう。

    ただ、勝手な偏見ですが、
    モテる人、には共感を得ないような気がする
    作品に思えます。

  • 第一話、じりじりと煮詰まった主人公が北の地のひとびとからすこしずつ窘められてゆく過程、土地のことばが小気味良い。
    走り出す彼女を応援したい気持ちになって思わず笑みが浮かんだ。
    ときどき言葉選びのあざとさが鼻につくけれど、やはり巧いなあ。

  • 2014/9/18 読了

  • 人のすごーく嫌な部分を
    日常の中から掬い上げる。

    でも、ちょっと動き出したところで終わる。

    コマドリさん、怖かったな。

  • コマドリさんが駒鳥さんとは思わなかった

  • 相変わらず、たんたんとした恋愛。面白い。

  • 表題作「肝、焼ける」や「コマドリさんのこと」など五篇。


    どれもアラサー女性の鬱屈さを書いたお話。
    よくここまで世界を灰色に捉えられるなぁと思ったのは、自分が男だからでしょうか?
    でもどの話の女性も最後だけちょびっと前向きになります。


    さらーっと読み過ぎて頭に入っておらず、「あれ、何だっけ?」と今読んだばかりの項を読み返すことが多数ありました。

  • 稚内などを舞台とした作品です。

  • 30代女性を描くのが上手いと聞いて、かなり期待して読み始めたのだけれど…。
    あまり好きなタイプの文章ではない(ごめんなさい)。
    途中で読むのを止めようと思ったが、だんだん面白くなってきて結局全て読んだ。
    でも、他の作品を読むかというと微妙。。

  • 好きか嫌いかで言ったら好きです。かなり。
    これがデビュー作とは驚き。

  • 手持ちのカードを惜しむみたいにちらちらと見せてくる、このひとの長編もきらいではないけど、やっぱり短編が上手いひとなのではないかと思う。好きです。

  • タイトルの“肝、焼ける”だけ読みました。
    タイトルどおり、じりじりする。
    だけど、お互いに、大人なのに、純粋に恋してる!という、素直になれないかんじがよかったかな

  • 朝倉かすみさんは
    角田光代さんと同じぐらい好きな作家さんです。
    角田さんの作品を私は「苦い」と表現しますが
    朝倉さんのさんの作品は「不安」です。

    不安が癖になるのです。

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著者プロフィール

1960年北海道生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞し作家デビュー。09年『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞、19年『平場の月』で第32回山本周五郎賞を受賞。他の著書に、『ロコモーション』『静かにしなさい、でないと』『満潮』『にぎやかな落日』など多数。最新刊『よむよむかたる』が第172回直木賞の候補作に。

「2025年 『棺桶も花もいらない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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