盗作(上)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062132923

感想・レビュー・書評

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  • 盗作とは創作する人にとって鬼門中の鬼門だからどんな作品なのかまったく検討がつかなかった。

    どんな作品であれ私はいつも消費する側で生産する立場に憧れてきた。

    でも、作品を楽しむだけで一度も生みの苦しみに対して考えたことはなかった。

  • 海辺の小さな田舎町に住む女子高生に

    ある日突然何かが憑りついたようになり

    一枚の絵をかきあげる。

    その絵は日本中を震撼させたが

    それがある人と描いたものとまったく同じだった。。。



    上巻はテンポよく読めました。

    感想は下巻でまとめて。

  • 創造の熱い核をキャッチする
    その順番により創作が盗作に変わる

    絵画は描く技量が必要
    作曲はハミングでも成立…谷村新司的に
    小説は入力のみ
    各々属性の異なる芸術をコピーという行為で横串

    知人名を小説に盛り込んだように、絵画や楽曲にもただのキャッチャーではない証跡を盛り込めれば良かったのにね。

  • 海沿いの町で古びた旅館を営む家に生まれた『越谷彩子』は、これといって取り柄のない平凡で地味な女子高生だった。幼馴染でモデル並みの容姿をもつ学校のアイドル『北村ミチ』や資産家の一人娘にして才女、特に絵画に素晴らしい才能を発揮している『川井紫苑』などの生活はまるで別世界のように感じていた。
    ある日、彩子は夢を見た。色の洪水がなだれ込んでくるような真実の美を。描かずにはいられなかった。指先から溢れ出すのは生命力そのもの。完璧な創作の時。
    彩子が一夜にして書き上げた『走る男』は見る者に激しい感動を与えた。有名な画家の賞を受賞し彼女の生活は大きく変わるのだが、紫苑が『走る男』と酷似したモザイク画を見つけ、栄光は一夜にして崩れ落ちた。
    その後、東京に出てOLをしていた彩子は、またあの強烈な創作の嵐に襲われる。今度は歌だった。素性を明かさない作曲家と心に病を持つ『桜』の声にのせ、『あのドアを開ければ』は瞬く間にヒットしていくのだった。


    急激に頭に中降りてきたものを形にする。それに触れた人皆に感動を与えるような素晴らしい作品。でも、それに酷似、いやまるで同じといっていいくらいの作品が見つかる。しかし彼女はそれを目にしたことはなかった。超常現象か裏があるのか?この段階ではどう進んでいくのか予測がつきません。と思って著者を見れば、おお、『NIGHT HEAD』を描いた方か!なるほど、では聾児の弟『カヅキ』とのテレパシー説もありそう。
    とりあえず、上はこれまで。

  • う~ん・・・。
    あまり入り込めなかったかも。
    悪くはないんだけど、
    2つ3つと同じ事が続いた時には
    「え?そっちの方向に行っちゃう?」
    と、少し引いてる自分がいたりした。

  • ずっと気になってた!
    自分の作り上げたものが、他人と丸被り――創作界ではねた被りはよく見られるのでそういう意味かと思ったらそうじゃなかった。どちらかというと、最終的にインスピレーション?スピリチュアル?的なお話に傾いていった印象。
    わたしはこういう観点で創作を捉えていない…というか、ねたが被っても表現方法が個人で異なるためにまったくのダダ被りってことはないと思ってる、が、こーいうことってほんとにあるのかしら?というか、創作ってそもそもそういうふうに降りてきてつくられるものなのだろうか…だとしたらそれを描く人の経験は?個体的な差は?それらがまるで意味なくなるではないか…!とむずかしいことを考えてしまいました。
    創作って一体なんなの?何のためにあるの?あまりに果てしなすぎて人の人生の意味をめぐるくらいに壮大すぎます。
    とりあえず上巻、絵に翻弄される一部始終は勢いと混乱にまみれてああっ!となった。でもこのくだりが一番好きでした。

  • テンポ良く進み、読みやすい。下が気になる展開。

  • 大好きなアナンシリーズ。
    一気読みです。

  • スケールがでかくてとにかく波乱万丈。読みやすかったし、下巻がすごく気になる展開。

  • 高校生の彩子に、ある日突然、
    不思議な出来事が起こった。
    何者かに取り付かれたように、
    身体の中で何かがひらめき、
    狂ったように絵筆を持つと、
    ただひたすらに、1枚の絵を書き上げたのだ。
    そして、それは、
    誰もが感動、絶賛するほどのすばらしい出来だった。
    しかし。。。すでに、その絵は、この世に存在していたのだ。
    盗作と騒がれ、非難を浴び、落ち込む彩子。

    同じ事を繰り返し苦悩する、波乱万丈の彼女の生涯を描き、
    芸術とは?創作能力とは?才能とは?。。。について、語られた、
    不思議で、感動的な物語である。

    長編だが、一気に読める面白さ!

    私にも、何か、ひらめきが与えられないかなぁ。。。
    天才!って呼ばれてみたい。。。

    はぁ〜。。。夢でも無理かも。。。

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著者プロフィール

飯田 譲治(いいだ じょうじ)
1959年長野県生まれ。1986年、16ミリ作品「キクロプス」で監督デビュー。1992~1993年、フジテレビ深夜連続ドラマ「NIGHT HEAD」で原作、脚本、監督を担当。このドラマの大ヒットによって制作された劇場版の原作、脚本、監督を務めた。
脚本作品には、1995年「沙粧妙子 最後の事件」(CX)、1997年「ギフト」(CX)、飯田譲治映画作品には、1998年「らせん」、2000年「アナザヘヴン」、2003年「ドラゴンヘッド」、テレビ作品には、「幻想ミッドナイト」(テレビ朝日)、「アナザヘヴンエクリプス」(テレビ朝日)など。
著作(梓河人との共著)に、「アナザヘヴン」「アナザヘヴン2」「アナン、」「盗作」他。

「2021年 『NIGHT HEAD 2041(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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