雲を斬る

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 52
感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062133883

感想・レビュー・書評

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  • 2020/8/3
    三四郎はどうなったのかな?
    子供作って育てて楽しく暮らしたのかな。だといいな。
    仇討ちって時代劇とかにもよく出てくるけど、そりゃ電話さえないこの時代に人の噂だけで仇に出会うことすら難しいよな。
    こんな無謀なことホンマにしてたのかしら。
    しかも仇取るまで帰っちゃダメとか。奥さんとかも?
    顔がわからんでも行かされるとか。
    社会的にどういうメリットがあるの、それ。
    いやー知らないことだらけだね。
    適当に身寄りのなさそうな悪そうな人を身代わりに「取ったどー」って帰ったらばれるんやろか。
    敵討ちのシステムへの疑問ばかりが浮かぶんだけど、三四郎は好感の持てる主人公でした。

    追記
    仇討ち制度に想いを馳せすぎて忘れていた「奇妙な夫婦」について風呂に入りながら考えた。
    読んでるときは自分の子を身籠った愛妻をいきなり斬るって全く理解できなかった。
    考えた結論が気に入ったので書いとこうかなと。
    子ができるまでの妻は愛憎すべて男谷に向けられている。その割合はわからなくても男谷にがんじがらめ。
    仮に果し合いで三四郎に斬られて死んだらおそらく妻も後を追って死ぬであろう。
    妻もいっそ男谷と一緒に死にたかったから三四郎に夫を切れと言ったのでは?
    男谷はこの状態がよかった。妻をすべて自分のものとしている状態。自分もすべて妻のもの。
    でも子ができた。
    子ができて憎しみが消え愛情だけになった。
    愛だけになった妻は美しく輝いていたけどその愛はすでに男谷だけのものではない。
    男谷自身も子を愛しいずれ妻だけのものではなくなる。…まで考えたかな。どうかな。子供のことは興味なかったかも。ここは保留。
    とにかくここで終わらせようと思ったのかなと。
    お互いだけを思って世界が完結したままで。
    絡み合ったままで終わりたかった。
    ってよくない?この解釈。

  • 優しさあふれる 由比三四郎。
    確か、この続編を先に読んだ気がするのだが、、、、

    仇討ちを捜して、江戸に来た主人公 三四郎。
    貧乏浪人で、寺子屋の師範や道場破りで、毎日を過ごしている。
    8話からなるのだが、、、、
    おさとの借金を肩代りした三四郎は、自分の首に懸賞金50両が、付けられる。
    どうにも、人が良すぎるのだろうか?と、思われるのだが、賞金を懸けた人買いの男も妙に憎めない所がある。

    三四郎の隣に越してきた若者 巳之助の宏大なる夢の鳥になりたい!の思いも凄く、この時代、ダ・ヴィンチの話迄登場するところも、楽しく読める。

    「奇妙な夫婦」は、夫の仇の者と同棲している美代に、子が授かったにも関わらず、男谷が、自ら、美代と自分をあの世へ、、、幸せは、幸せに非ずと、、、快延は言っているのだが、、、やはり悲しい結末ではないだろうか?
    「黒い顔」のおはなの家族も、とても悲しい結末である。
    「ダ・ビンチの手紙」で、三四郎が、菊乃ヘ20両もの大金を騙されるのなら、おはなヘの家族を助けてやって欲しかった。

    三四郎は、最後、快延が、自分の仇だと知って2人は、立ち向かうのだが、、、、「相抜けなり」と、して、新たに、新しい友として師として、付き合う事になり、何故か、ホットしてしまった。

    本の最後、巳之助と三四郎が、風に乗り大空へ飛んだ!
    自由に空を飛べる鳥になった!
    表紙の青空の意味が分かった!!!

  • 素浪人、寺子屋と道場破り。
    しがらみから少しずつ自由に。雲のように鳥のように。
    簡単に金をあげる。甘くて優しい。

  • ・・・ふぁんたじー?
    読みやすくてサクサク読めるのですが、やはり人が死んでしまう。
    結局は主人公も?と思わざるを得ない。

  • 奇妙な夫婦が1番面白かった。
    最後の理由が読み終えた時にはわからなかったけど、
    男谷の視点から追っていくとわかった気がする。

    邂逅するまで美代の事は思い出さなかった。

    気の強い目で「ついていく」と言った姿。
    絆されているけれど決して「好き」など言わない姿。
    今のままで男谷は幸せなのに「赤子のために死ね(対決しろ)という姿。
    (多分この時彼は悲しかった)

    最後の最後で、自分を思っていることを示してくれた美代。
    共に生きようと言ってくれた美代

    愛しているから殺したいという狂気の気持ちではなく、
    ただただ止めに入った瞬間の美代の姿が最高に愛おしかったのだと思う。
    男谷の胸を打つ程。
    だから刀が舞った。

    彼のなかには赤子の事は頭になかった。ただ美代しか見えてなかったのだと思う。

    他は、敵の正体もご都合主義というか主人公の禍根を終わらせるために本当は違うけど別人(敵)だと名乗った気がする。最後飛ぶ必要がわからない。男谷が濃すぎたせいか、他全部薄味だった印象。

  • 表紙惚れして買った時代小説。
    結末を読んだとき、表紙の写真が鮮やかに脳内で再生された。
    同時に“雲を斬る”ってそういうことかー、とも。

    ただ、悪くはない…のだけれども、良いかといわれると悩むところ。
    全体を通して戦闘があろうと悲劇的な場面があろうと、どうにもぼやーっとしたというか、ぱっとしない感じがぬぐえなくて、なんとも物足りない。
    主人公の優しすぎる性格のせいなのか?

  • 時代小説読むのも珍しい私。
    何が苦手って、その時の生活が想像しきれないのと、言葉が難しい。
    実際これも漢字が若干難しかったけれど、面白くて読めたから、時代小説も面白いかもしれない。そう思えました。

  • 池永氏が時代小説!?ダ・ヴィンチの話まで出てきてタイムリー。

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著者プロフィール

1998 年「走るジイサン」で第11 回小説すばる新人賞受賞。2002 年「コンビニ・ララバイ」で注目を集める。06 年「雲を斬る」で第12 回中山義秀文学賞受賞。その他著書多数。

「2021年 『おっさんたちの黄昏商店街 それぞれの恋路』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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