- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062134163
感想・レビュー・書評
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民間幼児教室「こぐま会」の代表者による幼児教育論。「小学校入学時に既に基礎学力の差がついている」と現実を指摘し、学校教育の前の幼児期基礎教育の重要性を訴える。実際の教育内容は小学校受験対策だが、小学校受験に求められるのは知識の詰め込みでなく論理的思考力である、と矜持は高い。
具体的な内容は、論理に強い子を育てる、視点を変えてものを見る眼を育てる、数に強い子を、図形感覚を・・・と続く。幼児期は論理性が未発達で、数量概念もぼんやりとしかわからない。遊びの中から何かを学んでくれれば、と一般的には考えがち。自分も早期教育には否定的な考え方をもっていたが、発達心理学を踏まえてポリシーもって幼児教育している人もいるんだ、と少し眼からウロコ。確かにこんな教育を実践したら、小学校入学時には本当に頭の良い子になりそうだ。
本当に大事なのは、幼児期のロジカルシンキングが、大人になった時の頭の良さに繋がるのかどうか、だと思う。物事を分析する眼も、数を体感覚で理解することも、図形感覚も、遅かれ早かれわかことではある。本書では「どんな大人に育ったのか」について一切触れられてないが、芸術家に育てるのであればともかく、学者や高級官僚やビジネスマンとして、自分の頭で考えられる人になってほしいと思ったら、こんな教育もアリなのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読むまで、コグマ会の事も知らなくて、「そういえば、紀伊国屋書店の幼児コーナーに有ったような・・・。」というレベルでした。当然、その主催者だということも知らずに読みました。
内容は、4〜5歳の子供が、早期教育で小学校の内容が出来るようになってもダメ。幼児期には、幼児期に必要な内容があるはず。具体的には、理論的に物事を考える力などです。
そして、それが小学校入試の内容と一致している。ということです。
[more]読んでいて、「なるほど」と唸ること度々でした。1年先、2年先の勉強をさせていく、公文式や七田式を否定する気は、私には無いのです。純粋に素晴らしいと思うんですよ。
でもなんか、引っ掻がるんですよ。
この方法では、上位の大学(大阪大学など)に行く子を、一番低コストで効率良く生み出せるシステムだ。と、思ったんです。根拠は有りませんよ。
でも、東大、京大なんかには届かないんじゃないかと・・・。
そういう目で見ていくと、公文のコマーシャルで出てくる「やっててよかった公文式」という経験者にそういった大学の人が少ない気がします。
毎年東大・京大に千人以上合格者を出しているZ会なんかの幼児クラスは、体験重視でコグマ会に近い考え方なんです。
で、この本を読むとガテンが行きました。要するに、子供の能力をバランスよく育てる事が必要ってことです。
ちなみに、確認事項の中で1→100まで数えられる長女(5歳)に、30→1まで数えさしてみると、見事にできませんでした。(笑)
試してみると、本当に本の通りできないんですよ。なんか、面白かったです。
ただ、実際に子供にやらせると、ちょっと難しい部分もあるので、コグマ会の「ひとりでとっくん365日シリーズ」をやっていった方が楽です。そちらを是非オススメします。
ちなみに、我が家は小学校受験は、考えていません。(笑) -
幼稚園の各学年ごとのチェックリストがある。ときどき確認のため開いてみると良さそう。遠山啓氏やピアジェなどの著書への言及が数箇所にある。
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3,4,5歳児のチェック項目あり
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こぐま会のノウハウがつまった1冊です
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