天山の巫女ソニン 1 黄金の燕

  • 講談社
4.09
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062134231

作品紹介・あらすじ

生後まもなく、巫女に見こまれた天山につれていかれたソニンは、十二年間の修行の後、素質がないと里に帰される。家族との温かい生活に戻ったのもつかのま、今度は思いがけない役割をになってお城に召されるが…。三つの国を舞台に、運命に翻弄されつつも明るく誠実に生きる、落ちこぼれの巫女ソニンの物語、第一部。新しいファンタジーの誕生!講談社児童文学新人賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 第7王子(唖者)の落し物から,ソニンの運命は動き出す。「金の燕探し」アンデルセンでは王子は白鳥だが,本書では燕。ソニンと悪女レン,天山巫女落第までは同じだが,真逆の生き方で皮肉な運命。

  • 児童文学だが、なかなか面白かった。
    天山での巫女としての暮らし。
    落ちこぼれて下界へ戻り、家族との再会。
    城での暮らし。
    真っ直ぐな気持ちを持った少女は、悩んだり悲しんだりしながらも、誠実に前へ前へと進んでいく。
    子供向けの話なので分かりやすいストーリー。
    読んでいると元気になる。

  • ずっと気になってた作品です。
    図書館の蔵書にあるのも知っていたけれど、なかなか借りる決め手に出会えず、今日(あ、もう昨日になってるや@24:36)とうとう図書館の棚で出会いました!
    なんでもっと早く読まなかったのだろう。
    明日(あ、もう今日か)続きを借りに行こう。

    なんとなく韓国っぽい国が舞台のアジアンファンタジーです。
    天山に住まう巫女たちは、不思議な力で沙維の国の人々に預言を与えていました。
    その数は12人。
    不思議な力はあっても只人なので寿命はやってきます。しかしその不思議な力ゆえ、己の死期を悟ると後継者を下界から選び出すので、いつでも12人でした。
    ソニンは母の胎内にいるときにその力を見込まれて天山へ召し上げられたものの、素質なしと里に返されます。
    普通の人として暮らしていくはずのソニンですが、ひょんなことから沙維国の第七王子と出会います。彼は生まれつき喋ることができないのですが、ソニンと手が触れたときには、王子の声がソニンにだけ聞こえるという不思議なことが起きました。
    その不思議な出来事で、ソニンは城へと生活の場を移すことになります。そして彼女は、国を揺るがす陰謀に否応なく巻き込まれていくのでした。

    どんな出来事に出会っても、ずっとずっと心根がまっすぐで賢いソニンのことが大好きになりました。
    彼女が巻き込まれてしまった事件がどのように解決されていくのか、顛末が気になって一気に読み終えました。

    続きも読みますよー!!

  • おもしろいのでついつい読んでしまいました。
    人物設定も背景も、弱いなぁと思うところも多かったにもかかわらず、続編も読みたいと思わせる作品。
    「竜が呼んだ娘(柏葉幸子作 朝日学生新聞社)」と雰囲気が似ている。
    こども図書館では中学生向きとされていましたが、高学年向きと思います。

  • 生後まもなく、巫女に見こまれた天山につれていかれたソニンは、十二年間の修行の後、素質がないと里に帰される。家族との温かい生活に戻ったのもつかのま、今度は思いがけない役割をになってお城に召されるが…。三つの国を舞台に、運命に翻弄されつつも明るく誠実に生きる、落ちこぼれの巫女ソニンの物語、

  • きのう読み始めて、きょう読了。ソニンシリーズ第一巻。
    うーん。流れにそって場面が配置され、会話が置かれている印象が、最後までぬぐえなかった。面白くないわけじゃない、けれど、言われるべきことがどんどんことばで語られていくのにどうしても押しつけがましい感じを覚えてしまって、気持ちが物語から少し浮いてしまう。ソニンにも、もう少し奥行きがほしかったな、と思ってしまった。ですます調より、だ調で淡白めに描いていった方が似合いそうな気がちょっとする。その方が、子どもを軽んじられている印象が薄まるかも。
    とはいえまだシリーズ一巻目、今後の展開がどうなるかに、期待。

  • 久しぶりにファンタジーが読みたくなって手に取りました。とても楽しく読めました♪

  • 全五巻。

    朝鮮半島の三国時代をベースに、かなりアレンジされてるんだろうな、と思う設定です。


    第一巻では、なっていたかもしれない未来との遭遇。

    対決、という感じではなかったように思いますし、第二巻以降をみても、遭遇して、何かを残していったという感じなので。


    主人公のソニンは、よく考えて、行動し、話します。

    そうすることで、読者にも、よく考えることの大切さを伝えてると思います。

    ソニンが、感情をコントロール出来ないことを少し退行したように感じ、それが悪いことじゃなくて、それも大切と気付くのもうまいこともっていってると思いました。


    三国の緊張関係を背景に、少年少女たちがお互いに影響されながら、成長していくのを読むのは、微笑ましかったです。
    主人公と同じくらいの子たちが読むといいと思います。

  • ですます調が作品にあっている。久しぶりに続きが読みたいと思うファンタジーに出会って、幸せを感じた。

  • 久しぶりに読んだが、やっぱり面白かった~。ソニンの周りが良い人ばかりなのは良しとする。

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著者プロフィール

1969年、福島県南相馬市生まれ。2002年、「橋の上の少年」で第36回北日本文学賞受賞。2005年、「ソニンと燕になった王子」で第46回講談社児童文学新人賞を受賞し、改題・加筆した『天山の巫女ソニン1 黄金の燕』でデビュー。同作品で第40回日本児童文学者協会新人賞を受賞した。「天山の巫女ソニン」シリーズ以外の著書に、『チポロ』3部作(講談社)、『羽州ものがたり』(角川書店)、『女王さまがおまちかね』(ポプラ社)、『アトリと五人の王』(中央公論新社)、『星天の兄弟』(東京創元社)がある。ペンネームは、子どものころ好きだった、雪を呼ぶといわれる初冬に飛ぶ虫の名からつけた。


「2023年 『YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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