- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062136334
作品紹介・あらすじ
ベストセラー『五体不満足』の著者が小学校の先生に!四月から杉並区立杉並第四小学校教諭として勤務する乙武洋匡氏が、子どもたちに伝えたいメッセージとは。
感想・レビュー・書評
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教育について語るのは難しいですね。誰もが教育を受けたことがあるので、それなりの知識・経験と持論がある。でも、学校での経験は同じではないので、話してみると意外にかみ合わないことが多いです。
でも、乙武さんが書いたこの本は、率直に教育を語っています。ご自身、社会人を経験しながら教員免許を取って教員になってしまうという意気込みですから、かなりの思い入れだと思いますが、論旨はきわめて正論で、偏っていないというのが私の印象です。
もっとも、いくら正論でも、それが市民権を得るのは結構大変。この本がベストセラーになるか、乙武さん自身が政治家にでもならない限り難しいだろうと思えるのが残念です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
乙武さんが言うからこそ響く言葉はあるし、救われる人もきっといると思う。
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「それぞれ、違っていていいんだよ」
「教育はね…最後は人柄、人間性だから」 -
体罰の問題とか、なんとなく自分の経験だけで語ってる人は、この辺からちゃんと問題を捉えなおすべき。ってくらいわかりやすく教育問題に入っていける。
twitterや他の著書もそうなんだけど、この人は物の見方がすごく真っ直ぐだと思う。
政治的な、思想的な、偏りの前に、「人間として」が根っこにあるんだろうなぁ。 -
図書館で借りて読了。
「五体不満足」の乙武さんが教育という道を選ぶことになった経緯から、
小学校の教員になるまでを簡潔にまとめたエッセイとでもいうのかな…
スポーツライターとして様々な人との触れ合ってきた乙武さんならではの視点から見た教育が新鮮だった。
今の教育の課題を見抜いていることはさすがだと思った。
「教育はね…最後は人柄、人間性だから。」
「将来の僕とも向き合ってくれていたのだ」
「再びチャンスを与え、また信じるんです。」
「何度も裏切られる。だけど何度でも信じるんです」
心に響きます。 -
いつもながらわかりやすい平明な文体。
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他の著作にも言えることだが、物事を考える切り口が興味深く、
簡潔・丁寧で明快な文章力もさすが。
特に、教育問題に対する子供と大人の見方のギャップについて、
自身の経験ベースで視点の変化を自覚するくだりは秀逸。
個人的には、オムニバスのような形式で、各論点への考察が導入で終わっ
てしまっているのがやや勿体無く感じた。 -
五体不満足の著者、乙武 洋匡の教育感が書かれた本。
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乙武さんの教育に対する気もちがストレートにかかれている。
昔と今のギャップを感じながら、答えを探している。しかも楽しみながら。おもしろいです。 -
教育現場に入り、体験しただけでなく、
教員免許をとり、現場を知って、具体的に変えていこうと行動しているところに尊敬の念を抱いた。
子どもたちのよいところだけでなく、学ぶ環境についても指摘していたように思う。 -
最近乙武さんがメディアに出てこないなあ、と思っていたら、小学校のセンセイをしていたんですね。「五体不満足」を書き、その後、スポーツライターとしてワールドカップの観戦記を書き、そして、今度は教育へ足を踏み入れていた。。。
それは、まるで導かれたかのような職業で、契約としては今年度いっぱいのようだけど、たくさんの子供たちに出会って欲しい。
障害児教育については、彼が今まで授かってきた過去からたくさん還元することがあるだろう。 -
学校に、教育に、なんの希望ももたれていない昨今。
こんなはずじゃないのにってずっと思ってた。
学校が大好きだったわたし、先生をオトナとして人間として尊敬していたわたし、今のわたしをつくってくれた先生方。
今の子どもたちの前にそんな先生はいまや存在しないの‥??
いた!わたしと同じ年の乙武さん!!
この本に書かれている乙武さんからのメッセージを、先生にも、これから先生になる人にも、子どもたちにも、子どもの親にも、みんなに読んでもらいたい。
乙武さんの今を知りたいなー。実際の教育現場はきびしいっていうし。乙武さんの想いが崩れることなく、教師という仕事にその能力を思う存分発揮していてもらいたい。 -
「正解など存在しない。それでも無回答で立ち止まるのではなく、まずは大人たちが『自分なりに出した答え』を見せていかなければ。」
本文p77より。 -
乙武さんは、私はこのままチャラい(失礼)ままでいくのかと
思っていました。メディアに出てばかりでしたからね。
あまりメッセージも伝わらなくなってた。
でも、大学に編入して、教師になるその志には
純粋に感動しました。 -
今の教育問題を考えさせる一冊です。
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『五体不満足』が有名な乙武さんがスポーツライターを経て選んだ活動の場は、「教育」の分野でした。新宿区の「子ども生き方パートナー」として小・中学高校を回って取材した、様々な学校での様子や子どもたちの状況・教育への思いを集めた本。乙武さんの教育への熱い思いが詰まっています。(2007.10.25)
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高学年となって、あまりしゃべらなくなる現象を嘆いているよりは、どうすればそれを打破して、楽しい授業ムードを創り出せるのかを考えることが肝心なのである。原因は自分にあると考えることで、学級づくりのアプローチが変わってくるのではないだろうか。
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読後、胸が熱くなりました。この人の考え方はほんとに好きだなー、と改めて感じた一冊。しっかりと自分の”軸”をもっていて、それでいてそれを押し付けるような強引さもない。だからすーっと考えがこちらの中に入ってくる。これから教員の道を進むに当たって、参考にすべき考え方や行動の仕方が多様にありました。