コトの本質

著者 : 松井孝典
  • 講談社 (2006年11月29日発売)
3.65
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  • レビュー :14
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062136648

作品紹介

「考えるとは何か」考えてみる「モノを見る人」から「コトの見える人」に!考える人・松井教授、人間圏のことがらを縦横無尽に語る。

コトの本質の感想・レビュー・書評

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  • タイトルから予想される読感ではなかったが、自然科学の話が好きなので興味深く読めた。

    p213「我々は自分の体だと思っているけれど、それはただそう思っているだけで、死ねば地球に戻ります。」
    これは常々思っていたが、レンタルという切り口は思いつかなかった。とても良い発想。

  • 給食業界勤務の25歳女子のわたしが読んで。
    この方は厳密に、自分で「わかった」ことを話しているので、
    読んでいるほうも普段なにげなくやっている思考を客観し、整理整頓するエッセンスをもらえる。
    内容もスッキリしていて分かりやすい。
    とても面白かった。

  • 地球になぜ海があるのか、地球がどのようにして水の惑星になったのかのメカニズムを解明した地球物理学者の「モノの捉え方」論。

    著者の幼少期からのエピソードを交え、その時々のモノの捉え方をまるで何かのケーススタディのように解説しています。

    分野を問わず一流の人に共通していることですが、著者も自分自身を外から見て捉えるような感覚を持っていて、それを前提に外の世界を捉えるときの見方というか見え方に、この本の面白さがあります。

    このユニークなエッセイは、思考、発想に行き詰まったときに読み返したくなる本です。

  • 「考える」について考察しています。
    ビジネス系の自己啓発本とはひと味違います。 「考える」や「発想する」について著者の経験に基づいて具体的に記述されています。

    ・二つの目、つまり外を観察する目があり、逆に自分を外から見える目があれが、その人間は落ち着き感があり、むしろ静かにみえるはずです。
    ・内部モデルを刻々と更新していくのが生きるということ。
    ・外界と交わり、それが投影して作られた内部モデルが自分である。
    ・考えるとはなにか、見たいと思い続けているからひらめきがくる

  • 「考える」ということの本当の意味について考えさせられた気がします。普段から突き詰めて研究課題に取り組んでいる著者のレベルから観た「考える」と、私の思っていた「考える」のレベルにプロとアマの差以上の深さがあることも思い知りました。
    著者が言う「わかる」は突き抜けて俯瞰的にそして本質的に「わかる」という意味で、ある問題(研究課題)が解いて「わかる」というレベルに達するということは、その答えを一言のキーワードにまで落としこめるということ。
    私が普段から口にする「わかった」は、著書のいう「納得させられた」という意味で、完全に分かったわけではないが、漠然と理解して、自分の中で「こういうことなんだろう」と落とし前をつけていること。
    この二つに大きな違いがあることを気づかされたことが、まずいちばんの収穫でした。他にもいっぱい示唆を頂いた本です。もう少しじっくり読んだ内容について「考える」ことにします。

  • メモ
    ・「レンタル思想」人間を始め、身の回りのモノは、地球からレンタルしている。
    ・最近の日本には、専門家・プロフェショナルが敬遠され、日常感覚でモノを言うアマチュアがもてはやされる時代。歴史、芸術、哲学、科学に通じて、自分の尺度を持ち、自分の頭で考え、判断できるエリートが少ない。戦後教育が、そのようなエリートを作らなかった。ダ・ヴィンチはもういない。
    ・20世紀の共同幻想の一つ、「右肩上がり」は破綻している。
    ・考えるということは、まずは問題をつくること。現在の教育は、問題を解く訓練しかしていない。
    ・頭が働かない時には、働かないなりのやり方で始める。ルーチンワーク的なコトから始める。
    ・キーワードで視点を探す。キーワードを発見した瞬間に全体が見える。
    ・世界中で自分だけにしか言えないことを言う。
    ・考える時には、本を読まない。
    ・「わかる」言葉に言い換える。

  • 101213*読了

    今の自分にはとっても難しくて納得するのには相当頭を使ったけれど、新たなモノの見方、コトの本質について、松井教授から教えていただいたことで、自分自身の視野が広がったので、この本との出合いに感謝。考えることを極めたいと思うし、世界で突き抜けたいと思う。教授にならないとできないことでもない気がするので、私は私が生きたいと思う分野を極めて、そして突き抜けようとたくらんでいる。

    願えば叶うというか、願わなければ叶わない。こうなりたいと思うことが、自分の理想へ近づく第一歩なのだな、と思う。なりたい自分にしかなれないんだよ、絶対。

  • 松井孝典著「コトの本質」講談社(2006)

    *どういう人生を送りたいかそれを考えていた。子供の頃、少年の頃、思春期のあの頃と、今は何が違うかといえば、思えばなる、ということを知っている事だ。思わなければ絶対にそれは起こらないから。

    *博士論文と修士論文の違いがどこにあるかといえば、物事の本質にどこまで近いか、そのアイデアが独創的かということだ。

  • 【2008/09/10】

  • 科学者である著者がその道に進むに至った経緯や、どのように考えながらそれを貫徹してきたかを、自伝的に記した書。
    著者の最も言いたい事は「道をきわめる」ということと「思えば実現する」ということらしい。

    (以下、個人的メモ)
    第1章 よろこびの根源を見る
    ・外界と交わり、それが投影してつくられた内部モデルが自分である。
    ・内部モデルを刻々更新していくのが生きるということ。

    第2章 育つプロセスを見る
    ・真のエリートとは、古今東西の歴史から芸術・哲学・科学にも通じていて、このような広い時空スケールの中に自分の尺度を持ち、
    したがってすべてのことが判断でき、行動できる者をいう。
    ・日本には、秀才はいるが、エリートはいない。
    ・戦後教育は、全ての子どもに最初から我があり、それが個人の尊厳だ、などという間違った前提に立ったため、教育と呼べるような教育はしてこなかった。
    ・我というものは初めからあるものではなく、我という概念ができる過程こそが重要で、それは他と交わる中でしか形成できない。
    ・自然と触れ合うとか、都会や田舎の社会と触れ合うとか、本を読みまくるとかして我を育てる。

    第3章 関わりの中の自分を見る
    ・共同幻想とは、正しいか正しくないかとか、わかるわからないではなくて、当人がただそう思い込んで納得しているにすぎないことである。
    ・右肩上がりという20世紀の共同幻想は破綻している。
    ・人間圏の未来は、新たに提起される共同幻想と設定するゴールの方向性にかかっている。
    ・ゴールは何なのか、目的をはっきりさせて、問題を考える事が大事。それを一言でいえるか、いえないのなら考えていることにはならない。
    ・全体としての本質的な問題は何なのか、その認識がないとダメ。
    ・共同幻想を突き抜けて外側から見ると人間がわかる。
    ・さまざまな分野に生きる人々の中で自分の場所を知る。
    ・その時々の世間の価値で自分の価値を見失わない。
    ・無駄なことをするということはそれだけその人のバックグラウンドが豊富になる。
    ・最初の波の上に立つ。
    ・生きること、考えることの本質をつかむと自由になる。

    第4章 考える頭の中を見る
    ・考えるということはまず問題をつくることである。
    ・「わかる」と「納得する」は違う。
    ・内部モデルの異なる人にわかってもらう技術を知る。
    ・システムと歴史という見方で人間をつかまえることができる。
    ・システムの3要素(1.その対象がどういう構成要素からできているか、モノの特定。2.駆動力は何か。3.構成要素間の関係性。)
    ・「レンタルの思想」(人間の体も地球からレンタルしているにすぎない。重要なのはモノそのものではなく、その機能。)

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