獣の奏者 I 闘蛇編

著者 :
  • 講談社
4.34
  • (846)
  • (486)
  • (266)
  • (7)
  • (5)
本棚登録 : 3371
レビュー : 483
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062137003

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 児童書だけれど内容は深く、面白い!!

  • 面白かった。
    続きが気になる。

  • 全Ⅳ巻のうちⅠ~Ⅱ巻はNHKでアニメになっている作品で、ご存知の方も多いかと思います。この作品は、筆者があとがきに書かれている言葉でいうと、「獣(遠い他者)に向かって、ひたすらに思いを伝えようとする人の姿を描いたもの」です。

    主人公のエリンは、家族を亡くし深い孤独の中にいながら"遠い他者"に対して冷静でいて真摯な暖かい眼差しを向け続けます。そして、そこから見出された発見をほんとうに大切にし、守ろうとします。
    しかし、この物語の世界では、その発見が人々の争いのための有力な切り札として使われようとされます。エリンは、愚かさや不安、誇りや誠実さが入り乱れる人の世界に翻弄されながら、その現実を自分の生きる場として受け入れていきます。その中で、自分自身の弱さや痛みに向き合いながら、譲れない意思、大切なものを、ひたすら守り抜こうとします。エリンが出会う人々や出来事の中に、人間のもつ強さや弱さ、哀しさ、懸命さが描き出されていきます。

    この物語を読んでみると、ファンタジー作品にふれたときに体験できる -心の世界、特に無意識の領域がメタファーとして表現されていて、そこに自分の中の何かを映し出していけるような- ものとは異なる体験があったように思います。私たちひとりひとりが生きる現実の中で、本当に"自分を生きる"ということの難しさ、その痛みや切実さ、他者と伝え合うことの必死さ……なかなかぴったりする言葉にならないので、本の帯にある『読者からの声』をひとつお借りします。

    「エリンというひとりの少女の物語だというだけのはずなのに、涙があふれそうになりました。私もエリンのように生きようと思いました。どんなに悲しいことがあっても、それを別のものに変えてみせます。小学校6年生・女」

    この『声』からは、どんな現実に直面しても自分自身を見失わず、傷つきも悲しみも"別のもの"に変えていこうとする意思の力を感じます。この読者は小学6年生という、思春期の手前。誰もが自分をいやになったり自信を失ったりしながら自分自身を見つめる時期だからこそ、こんなに清々しい意思の力が現れてくるのかもしれません。この物語は、私たちをとりまく外的な現実にも、そして無意識の世界という内的な"現実"に対しても、そこにどのように関わるのかという意志の力 ―主体性― の大切さを、あらためて思い出させてくれたように思います。

  • 以前、アニメをやっていたのでふっと、読んでみようかな、という気分になった。アニメ見てないけど。で、読んでみたら、面白い!この巻ではエリンと直接関わってない人々も今後に関わってくるんだろうなぁ、ってところも結構あって楽しみ。エリンのどんどん移り変わっていく境遇ではあるけど心優しい人たちに恵まれてて良かったなぁと思いました。

  • 自然と人間の物語であり、母と娘の物語でもある。

    闘蛇と母との関係に複雑な思いを持ちながらエリンが成長する闘蛇編。
    亡き母に問いかけたい想いと葛藤しながら、
    それでも自分と、生き物を真摯に見つめる。

    王獣と心を通わせたために、政治の中枢に絡め取られる王獣編。
    野生の本能、生き方を曲げてまで為政に利用する人間の恐ろしさと
    その運命に向き合い続けるエリンの悲しさ。
    それでも、自分の家族を大切に思う気持ちを持ち続けた一生。

    華やかではない、救われないことも多い物語だけれど
    “生”について深く考えさせられた。

  • これはこの世界ではないけれど、確かにいたエリンという人物の物語です。
    児童文学といいう事ですが、大人が読まないなんて本当にもったいない。きちんと裏付けられた設定によって物語どころか伝記ですらあると思えてくるような仕上がりです。

    2巻目まではすこし気だるく感じますが、火がつくととまらなくなります。

    全部読み終わったらぜひ、外伝で優しい時間を暖かく見守ってあげてください。

  • 上橋先生のサイン入り☆
    通っていた大学の先生なので。

  • 完結編まで読んで涙が出た。引き継がれていく色んなもの、描かれるすべてが美しかった。

  • すごーくおもしろかった!大興奮です。
    図書館で借りましたが、これは自分の本棚においておきたいレベルの、再読したくなる本ですね。

    冒険ファンタジー、というか闘うファンタジーモノであり、少女の成長物語(になると思われる)でもあります。
    ジャンルは児童書だそうですが侮ってはいけません。そこには、大人もハマる想像を超えた豊潤な自然が広がっているのです。。

    まだ2巻を読み始めたところですが、指輪物語のようなしっかりとした世界観が下地にあるので、ファンタジーとはいえ辻褄があわない・・などと余計なことを考える余地がなく、安心して読みすすめられるところもいいです。
    生き物すべてに愛情が注がれた物語、と言ったらいいかな。
    獣好きなら更にハマること間違えナシです。ロンロン・・・♪

  • 私はアニメから小説を読みました
    人間が王獣を管理しているところは今でいう保健所や動物園に似ていると思いました
    エリンの王獣に対する一生懸命さ、純粋さがとても好きです
    獣を野生に返してやりたいと願う気持ちは誰もが持っていると思います 

全483件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

上橋 菜穂子(うえはし なほこ)
1962年、東京都生まれの児童文学作家、SF作家。
1992年『月の森に、カミよ眠れ』で日本児童文学者協会新人賞、2000年『闇の守り人』で第40回日本児童文学者協会賞、2003年『神の守人 来訪編、帰還編』で 第52回小学館児童出版文化賞、2004年『狐笛のかなた』で 第42回野間児童文芸賞受賞他、2015年『鹿の王』で第12回本屋大賞など、多数の受賞歴がある。
2014年には「小さなノーベル賞」とも呼ばれる世界的な賞、国際アンデルセン賞作家賞を受賞している。

獣の奏者 I 闘蛇編のその他の作品

上橋菜穂子の作品

ツイートする