パリでひとりぼっち

著者 :
  • 講談社
3.65
  • (2)
  • (7)
  • (8)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 39
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062137072

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 題名と装丁の昔のパリの写真に惹かれて手に取った。
    著者も内容も知らずに読み始めたのは変な先入観が無くて良かったかも。
    私の拙い想像力では昔のパリを上手く思い描くことは出来なかったけど、レ・アルやシャトールージュの様子は読むだけで見えてくるようで面白い。
    なんとなくハッピーエンドになる気がして気楽に読めた。なかなか興味深い本だったので、この後昔のパリを描いた本をもう少し読みたいな。

  • 読みました。

  • 時は日露戦争と第1次大戦の間頃。日本の実家が没落し、授業料不払いで寄宿学校を追い出された主人公が、パリで自活するべく奮闘する話。
    『オリヴァー・トゥイスト』あたりをすごく軽くした感じ。

    面白かったけど。著者は大学の先生、という先入観があったせいかもしれないが、主人公が次々に居を移していくことで当時のパリの労働者階級の風俗を描写しようという目的があからさまで、少し鼻白んでしまった。

  • コマキ少年が学費滞納でリセをほぼ文無し状態で追い出され孤軍奮闘するパリ生活の記録というような内容だんだん堕ちていくコマキ少年だがなんというか 昔の日本人の潔さとかそういうもののせいか 汚れたり 擦れたりしない最後はちょっと?な部分もあるが全体的に ちょっと寓話的な感じがよい

  • タイトルに惹かれ図書館より借り出し。16歳の少年による僕一人称で、少年なりに文体は幼いのですが語っている内容がハードすぎる…。どこまで本当にありえる話なのか分からない、裏パリとも言える労働者の世界。実在する地名が出てくるので、パリの地形を知っている人はよりおもしろいかも。
    安達正勝の影響か最近フランスに縁が(読書上のみ)

  • この時代のフランスは鹿島教授の専門だけあって
    「100年ほど前のパリの人々の生活」という
    物語風の講義を聞いているような感覚でした。

    書かれ方は少々ぎこちない感じでしたが
    下手な小説家が書く物語より面白いと思います。

    ペリーヌという女性が出てきますが
    彼女は「ペリーヌ物語」からの特別出演ですよね(笑)

    レトロな表紙に黄色い枠で囲まれたタイトルも
    とても洒落ていてセンスがいいと思います。

  • 癒し系の本である。鹿島さんのパリ留学記かなと思って買ったら舞台は1912年。パリに留学していた少年コマキ・オオミヤが家からの送金が滞って寄宿舎を追い出されるところから物語は始まる。ほとんど文無しの日本人が、保証人に会うまでの9日間、ピンハネされたり、だまされたりしながら過酷な肉体労働をし、パリの底辺の人々の暮らしにふれ、ベルトという娼婦やアンネというくず拾いをやりながら弟を養うたくましい少女に惹かれる。殺人事件の容疑をかけられ刑事に追われるが、最後は保証人に助けられ、日本大使館でアルバイトをしながら大学受験資格試験であるバカロニアの勉強に励む。ベルトはなんどもコマキにラブコールを送るが、最後はもとの愛人のもとにいき、その愛人と警察との銃撃戦で愛人をかばって死ぬ。コマキははたしてアンネとどうなるのか。ぼくはコマキは結局、パリで大学を出て日本に帰るのではないかと思う。ちょうど「舞姫」の主人公のように。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

一九四九年(昭和二十四)、横浜に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在、明治大学国際日本学部教授。専門は、十九世紀フランスの社会生活と文学。九一年『馬車が買いたい!』でサントリー学芸賞、九六年『子供より古書が大事と思いたい』で講談社エッセイ賞、九九年『愛書狂』でゲスナー賞、二〇〇〇年『職業別パリ風俗』で読売文学賞、〇四年『成功する読書日記』で毎日書評賞を受賞。他の著書に『ドーダの人、小林秀雄』『ドーダの人、森?外』『パリの秘密』『文学的パリガイド』『渋沢栄一』『悪の引用句辞典』『昭和怪優伝』『モンフォーコンの鼠』等がある。

「2018年 『ドーダの人、西郷隆盛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鹿島茂の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ツイートする