夢の書(上)

  • 講談社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062138345

感想・レビュー・書評

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  • そなたの運命の時が来た。そなたは“闇に橋をかける光”。そなただけが門を修復できる。人間とアイルランドの妖精のあいだに生まれた少女ダーナは、父の再婚を機にカナダに移り住んだが、新生活になじめず、妖精国に逃避してばかりいた。しかし、妖精国へ通じる門が破壊される事件が起き、唯一残った門を見つけて開く使命が、彼女に託される。そこでダーナは、門の所在が記された『夢の書』をさがして、カナダをめぐる冒険の旅に出る。いっぽう“妖精国の友”グウェンとローレルも、謎の敵からダーナを守り、妖精国を守るため、行動を開始する。

  • 「妖精王の月」、「夏の王」、「光」をはこぶ娘の一連のお話がこの書に結ばれる。人間と妖精の血を受けたダーナは、自ら見ることによってカナダの土地の妖精達と絆を持ち、すべての光あるもの達と一緒に、闇のものたちとの戦いに出陣する。

  • 読むのがもったいない…気がしてとっておいたら
    シリーズ他作品の細部を忘れてしまった(~△~;
    いよいよ読みだしてみたら、じわじわ思い出しましたよ。
    と同時に、あーパっピーエンドだったのに、やっぱり
    人生はそればっかりじゃないのね、という続きも見えました。
    まぁそれはそうですよね。
    人生山あり谷あり、それを越えてなんぼのもん。

  • シリーズ最後だし大事に読もうと置いていたら、大事にしすぎてしまい、前の話を忘れていた(汗)。読み進めるうちにぼんやりと思い出してきたけれど、軽く再読してから手をつければよかったとちょっと後悔。それでも妖精国の大きな危機や、鍵となるダーナを襲う謎の存在など、相変わらずぐいぐい読ませてくれる。もちろん今回もロマンスの香りがほんのりと漂っていて、下巻が楽しみだが、敵と戦って倒れた○○の安否が気がかりだ。

  • う~ん、かなりビミョーかもしれない・・・・・。  世界観とか扱っているテーマなんかはまさに KiKi の好みのど真ん中ストレート。  決して嫌いなタイプの物語ではありません。  でも、なんとなく期待していたものと違うんですよね~。  それは「シリーズ最終巻」という先入観があるために、KiKi が勝手に膨らませていた期待とは違うというだけのことで、「こういう物語」と割り切ってしまいさえすれば、もっと楽しめたような気がするんですよ。  でもね、やっぱり思ってしまうのです。  「妖精王の月の7者のうちグウェン以外の人たちの存在感の薄さは何??」とか、「前作、『光をはこぶ娘』で妖精国の上王たる者が 『時の始まりより、つねに変わらず、人間こそが妖精国を救い続けてきた。  人間こそが「敵」の影と戦うものだ。』 と言っていた癖に、結局最終決戦をするのが人間と妖精のハーフのダーラとは何事??」とか、「挙句、最後の最後で 『人間として生きるか、妖精として生きるかを選べ』とはご都合主義も甚だしい!!」とか感じちゃったんですよね~。  で、読後感としては「せっかく前の3つの物語をベースとするならば、もっとそれらの物語を深堀りした・・・・というか、そこから広がる物語を読みたかったなぁ・・・・・」と。

    これまでのシリーズとは異なり、本作では舞台をアイルランドからカナダに移します。  アイルランドのお家芸的な「妖精界」が人間の移住と共にカナダにもやってきて帰化するというアイディアは楽しいと感じたけれど、そこに世界各地の土着の多神教の神様やら神秘な存在を絡ませ、しつこいぐらいに「我らはみなひとつの家族なのだ」と言うのであれば、何もアイルランドから妖精を引っ張り出さなくても、義母アラダーナの守護神ダネーシャ(インドの神)や、ネイティブ・カナディアンの守護神とか、ドラゴンレディと1つ目的のために結集というお話でもよかったんじゃないか?と感じたり・・・・。  だいたいにおいて「妖精国の友」たる「7者」がカナダ在住じゃないからどうしたこうしたと言う割には、神秘な存在の方はグローバルに協力というのも、訳わからん・・・・とも言えたりするし・・・・・ ^^;

    (全文はブログにて)

  • メリングのケルトファンタジー最終巻。

    今まで書かれた作品とは、一線を引いている感じ。
    かなりスケールも大きくなっています(なので今回は上下巻と2冊の本に)
    上巻では、妖精国の危機を感じたグウェン(「妖精王の月」の主人公)とローレル(「夏の王」の主人公)が、カナダに移り住んだダーナ(「光を運ぶ娘」の主人公)にそれを伝え、ともにそれを回避させようとします。
    けれどカナダの暮らしになじめずにいるダーナは、半分妖精という血筋をもとに、母が住まう妖精国に逃避してばかり。
    その間に敵はちゃくちゃくとその勢力を強めていって・・・というストーリー。

    新たな登場人物、フランス系カナダ人のジャンの正体や、カナダの先住民〈おじい〉の存在、ダーナの個性的な二人のおばなど、今回もお話を彩るエピソードは満載。
    今まではアイルランドの妖精が中心になったお話だったけれど、今回はカナダの妖精も登場します。
    ところどころに差し挟まれる、ネイティブに伝わる口伝や神話も、みな不思議で魅力的なものばかり。
    ひしひしと伝わってくる危機感・寂寥感をダーナと共に味わいながら、カナダの地のもう一つの顔を見ることができますよ。

  • アイルランドは州じゃなくて郡がいい
    翻訳…

  • ケルトの神話や民話が盛り沢山のファンタジー。翻訳が今いちしっくりこないのが残念。

  • シリーズ最終章と知らずに、はじめて読みます。図書館で偶然見つけました。しっかりした世界観を持つファンタジーのようです。アイルランド、フランス語を話すインディアン、ル・ガルー、とてもエキゾティック。

  • 『光を運ぶ娘』の続編にして、今までのメリングのファンタジーの総集編ともいうべきスケールの大きな作品。
    『光を運ぶ娘』では、めでたく自分自身が何者なのかを突き止め、妖精に託された使命を全うした主人公。『光を…』のラストで決まったとおり、父の仕事のためにアイルランドを離れてカナダへと移住することになったらが、そこに待つ新しい生活は期待外れなものだった。
    半妖精として心を深くアイルランドにつながれていたが故に、アイデンティティの危機を迎え、自分自身に対する愛情すら揺らぎ始めて現実から逃避を繰り返す彼女。ところが、まさに世界に忍び寄る危機に立ち向かえるのはその彼女しか残されていないのだった。
    今までになく強力で邪悪な敵に、味方となるべき人々は次々と倒されていってしまう。
    誰が味方で誰が敵なのか、自分自身を取り戻す旅路の中で、彼女はアイルランドのみならず北米インディオやイヌイットの神話、聖ブレンダンの航海など数々の民族の神話を横切っていくことになる。

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