交響曲第一番

著者 :
  • 講談社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062139359

作品紹介・あらすじ

被爆二世として生まれた作曲家は、突然にすべての聴力を失って絶望の淵に沈む。彼の命を支えたのは、盲目の少女との出会いだった。そのとき見出した小さな希望の光に向かい、聞こえない彼だけが聴く「闇の音」を求めて、襲いくる心身の苦痛に耐えながら、彼は今日も、孤高の闘いを続けている。全聾の天才作曲家が紡ぐ「闇の音」。

感想・レビュー・書評

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  • 伊勢BF

  • 発読。

    映画「FAKE」観る前に、読んでおいたほうが楽しめるとのことで。

    プロローグの私は「全聾」となりました。
    のこの段階でこれ嘘なんだよねぇ〜?とか
    中学校の武勇伝をニヤニヤしながら読んでたんだけど、
    読み進めていくうちに、サムラゴーチ氏のあまりにも強大な
    自己顕示欲に飲まれそうになって苦しくなる。

    闇、闇、闇。闇の音、闇の中の光…
    神への呪い、血・狂気のイメージ。
    厨二炸裂な安易なおどろおどろしさ、
    安易かつ通俗的な障害者の少女との触れ合い。
    今となっちゃ、嘲笑するのは簡単。
    しかし大真面目に?こんな事やったサムラゴーチ氏の「闇」は
    本人がイメージするほど、深くも珍しくもないんだけど、
    所謂人間の闇ってやつなのよねぇ、これも。

    それにしても、外からこう見て欲しい!って
    その描写に妙に力を入れてしまうと虚言感が漂ってしまうのな。
    闇の中からひたすらに音楽を求道する者、的なw

  •  
    ── 佐村河内 守《交響曲 第一番 20071101 講談社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4062139359
     
     佐村河内 守 作曲 19630921 広島 /偽ベートーヴェン
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%BA%B4%C2%BC%B2%CF%C6%E2+
     
    (20151029)
     

  • あの記者会見が行われてから
    家族が慌てて入手したものを読みました。

    矛盾だらけというか,
    何というか・・・。
    記者会見がなかったら涙して読んだのかなぁ・・・。
    たぶんないな。

    けっこう笑えました。

  • ちょっと感想とか書ける話ではない。
    一気に読んで、途中何度も我慢できず電車で涙した。

    広島にいる両親からこういう音楽家がいるということを教えてもらって本と<HIROSHIMA>のCDを手に取った。読んでからにしようと思って置いておいたCDは、本書の衝撃でまだ聴けていない。先に聴いておけばよかったといま後悔している。

    矛盾するけどもっと言うなら、この人を知る前に聴いておけばよかった。
    この本を読んでしまったら、彼の音楽を“普通”に聴くことは不可能だろう。しかし彼にとって、それは不本意なこと。きっともう二度と彼の音楽をフラットな気持ちで聴けない自分が情けなくもあり申し訳なくもある。

    それでも、こういう音楽家がいるのだと知ることができて本当によかった。
    もう少し落ち着いたらCDも聴いてみようと思う。

    ----------

    結局CDを聴く前に例の事柄が発覚してしまい、ますますまともな心で聴けなくなり、まだちゃんと聴けていません(苦笑)。このお話も真っ赤な嘘なのでしょうが、ストーリーはよくできています。また"フィクション"として読んでみたいですね。まあ多分、こっちにもゴーストライターはいるんでしょうけど。

    最後のどんでん返しとか大好きですが、こんなどんでん返しが待っているとは(笑)

  • 波瀾万丈、闇の中を生きる著者の激動の半生を綴った本書。
    自分の現状と著者の人生を比べるなんてできっこないが、その過酷さには感じるところがある。
    道を究めていく著者の生き方には深く共感できる。自分には著者のような才能はなくとも、今できることをどんな困難が立ち向かっても究めていこう、磨いていこう、と思わせてくれる。
    今自分がこうして普通に生きているのが決して当たり前ではないのだなぁと、突きつけられた。

  • 震災の前後に録音された交響曲第一番が話題となった佐村河内 守氏の自叙伝。
    2013年3月にNHKのドキュメンタリーが放送されて全聾の作曲家として広く世に知られるようになった。

    過酷な肉体的苦痛とともにありながらも、寡作ながら作曲活動を続けている影には、彼を支え続ける奥さまがあり、彼がボランティア先の施設で出会った ハンデをかかえる子供達がいる。
    人の強さとか弱さってなんだろう?と思う。

    あれだけの体の不調をかかえながら、一般的とは言えない生き方を選んで来た道のりは、正直どう捉えたら良いかわからない。
    批判も賞賛も共感も同情もできず、ただそういう方が確かに存在しているということだけを呆然と見る、そんな感覚で読みました。

    生き続けることが辛いと思うほどの壁にぶち当たったら、まっさきに思い出しそうな本でした。

  • 全聾の作曲者、佐村河内 守の自叙伝。

    弟の死から始まり、異常な偏頭痛、全聾、パニック障害、自殺未遂。
    彼の人生はどこまでも神に見放されている。過酷すぎてフィクションのような人生なのに、ノンフィクション。
    こんな道を辿っている人が本当にいるのだと思うと、自分は一体なんなのだろうとさえ思う。

  • 20130415
    最後あたりは読むのが苦しかった。

  • ANA国際線で曲を聴いてプロフィールを読み入手。平凡な言葉だが、「壮絶な人生」とはこのことだ。一切苦、苦集滅道。その身に引き受けた限りない苦しみに、その運命、役割を見出し、刻みつけた音楽だからこその真実がある。

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