ふじこさん

著者 :
  • 講談社
3.44
  • (13)
  • (32)
  • (54)
  • (10)
  • (0)
本棚登録 : 200
レビュー : 44
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062139496

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 記念すべき、大島さん初作品。

    こちらの本で彼女の文体にすっかり魅せられてしまいました。この本全体に流れる空気感がとてもしっくりときました。

    表題作の『ふじこさん』は何かと過敏なリサの前に突如現れた救世主!リサは相手によって、ココロのほぐれようがまるで違うように見受けられました。

    ふじこさんのような存在があることでだいぶ心持ちが変わってくるような気が致します。

    相手との空気感や波長って大切にしたいなーとつくづく感じました。これからも、気になる作家さんになる予感大です。

  • 読メでどなたかのレビューを読んで面白そうだったので図書館へ。
    とにかくよくわからん何かにモヤモヤして生きるってのは、思春期に誰もが経験することだな。
    そして生きることには明確な回答はないのだということを伝えてくれる誰か(何か)があらわれるのは稀である。
    その点ではこの子たちはまあ幸せなんじゃなかろうか。
    ふじこさんの話はまあ普通に面白かった。
    おばあちゃんのは若干不安が拭いきれない。
    手品師のは一体なんだったのだろう。
    ものすごい面白い作品ではないが普通に面白い。
    読んで良かったとは思う作品。

  • 「春の手品師」最近読んだ青山七恵の『マユ』(windows10の警告がうるさいなー、変換できない…)でも、女二人でひまわり畑行ってさ。「君は何処へ行けると思っているのかな(…)僕について来たって何処にも行けやしないんだよ」
    三色パンの存在まったく忘れてたな!びっくりした。
    「ふじこさん」娘と、母でない女との遭遇と言えば、『サイドカーに犬』とか、あと忘れたけどマイナーなできごと(主題?)ではない。それって内田樹がよく言ってた家庭における男の子と叔父の有益な関係と…は違うか。ふじこさんとリサ。フミコさんと私。

  • 離婚を前提に別居している父と母。息苦しさを感じながら日々を過ごす、小学生のリサ。
    ある日気まぐれに父が暮らすマンションを訪ねたリサは、父の恋人であるふじこさんに出会った。
    周りにいるどの大人とも違うふじこさんに、リサは次第に救われていくのだが……

    表題作『ふじこさん』に、おばあさんの写真を撮り続ける『夕暮れカメラ』、空き地で見かけた手品師についていく『春の手品師』を収録した短編集。総合的に良作。

    <収録作品>
    ふじこさん/夕暮れカメラ/春の手品師

  • 十代の頃は一日がとても長くて色んな事を考えていたのを思い出した。
    私もふじこさんのような大人に出会っていたら何かが変わってたのかな。

  • リサの目線から描かれていること。しかもそのリアリティが胸を打ちます。こういう描写はなかなかお目にかかれないです。
    リサの目に映る大人たちは、厳しく裁かれています。その裁きを毅然と受け止めるふじこさん。大人になることへの道筋を、リサはふじこさんに見て取ります。けっして教わったわけではない、存在が導く生き方。
    物語は短編集で、それぞれ違ったニュアンスがあるのは書かれた年代がちがうせいでしょうか。
    私はリサが愛おしくなりました。

  • 子供が成長する過程では家族だけでは息苦しくてむしろ関係のない第三者的な大人が見ていることが必要なのかな。ふじこさん、遺影撮影中のおばあさん、手品師、看護師、関わり合い方は違っても主人公である彼女たちにとってはその時期必要な大人たちだったんだなあ。

  • 子どもをちゃんと一人の人間として扱ってくれる大人は少ないです。
    子ども扱いされると苦しい子どももいます。
    子どもだって一人一人違うのですから。
    ふじこさんのような大人と出会うことで心を圧迫していたつまらないことが吹き飛んでしまうんですね。
    読後、心に新しく爽やかな風が吹き込む感じがしました。

  • 絶望のむこうに見つけた、やさしい光の物語ゲームに熱中し、カレーを立ち食いする--ふじこさんは私の見たことのない、「へん」な大人だった。生きていくことの魅力をやさしく明るく描き出す注目作。
    -----
    表題作を含む短編集。
    ふじこさんは、離婚した父親の恋人らしき人で、それが私(小学生)と出会ってからの物語。仲良くなるわけでもなく、よそよそしいわけでもなく、人間対人間として自然体の付き合いが素敵。
    ふじこさんのサバサバした感じ、好きだなぁ。
    結果、恋よりも椅子と運命の出会いをして、ふじこさんは旅立ったけれど、そのアフターストーリーもきちんとまとまってて、読みやすかった物語。

  • 子どもの視線で見る大人の世界はどこか悲しい。
    子どもは、大人が思うほど子どもじゃないし、想像以上にいろんなことを
    分かっていて、そして、見たものを自分の中で無理やりにでも消化して
    大人に気を使って調整している。
    そうやって、大人の世界に少しずつ移行していくのだろう。

全44件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1962年名古屋市生まれ。92年「春の手品師」で文学界新人賞を受賞し同年『宙の家』で単行本デビュー。『三人姉妹』は2009年上半期本の雑誌ベスト2、2011年10月より『ビターシュガー』がNHKにて連続ドラマ化、2012年『ピエタ』で本屋大賞第3位。主な著作に『水の繭』『チョコリエッタ』『やがて目覚めない朝が来る』『戦友の恋』『空に牡丹』『ツタよ、ツタ』など。

「2018年 『モモコとうさぎ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ふじこさんのその他の作品

ふじこさん (講談社文庫) 文庫 ふじこさん (講談社文庫) 大島真寿美

大島真寿美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
島本 理生
大島 真寿美
伊坂 幸太郎
小川 糸
有川 浩
山崎 ナオコーラ
瀬尾 まいこ
伊坂 幸太郎
大島 真寿美
大島 真寿美
瀬尾 まいこ
瀬尾 まいこ
有川 浩
三浦 しをん
伊坂 幸太郎
角田 光代
青山 七恵
伊坂 幸太郎
有川 浩
津村 記久子
有川 浩
大島 真寿美
有川 浩
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする