- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062140607
作品紹介・あらすじ
漠然とした不安が紛れも無い『恐怖』に転じる四篇。
感想・レビュー・書評
-
諸星大二郎の作品は、これ以前は『キョウコのキョウは恐怖の恐』しか読んだことがない。
『キョウコ〜』はものすごく好きな短編集で、何回も繰り返して読みたい素晴らしい本だと私は思う。好きな本10冊あげて、って言われたら確実にランクインするね。
ということでこちらの本もかなり期待して読んだが、あまり心の琴線に触れなかった。装丁は気に入っているんだけど。真っ黒で蜘蛛と蝶の絵が印象的。
肝心の中身ですが、
明記し難い不安感・寂寥感を抱かせる『船を待つ』、都市伝説的ホラー『いないはずの彼女』、こちらもまた都市伝説的・ベタなホラー『同窓会の夜』、素直に面白い表題作の『蜘蛛の糸は必ず切れる』。
『いないはずの彼女』と『蜘蛛の〜』が好きだな。
『船を待つ』は正直よくわからなかった……けど、不安定な気持ちになる。今まで歩いてきた道を振り返りたくなるような。そんでまた前を向き直しても霧で前が見えないの。
『彼女』は身近な恐怖っぽくてイイね!結構好き。K談社で肩の力が抜けるw
『同窓会〜』は世にもでドラマ化してそうなベタな話。でもこれ怖いのは楮谷の本質だよね。サイコパスっつーかソシオパスっぽい。
二本続けて似たような話だけど、話者の性質が違うのが面白い。
『蜘蛛の〜』は近未来SFみたいで面白いな。子供の頃に地獄の話を絵本で読んでいた私に隙はなかった。それにしても何この悪意の連続……知らぬ内にカンダタを応援してしまう……
この話が一番好きだな。最後の2Pが特に好き。
次は漫画にも手を伸ばしてみるかな〜と思います。とにかく表紙が素晴らしかった。オオルリかな?
また読む……かな〜?一年後くらいに…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説でも基本的な世界はマンガと同じ。描写が絵画的というより彫刻的に丹念に掘り込んでいく感じ。
-
じんわりと怖い短編集。表題作以外は「そこにないものを語る」ときの、妙な不安感を煽る話でした。都市伝説のような…。表題作は芥川の『蜘蛛の糸』がベースですね。タイトルで語られているのに、思わず「後少し、もう少し」と細い糸に縋りついてしまい、結構のめり込んで読んでしまいました(苦笑)
-
一気に読み終わった。
諸星大二郎さんの
漫画の絵が浮かんだ。 -
独特な作品世界で知られる漫画家、諸星大二郎の恐怖小説集。表題作ほか、
「船を待つ」「いないはずの彼女」「同窓会の夜」など、漠然とした不安が
紛れも無い「恐怖」に転じる全4篇を収録。 -
装丁に惹かれました
-
いまいち話が平坦。装丁の格好良さと妖しさに期待し過ぎちゃったかな…
-
まだ読んでません。ぶっちゃけ買っただけで満足した ThE ジャケ買い。
完膚なきまでの真っ黒ぶりに黄色の帯がいかにもうつくしい。久しぶりの会心のお買い物かもしれない。