若者言葉に耳をすませば

著者 :
  • 講談社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062141604

感想・レビュー・書評

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  • 若者言葉を肯定的に書いてありますが、
    結局、若者がきれいな言葉をつかうように
    するためには教育が大事とのこと。
    それよりマスコミ・家庭はどうやねん!
    とおもわずつっこんだ

  • 著者の山口仲美先生、1943年生まれの79歳と、今50歳の私から見れば母親くらいの世代の方なんだけど、学生に囲まれて生活しておられるせいか感性が若い!若者言葉に対してとても眼差しが温かく、肯定的なスタンスで語られていて心情的に読みやすい。

    そして実際に大学キャンパス内で用例採集しているわけだから当時の学生の生きた言葉だと思うんだけど、「えーっ!?それ!?ホントに使ってるの!?」と言いたくなるような言葉も多い。座談会に出た学生は2006年時点での大学生だから、今30代半ばから後半くらいか。
    「○○系」とか「KY」とかは当時流行り出した言葉としてすごく納得感があるんだけど、「あたり前田のクラッカー」が現役で使われていたりとか(これには先生も驚いておられたけど)。
    あと「若者が憧れる中高年の言葉」の項になんと「六本木のことを『ギロッポン』とかレモンを『モーレン』とか言う」ってのが出てくる(笑)

    これはちょっと信じられない!(笑)私くらいの世代だとちょうど若い頃にそういう業界的言い回しが流行って散々使われ倒した挙句とうの昔に陳腐化していて、今時ザーギンでシースーとか(本文中に例として挙がっている)言ってる人がいたらこっちが恥ずかしいわ!生きた化石か!ってなると思うんだけど、15年くらい下の世代だとそれが逆に新しく感じたのかな。更にそこから15年ほど経った現在の若者はどう思ってるのかしら。バブリーダンスが流行ったりするのと同じように、ちょっと古いものが逆に新鮮なのかな。うちの子は20歳と17歳、まさに今の若者なわけですが、この本を読ませて感想を聞いてみたい。

    (Twitterより)

  • この本で挙げられている若者ことばは、今は完全に廃れたものと普通に使われているものが半々で時代の移り変わりを感じた。

  • 昨今の若者言葉について日本語学者である著者が分析した一冊。とはいっても気軽に読めます。ここでは一つ一つは取り上げませんが、著者によるまとめを引用しておきます。「若者たちは、若者言葉を使って、必死にコミュニケーションを図っています。?仲間意識を持ちたい、?自分の気持ちを伝えたい、?しかも感覚的に伝えたい。また、じゃれあいの時期ですから、?言葉で遊びたいし、?笑いを取って仲間の気を引きたい。また、若者は社会人のように鍛えられていませんから、?傷つきたくない。これらの目的が、若者に若者言葉を使わせるのです」(本文157ページ)個人的には「いと」「おほとのごもる」などの古語が多用されているという指摘が面白かったです。

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著者プロフィール

一九四三年生まれ。お茶の水女子大学卒業。東京大学大学院修士課程修了。文学博士。埼玉大学名誉教授。文化功労者。古典語から現代語までの日本語の歴史を研究。特に『犬は「びよ」と鳴いていた』(光文社)、『ちんちん千鳥のなく声は』(大修館書店)など、擬音語・擬態語の歴史的研究は、高く評価されている。論文「源氏物語の比喩表現と作者(上)(下)」で日本古典文学会賞、『平安文学の文体の研究』(明治書院)で金田一京助博士記念賞、『日本語の歴史』(岩波書店)で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。また、「日本語に関する独創的な研究」が評価され、二〇二二年に日本学賞を受賞。二〇〇八年紫綬褒章、二〇一六年瑞宝中綬章を受章。

「2023年 『日本語が消滅する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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