スリースターズ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 121
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062141741

感想・レビュー・書評

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  • 星が三つあれば星座になる。少女のそんなものでしょう。きらきらと光っています。きれい。

  • 【あらすじ】
    ブログ『死体写真館』の管理人・弥生、運命の恋を夢見る飢餓状態の愛弓、周囲の期待にがんじがらめの水晶。自殺を決意してケータイで出会った中学生の少女たちは“この間違った世界”を変えるため爆弾テロ計画を企てた。行き場を失くした孤独な少女たちのあやうい青春を描いた衝撃作。

    【感想】

  • 子どもは親を選べない。
    持ってるカードだけで、毎日を渡っていかなきゃならない。悲しいけど、カードの数も種類もそれぞれ違ってる。少ない子供は絶望的に、枚数が、少ない。

    それでも三人分合わせたら、なんとかなるような気がして、ネットでつながるJC三人。
    毎日が不満だらけの思春期女子へ。

    大人目線つうか、職業視線で読んでしまうと、ちょっとまて親!!!って気持ちに襲われるんだけど。

  • 衣紋ちゃんがちょうかわいい。

  • 中学3年生のきららと、やよいと、あゆが、世の中の間違っているところをすべて直すために、自爆テロをおこすという、ケータイ社会をいきる物語です。

  • スリースターズ読了! 読みながら色んなことを思い、考えた。道中は何度か死にそうな目にあったけど振り返ってみれば意外と楽しかった旅(JOJO第3部みたい)を終えたかのような読後感。
    人間の醜さ愚かさすべてが容赦なく詰め込まれていて、もうこの世界消していいよ、あんたたちも消えていいよ、って思えるのに最後には愚かさも醜さも受け入れ可能になってしまう。おまけとして星の輝きがもれなくついてきます、て感じ。というか「おまけ」というと語弊があるかも。星の輝きを手に入れるためにはくだらない世の中、くだらない自分を認めるのが条件、と言い換えたほうがいいかもしれない。

    主人公たちはもちろん、脇役にも一癖ふた癖あるキャラが登場する中、誰がいちばんツボにはまったかというと、もちろん(?)衣紋ちゃん。まるで22世紀から来たかのようなクールさ・達観ぶりがいい。彼女のネーミングって「ドラ○もん」から来てると思うのだけど、もし当たっていたら少し嬉しい。

  • 学校でも家庭でもそれぞれ異なる問題を抱える3人の女子中学生。問題が爆発したとき、ケータイでつながった3人。
    少し厚い本ですが、面白かったので、一気に読みました。が、3人のおかれている状況が非常にハードでブラックです―いじめにネグレクトに自殺にテロ(!)。
    きららとあゆのその後は、たぶん大丈夫だろうけど、弥生は、どうなるんだろう。きららは弥生に一歩踏み出すつもりみたいだけど、弥生はもとから2人のことを見下してるっぽいからなぁ。ちょっと心配です。
    でも、「ツー・ステップス」みたいな終わり方は嫌いじゃない。
    あと、衣紋ちゃんの存在はちょっと卑怯っていうか、カッコイイです。
    おすすめするなら、中学生女子へ。3人のことすべてを理解するのは難しいだろうけど、共感はできそう。
    学校図書館へ入れる際は、先生方の意見もきいてみたいですね。

  • 愛弓(あゆみ):貧しい家庭環境に育ち、食べ物に飢えてばかりで
             恋愛に生きる少女。
    水晶(きらら):母親から分刻みのスケジュールで管理され、
             周囲の期待からも優等生を演じることを強いられている少女。
    弥生(やよい):成金の両親から金だけ与えられ、周囲からの注目を
             いたずらじみた方法でしか集められない少女。

    この出身校の違う女子中学生3人がケータイによってつながり、
    「スリースターズ」(その前はウザサンズ)を結成すると言う物語です。
    3人は集団自殺に失敗し、次に爆弾テロを企てます。
    テロというにはメッセージ性がなさ過ぎるとは思いましたが、
    これは彼女たちが生きにくいと感じていることや、
    未来や成熟といったものが彼女らにとって希望や力ではなく、閉塞や拘束でしかないという
    メッセージを世に訴えるものだと解釈しました。

    めいめいの女の子は置かれている状況が違うものの、現実を生きにくいと感じていて、
    他者から理解されていないと感じているのは共通しています。
    ただ、そのなかでも弥生は他の2人に最後まで「ミサキ」という偽名で通し、
    集団自殺や自爆テロもあくまで傍観者であろうとします。
    (が、自分の命に執着があるわけでもありません)
    この生の苦しみと死への想像力の希薄さというのが今の子らしいと、
    世の大人には思われているのでしょう。

    水晶や愛弓は大人の保護によってある程度救われますが、
    弥生のケースは福祉や司法によっても救済の手も、目も届かない、ある意味一番深刻なケースです。

    物語の終盤に水晶と愛弓は弥生の本名に行き当たります。本当の「弥生」と彼女たちと
    向き合ったとき、果たして弥生は自分の閉塞を破ることが出来るのか・・・・・
    その答えは描かれないままです。
    弥生の抱える問題が一番やっかいなのですが、解決できるのはスリースターズの二人なのでしょう。この二人はすでに弥生によって救われていますから、その経緯を活かすことができれば、道は開けると思います。

    あと、スリースターズに爆弾を提供するエモンなる爆弾魔がいます。
    コレがまた毒々しく不気味で魅力的な人物です。
    これもまた将来が楽しみというかなんというか・・・・・・・

  • 2012.04.07 読了*

  • 数日前に読み始め、おととい読了。カヴァーのポップさもびっくりだけど、二段組みなのもちょっと驚き。
    よかった!梨屋さんはさいきん気になっていた作家さんなのだけど、気になりながらいつも、もうちょっと描き込んでくれればいいのになぁという印象もあって、それが今回はたっぷりの長さだったので、かなり満足。毎回思うのだけど、梨屋さんは「中学生」と「ステレオタイプ」を重ね合わせるのがうまい。中学生って、たぶん自分の実感と表出の仕方がちぐはぐしていて、ステレオタイプの過剰さに疲れながらも、それを借りずにはおれないような時期なのだなぁ、と思った。三人が三人とも、ステレオタイプの罠にはまってゆがみに陥ることになり、それを新たなステレオタイプによって再び覆おうとし、でも終盤、三人の間のきしみが浮き上がってくるにつれ、物語は徐々に、ゆがみを直視する方へとむかうようになる。変に問題を片づけないオープンエンドは、個人的には、けっこう好き。
    こういう感じの長篇、もっと書いてくれるといいなぁ。

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著者プロフィール

栃木県小山市生まれ。児童文学作家、YA作家。
法政大学兼任講師。
1998年、『でりばりぃAge』で第39回講談社児童文学新人賞受賞し、翌年、単行本デビュー。
2004年、『ピアニッシシモ』で第33回児童文芸新人賞受賞。『ココロ屋』が2012年全国読書感想文コンクール課題図書に選ばれる。その他、『プラネタリウム』『わらうきいろオニ』(講談社)『スノウ・ティアーズ』、『きみのためにはだれも泣かない』(ポプラ社)など著書多数。

「2017年 『恋する熱気球』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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