スリースターズ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 142
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062141741

感想・レビュー・書評

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  • 星が三つあれば星座になる。少女のそんなものでしょう。きらきらと光っています。きれい。

  • 読了2009.11.16
    弥生のことにも決着をつけて欲しかったな、と思います。

  • 中学の時とっても好きで、なんとなく懐かしくなって読み返しました
    死とか自我とか人との繋がりとか、そういったものに目覚めやすい年頃を三者三様の視点でうまく描いていると思います
    みんな本来は別々の世界で生きてて、たまたまケータイひとつでつながって補い合う感じが一昔前の女子中学生って感じでいいですね
    個人的には水晶と1番境遇が近いので、彼女の気持ちが1番わかります
    この本を通じて愛弓と水晶はとても成長していますね
    でも、弥生の構って欲しい、注目されたい、という欲求、誰しも少しは持っているのではないでしょうか?弥生の気持ちや態度も今なら少し分かります


    以下、微妙なネタバレ


    有名人になった友達をもつ水晶の"別にあの子と同じ場所で照明を浴びることを望んでいるわけじゃない。人生は人それぞれって事は、分かっている。だけど、なんだかちょっと納得いかないんです。あの子はあんなところに行って眩しく輝いているのに、なのに、自分は今でもここにいる。決して怠けてきたわけじゃない。自分には自分の道があり、誰にも負けない努力をしてきた自負があるんですよね。なのに私はまだここにいる。ここ、と言うのは、あの子たちがいるような光の当たるあちら側ではない場所ということです。頑張っているのに変わってないんです。もっと悪くなっている。それって……"ってセリフは個人的に刺さりました
    あと、"人を殺した数を銃にきざむ殺し屋みたいに、体中に刺青を入れて強がるみたいに、人と違うことをはっきり表すものや優位であると示される勲章が、人生には必要なのだ。正当な評価として勲章に憧れるのは悪いことではないと思う。勲章さえあればそれなりの敬意を持って扱われるのが、今の世の中なのだ。だけど、学校へ行かなくても、勲章がなくても、私は生まれた時から私なのだ。一番長く一緒に暮らしていた家族だからこそ、無条件で受け入れてもらいたかったことなのに。"も好きですね

  • 2019/02/02読了。
    疲れた。軽く読める本、と思って梨屋アリエを借りたら。
    でも一気に読まされた。

  • 【あらすじ】
    ブログ『死体写真館』の管理人・弥生、運命の恋を夢見る飢餓状態の愛弓、周囲の期待にがんじがらめの水晶。自殺を決意してケータイで出会った中学生の少女たちは“この間違った世界”を変えるため爆弾テロ計画を企てた。行き場を失くした孤独な少女たちのあやうい青春を描いた衝撃作。

    【感想】

  • 子どもは親を選べない。
    持ってるカードだけで、毎日を渡っていかなきゃならない。悲しいけど、カードの数も種類もそれぞれ違ってる。少ない子供は絶望的に、枚数が、少ない。

    それでも三人分合わせたら、なんとかなるような気がして、ネットでつながるJC三人。
    毎日が不満だらけの思春期女子へ。

    大人目線つうか、職業視線で読んでしまうと、ちょっとまて親!!!って気持ちに襲われるんだけど。

  • 衣紋ちゃんがちょうかわいい。

  • 中学3年生のきららと、やよいと、あゆが、世の中の間違っているところをすべて直すために、自爆テロをおこすという、ケータイ社会をいきる物語です。

  • スリースターズ読了! 読みながら色んなことを思い、考えた。道中は何度か死にそうな目にあったけど振り返ってみれば意外と楽しかった旅(JOJO第3部みたい)を終えたかのような読後感。
    人間の醜さ愚かさすべてが容赦なく詰め込まれていて、もうこの世界消していいよ、あんたたちも消えていいよ、って思えるのに最後には愚かさも醜さも受け入れ可能になってしまう。おまけとして星の輝きがもれなくついてきます、て感じ。というか「おまけ」というと語弊があるかも。星の輝きを手に入れるためにはくだらない世の中、くだらない自分を認めるのが条件、と言い換えたほうがいいかもしれない。

    主人公たちはもちろん、脇役にも一癖ふた癖あるキャラが登場する中、誰がいちばんツボにはまったかというと、もちろん(?)衣紋ちゃん。まるで22世紀から来たかのようなクールさ・達観ぶりがいい。彼女のネーミングって「ドラ○もん」から来てると思うのだけど、もし当たっていたら少し嬉しい。

  • 学校でも家庭でもそれぞれ異なる問題を抱える3人の女子中学生。問題が爆発したとき、ケータイでつながった3人。
    少し厚い本ですが、面白かったので、一気に読みました。が、3人のおかれている状況が非常にハードでブラックです―いじめにネグレクトに自殺にテロ(!)。
    きららとあゆのその後は、たぶん大丈夫だろうけど、弥生は、どうなるんだろう。きららは弥生に一歩踏み出すつもりみたいだけど、弥生はもとから2人のことを見下してるっぽいからなぁ。ちょっと心配です。
    でも、「ツー・ステップス」みたいな終わり方は嫌いじゃない。
    あと、衣紋ちゃんの存在はちょっと卑怯っていうか、カッコイイです。
    おすすめするなら、中学生女子へ。3人のことすべてを理解するのは難しいだろうけど、共感はできそう。
    学校図書館へ入れる際は、先生方の意見もきいてみたいですね。

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著者プロフィール

栃木県小山市生まれ。児童文学作家、YA作家。
法政大学兼任講師。
1998年、『でりばりぃAge』で第39回講談社児童文学新人賞受賞し、翌年、単行本デビュー。
2004年、『ピアニッシシモ』で第33回児童文芸新人賞受賞。『ココロ屋』が2012年全国読書感想文コンクール課題図書に選ばれる。その他、『プラネタリウム』『わらうきいろオニ』(講談社)『スノウ・ティアーズ』、『きみの存在を意識する』(ポプラ社)など著書多数。

「2020年 『エリーゼさんをさがして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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