被取締役新入社員

著者 :
  • 講談社
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062141918

作品紹介・あらすじ

ダメ男・鈴木信男はたまたま試験を受けた一流広告代理店に入社する。社長から彼に与えられた使命は、他の社員の軽蔑や罵詈雑言を一身に浴び、社内ストレスの"はけ口"となること。表向きは制作局のアシスタントディレクター、実は役員待遇の被取締役。名前も「羽ヶ口信男」と改められた。天性のダメ人間ぶりを発揮し、他の社員の心に余裕をもたらしたことで、会社の業績は急伸。「ひとりいじめられっこ政策」は成功を収めたかに見えたのだが…。第1回ドラマ原作大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 2015.6.14 読了

    昔 イジメられていて、
    いまは、コピーすら まともに取れない
    ダメ人間の 鈴木信男。

    ひやかしのつもりで受けた
    超一流の最大手の広告代理店に面接。

    そしたら、代表被取締役(とりしまられやく)
    として、
    役員待遇で 採用されることに。
    それは 裏の顔で、表向きには
    普通のADとしての採用。

    配属された部署は 人間関係が最悪で
    皆が 皆を蹴落そうとするような
    ギスギスした感じ。

    そこへ 裏の顔である 被取締役の
    ミッション。
    名前も 羽ヶ口(はけぐち)信男として
    偽名を使うことに。


    わざと 遅刻したり、失敗をしでかしたりして
    ひとり イジメられる役割を演じること。

    それにより、周りの人間関係を円滑にすること。

    頑張らなくていい、失敗しろなんて
    むちゃくちゃな設定ですが、
    ついつい 読み進みました。

    最後は 意外な展開になっていきます。


    まあ そうまとめるかー。てな感じかな。

  • いじめられっこ世にはばかる

    非常に面白い内容だった。
    安藤祐介の本は毎回ストーリーの展開と設定に驚かされるが、
    同時に社会風刺というか、現代社会の問題点も指摘しているように思える。

    しかしまあ、遅刻してドジすることが仕事で年収3000万って
    こんな仕事があったらと思うとゾッとする。

    そして3000万と女って・・・・・
    そりゃあ女性取らなきゃ!!ね

  • 電話対応の場面は笑けた。

  • チビでデブで取り柄のないいじめられっ子。社会人になってもちゃんと仕事が出来ず、クビの連続。それが一流企業の広告会社にまわりの人を代表して取り締まられる代表被取締役として入社。毎日、上司、同僚から怒られ、小言を言われ、後ろ指を指されるのが仕事。本の中半までそのオンパレード。何て後味の悪い内容と思っていたら、最後にストップいじめキャンペーンのプレゼンで花開き、何と女性にも告白され、大団円。前半の悲惨さが効いて、この落ちかと何か感動。でも、誰でも人に疎んじられることはあるはずなので、何か心に残りました。

  •  何をやってもダメなチビデブ鈴木信男。そのダメさを買われて一流広告代理店に
    月給20万、年棒3千万で被取締役となった。職場で怒られる、ダメぶり発揮、
    により、他の社員の捌け口となり、職場の能力が逆に上がるものである。
     まぐれで企画がヒットし彼女もできてしまうが、名古屋への転勤でハッピーエンド。

  • 面白かったです。ドラマ原作大賞ということで、ありえない設定ですが発想が面白いですね。しかも途中からミスしようとしてもかえってうまく行ったりしてある意味サクセスストーリーでしょうか。最後もいい終わりでした。

  • 今まで上手くいかない人生を送ってきた、鈴木信男が一流広告代理店へ入社します。そこでの仕事は「羽ヶ口(はけぐち)信男」として会社の一人いじめられっことなること。一人いじめられっこがいるだけで、組織は上手く回るみたいです。いかにいじめられるかで年俸3000万円!すごいですよね^^信男はわざと失敗ばかりするのですが、何故か次から次に大口の仕事を契約してしまい・・・・・ サクっと読めて面白いです!ありえない?話なのに、最後は「ほっ、よかったねー!」と思える素敵な話でした。

  • 大手広告代理店に入社した超ダメ男のほのぼの?サクセスストーリー。
    うまく行き過ぎ、ありえない話だけど、つい読み進めてしまう。

    最後の「本当のダメ人間はいない」という言葉が印象的。人は使いよう。どんな幼稚なアイデアも活きる可能性がある。 人に迷惑をかける、それが良いサイクルを産むこともある。
    完璧主義の私には、少しほっと、脱力できるお話でよかったです。

    いじめられっこも世にはばかる。
    私も少しいじめられたり、大人しく暗かった過去があるので…共感。

    幼い頃は生きる世界が狭すぎて、うまくやっていけない人がいるのも当たり前。
    でも大人になって様々な世界を見れば、きっと自分の活躍できる場が見つけられる。未来を断つことはなく、なんとかその場をしのいで、将来活躍できる人になってほしいなぁと思う。

  • できない会社員が一発逆転して成功するという話。

  • ポリシー、ミッションの大切さ、人間関係の奥深さ、自分を繕わないこと、つねに感謝の心を持つこと
    個人的には三木くんを尊敬した。

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著者プロフィール

安藤祐介
一九七七年生まれ。福岡県出身。二〇〇七年『被取締役新入社員』でTBS・講談社第一回ドラマ原作大賞を受賞。同書は森山未來主演でドラマ化もされ、話題を呼んだ。近著に『本のエンドロール』『六畳間のピアノマン』『就活ザムライの大誤算』などがある。

「2023年 『崖っぷち芸人、会社を救う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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