パパにつける薬

  • 講談社
3.65
  • (8)
  • (9)
  • (14)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 101
感想 : 14
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (116ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062142977

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「できれば子育てから解放されたいと願っている。でもだからといって、パパをやめたいわけじゃない。ハッケは言う。子どもと一緒にいれば「ズボンはしみだらけ、神経はずたずた。でもそういうのもべつに悪くないと思っているし、なにより、子どもたちを心から愛しているから…」
    そう、そのとおり。ハッケはある意味で、世の中の多くのパパたちの気持ちを代弁してくれているのではないだろうか。
    本書はそんなちょっとお疲れモードのパパたちに、そしてそういうパパにもう少し努力してほしいと思っているに違いないママたちに贈るエールである。」
    ー訳者あとがきより


    冒頭に引用させていただいたように、本書はジャーナリストであり作家であるアクセル・ハッケによる、苦労がいっぱいで、ファンタジックでユーモラスで、やはり我が子が愛おしくてたまらない、そんなパパの子育てエッセイである。
    ゾーヴァによるかわいいイラストも時折混ぜ込まれており、より子育ての大変さを楽しくおかしく伝える役割を担っている。
    アンネ、マックス、マリーの三人兄弟はつねに元気いっぱいお口も達者。まるで小さな怪獣である。
    そんな子どもたちを育てていくなかで、夫婦でどちらの方が寝てないか戦争を勃発させたり、自由に暴れ回る子どもたちを叱ったり、騒がしい子育てには気苦労が絶えない。
    親なんて正気でやってられないという言葉に、その大変さが窺えるだろう。
    常に頭は子どものことでフィーバー状態。
    時には、いや、何度も子どもが育って自由の身になった時のことを夢想するパパ。
    神経ズタズタでも、それでもやっぱり、子どもたちがいるこの日は、きょうもすばらしい一日、なのだ。
    未婚の子なしの自分だが、育児の大変さをユーモラスに語るハッケのこのエッセイを興味深く、楽しく読めた。伝わりましたよハッケさん。
    訳者も子どものいないご夫婦や、ファミリーレストランで騒がしい子どもたちに顔をしかめている未婚の人たちにもぜひ読んでいただきたいとしている。
    「子どもがいるってどんなに大変か、同時に、どんなに幸せなことか、きっとわかってもらえるはずだから。」

  • ドイツのハッケ&ゾーヴァのコンビによる〝パパの子育て〟篇。 育ち盛りの三人の子どもたち(長女アンネ6才・長男マックス5才・二女マリ-まもなく2才)に振り回される、悪戦苦闘の日々を綴ったパパへの処方箋とは・・・。「ねえパパ、今日はどうして日曜日なの?」「どうしてとんがったお鼻の人がいるの?」 こんな質問に答えられない時の対処法、姉弟喧嘩しても可愛いと思い込むための悟りの方法、子どもたちより先に眠ってしまった時の言い訳方法、父親としての権威が不足していると言われた時の隠れ方、などユニ-クなプラシ-ボ処方箋。


  • ドイツに住む3児のパパのエッセイ。
    「子育て中は正気じゃいられない」のフレーズに激しく頷きながら、子どもたちの行動・発言に振り回される日々に想う様々な感情を綴る。

    13「雨の日に子どもと買い物にいくときには」は、ありすぎて笑いが止まらない。

    25「子どものいない夫婦がうらやましくなったときは」は、何度も読み返したい。

  • 長女のアンネに言わせると、三輪車は、三歳になるとプレゼントしてもらうものだから三輪車というのだそうだ。

  • 忙しい日常の中でつい忘れてしまっていたけど、子育てってこんなに面白おかしくて、子供って本当にかわいくていじらしい。父親であることをめいっぱい楽しもうと思った。

  • ドイツでのパパの子育てについて書かれているエッセイです。この本のパパは元気な子どもたちに振り回されながらも、楽しく子育てをしています。ときどきは疲れを感じることもあるけれど、大好きな家族に囲まれて幸せを感じています。読んでいると、どこかクスッと笑えて温かい気持ちになれますよ。お父さんはもちろん、家族皆で楽しめます。

  • ハッケのエッセイ。しかし単なるエッセイとは言い難い。
    ファンタジー的な言い回しも多用され、爆笑とまではいかなくとも、クスリと笑えるような話が詰め込まれた一冊。薬だけに。

  • 大好きな画家のミヒャエル・ゾーウ゛ァとのコンビ作品。幼い子どもたちを持つお父さんは大変だなと思う一方で、その奮闘ぶりが愛らしい。家族を持つって素晴らしいなと感じさせてくれる一冊。特に興味深かったのは、子どもに禁止したいものを見せないようにするのではなく、どんどん見せるようにしようと言うことや、結婚して子どもを持たない夫婦は余裕があってうらやましく思うことも多々あるけれど、子どもの笑顔をみるとその思いも消えてしまうということ。将来、子どもを持ったときのために覚えておきたいなぁと思った。

  • ハッケの表現は本当にユーモアだなと思いました。レストランでの話ははっきり想像できました。子育ては大変だろうけど子どもがいてこそ感じられる幸せがあること。お父さん目線からの育児話。面白かったです。

  • 3人の子を持つパパが時には空想を織り交ぜながらもユニークな文章で綴っている25の育児パパ処方箋。
    子供がいない自分でも子育ての大変さが楽しく分かります。
    3人の子供たちの自由奔放な振る舞いに乱気流のごとく振り回される親の様子から子育ての大変さや苦労などが伝わってきますが、同時に子供たちの可愛らしさや喜びもこちらに伝わり、根っこには子供たちに対する深い愛情が感じられました。
    そして、国は違えど子育てはどこも大変なんですね(笑)。
    今度からは知らない子供が騒いでいてもこの本を思い出せば少しは心安らかになるかもしれないなと思いました。
    第7章が一番のお気に入りです!

全14件中 1 - 10件を表示

那須田淳の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×