花合せ――濱次お役者双六――

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 72
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062143431

感想・レビュー・書評

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  • 「緋色からくり」が面白かったので、これまでの田牧作品を出た順に読んでいるところです。時は文政、主人公は今ひとつパッとしない女形役者の濱次。陰に日向に彼を応援してくれている人たちがたくさん出てきて(師匠に座元・料理屋の女将など)あと少しの精進と欲があればなんとかなるのでは・・といったところに、変化朝顔(朝顔の変種)に夢中になる市井の人々を織り交ぜた話の展開。役者の世界と朝顔の薀蓄話はそれぞれに面白く、ちょっとした脇役にも人間臭く好ましい人物が多々出てくるの嬉しかった…。また、最後にちょっとお楽しみもあったりして、いい感じに読み進められました。ただ、「緋色からくり」がとてもよかったものだから、それを思うと勢い的に少し物足りないかなぁ。「花合わせ」の方が以前に書かれたものなのだから、それは、田牧さんが上手になられた、ということで喜ぶべきことなんでしょうけどね。

  • 最近気に入っている、田牧大和さん。
    ほんわかしている空気感が好きです。

    まだまだ立女形を張るには程遠い濱次。それでもキラリと光るものを持っていて、周囲の人たちからの期待値は高い。そして本人はちっともそれに気づかない……
    田牧さんはこういう主人公がお好きなのでしょうか。
    わたしの好きなシリーズ「藍千堂」のお兄ちゃんもそんな感じ。
    閑話休題。

    ひょんなことから、変化朝顔を押し付けられた濱次。変化朝顔に一喜一憂する江戸の人たちのことは梶よう子さんの「一朝の夢」を読んでいたから少し知ってる。そう思えるのも、また読書の楽しみである。
    朝顔を押し付けられた濱次もさることながら、小心者でお金の臭いに敏感な清助、豪気な座元、何もかも御見通しのお師匠さんなど、周囲の人物像も様々で読んでいてとても楽しかった。
    双六というだけに、続きが文庫で出ていますね。あいにくこちらは図書館で借りたのですが、続編は蔵書にない模様……
    これは買え、ということか。うーん、続きが読みたいので、そのうち買います。

  • 朝顔=小学生の観察の題材、というイメージしかなかったけど、奥が深いんだなと思う。
    軽く読めました。

  • 図書館で。変化朝顔がらみで起こった事件を若手の女形の役者濱次が解決していく。ホンワカと面白かった。

  • ★3.5

  • 不思議なお名前の方・・・初めて読みました。
    歌舞伎役者が探偵する・・・・って最近良く見るなあ・・・・
    もうちょっと歌舞伎に絡めて欲しかったです。
    これじゃただの捕物帳だあ。
    (いえ、捕物帳がダメってわけではないんですが
    期待値のベクトルが・・・)

  • 田牧大和さんのデビュー作、濱次お役者双六1巻、江戸の歌舞伎森田座の若手大部屋役者・濱次の成長譚。ある日、濱次が道端で見知らぬ娘から、無理矢理奇妙な朝顔の鉢を預けられたことから物語は動いていきます。覇気がなくおっとり者の濱次は、面倒なことに巻き揉まれるのは御免と裏方の清助にそれを押し付けるが、小金稼ぎに勝手に品評会「花合せ」に、持ち込んだことから…。歌舞伎・女形役者・芝居茶屋、そして植木屋と多彩な演出に師匠の兄弟子幽霊まで登場。朝顔に絡む謎解きと役者濱次の成長を上手く絡ませた作品。

  • 小説現代の長編新人賞受賞作「花合せ」---選考委員を唸らせた「殺し」も「剣豪」も出てこない新鮮な時代小説。江戸の歌舞伎小屋「森田座」の若手女形「梅村濱次」が主人公の成長譚。シリーズ1作目。濱次は才能、容姿に恵まれているが、おっとりもので怠け者。
    ある日、見知らぬ娘から半ば強引に預けられた奇妙な鉢植えを
    奥役の清助がこっそり「花合せ」---品評会に出してしまい物語は思わぬ方向へ。。
    とても面白かった!こんなに心が震えた本は久しぶり。
    座元や師匠、茶屋の女将まで巻き込んだ、濱次の謎解き、時折見せる濱次の才能、無くなった兄弟子「香風」の話など、後半からラストにかけてが特に良かった。アサガオ、芝居に興味のある方にもオススメ♪ 文庫本もあり。

  • ミステリでもあり、若者の成長を物語る青春ものでもあり、歌舞伎役者の日常が垣間見られて、しかも幽霊まで登場...一粒で二度以上おいしい小説です。主人公濱次のなんとなく物足りない野心のなさが、現代の若い人とかぶる、そこが良い!

  • 濱次が大化けして立女形になる姿を早く見たい気もするし,そうなったらシリーズも終わりになりそうだし。。。ジレンマ

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著者プロフィール

田牧 大和(たまき やまと)
1966年、東京都生まれの小説家。明星大学人文学部英語英文学科卒業。市場調査会社に勤務しながら、ウェブ上で時代小説を発表していた。2007年『色には出でじ、風に牽牛』(『花合せ』)で第2回小説現代長編新人賞を受賞。
代表作に、『花合せ 濱次お役者双六』などの「濱次シリーズ」、『鯖猫長屋ふしぎ草紙』の「鯖猫長屋シリーズ」などがある。

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