永遠を旅する者 ロストオデッセイ千年の夢

  • 講談社 (2007年11月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (398ページ) / ISBN・EAN: 9784062143707

作品紹介・あらすじ

『その日のまえに』『カシオペアの丘で』などの著作を通じ生きることの意味を問い
続けてきた著者が、初めて「いつか、どこか」の世界を舞台に書き下ろした壮大な
叙事詩です。主人公は1000年の長きに渡って生き抜いてきた不死身の戦士、カイム。
戦乱の世を憤り、ときに嘆きつつ、カイムは短い命を精一杯生き抜く人々に、慈しみ
の目を注ぐのです。この作品には、重松清という作家が書き続けてきた生への素晴ら
しい賛歌が唱われています。
『ファイナルファンタジー』の生みの親・坂口博信氏がゲーム『ロストオデッセイ』
のために著者に「主人公の心に眠る千年の記憶」をオファー、キャラクターデザイン
を担当した井上雄彦氏(『バガボンド』著者)が本書のカバー画も描き下ろしています。

みんなの感想まとめ

テーマは、永遠の命を持つカイムが千年の旅を通じて出会った人々との物語です。この作品は、限りある命を生きる人々の姿と、彼らに寄り添うカイムの優しさを描いた短編集で、哀しみや喜びが交錯する深い内容が魅力で...

感想・レビュー・書評

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  • この本を読んだ時、
    葬送のフリーレンを思い出した。
    魔術書はないけど。

    1000年生きる男、カイムが、
    旅の途中で出会った人々とのエピソードとして
    沢山の物語が書かれていた。

    カイムもフリーレンも
    優しいけれど、冷たいわけではなく
    熱い感情みたいなものを感じない、
    若しくは避けているように思う。

    長く生きるとそういう感情になってしまうのかも
    しれないな。
    なんて、思ったりした。

    人の死に慣れているからこそ、
    カイムは生きている人間に誠実に
    向き合うのだと思った。





  • 主人公はカイム。永遠を生きる者。
    物語の舞台はすべて、一千年の旅をしてきたカイムが訪れた「いつか、どこか」の町。
    永遠を背負った者の哀しみと、限りある命を持つひとの姿を描いた短編集。

    いくつものいくさと、いくつもの天災が大地を襲う中、カイムは長い旅をつづける。
    旅の途中でカイムは様々なひとと出会い、別れる。
    ひとは限りある生の中で、愛し合い、憎み合い、許し合う。
    自分は何のために生きているのか・・・わからないままカイムは旅をつづける。

    とてもかなしく、せつないお話だった。
    ひとの弱さや強さ、生き様が描かれていて、どの話も深く心に残る感じがした。

  • ゲーム『ロストオデッセイ』を舞台にした作品のようです。残念ながらどのようなゲームなのかは私にはわかりませんが、知って読むならばまた更なる思いを持つかもしれません...。

     永遠の命を持つ男、カムイが千年の時を旅(終わりのない旅を放浪というのだそうだが...)し、数えきれないほどの出会いと別れを繰り返す永遠の生を通して、今の限りある時と生命の美しさを31の短編から教えてくれる。

     限りある“時間”と“生命”と理解していても、その終わりに儚さや恐れを感じて過ごす事の方が多い。しかし、限りあるからこそ精一杯にこの刹那を生きることの大切さと限りあるからこその幸せにもう一度気づかせてもらった。

  • 『ファイナルファンタジー』の生みの親・坂口博信氏がゲーム『ロストオデッセイ』のために著者に「主人公の心に眠る千年の記憶」を重松 清にオファーした作品。

  • 生と死

    死ぬことのない苦しさや、旅する中での触れ合い、戦争、愚かさ、寂しさ…

    人の像があったように感じる

  • ゲームちょっとやりたくなりました。

  • ゲームに関連した短編集。重松氏の普段のテイストではないです。
    それなりには楽しめたけど、いかんせんひとつ一つが短い。その積み重ねで感じるものはあったけど、全体では無駄に長かった感が強い。

  • 「久しぶりの重松さん、では一風変わったものを。」と手にした作品です。
    もっとも振り返ってみれば2019年には重松さんを4冊も読んでいるので「久しぶり」でも無いのですが、印象が薄い作品が多かったようです。

    元はロール・プレイング・ゲームの「ロストオデッセイ」という変わった出自の作品です。このゲームの中で、記憶を失った主人公のカイムが特定条件下で思い出す千年の記憶の製作を担当したのが重松さんで、それを1冊の本にまとめたものが本書です。
    主人公のカイムは不死の傭兵です。しかし戦いのシーンは最小限で、不死は「死ねない」不幸です。

    悲哀の物語です。
    長くても20ページのショートショート集です。それぞれが時系列も無い完全に独立した物語で、その多くは不運に巻き込まれた普通の人々とカイムの係わりを描いたものです。いつも寂しさや悲しみを背に乗せ静かに立ち去るカイム。映画のラストシーンばかりが次々に現れるようです。これだけ数が有れば既視感を感じる物語も混ざりますが、30篇も積み重ねると重厚感が出てきます。順不同と有りますが、最後の数編でこれまで立ち去ってきたカイムが、立ち止まり、中に入ろうとしているのは何かの変化を暗示するものでしょうか。

    前書きの中で重松さんは「ぼくのお話は、常に『時間に短さ』を根底に置いている。(中略。カイムは永遠を背負っているので・・)カイムの物語は、いわば、今まで使ったことのない筋肉を使わなければーーあるいは今までと逆の筋肉の動かし方をしなければ書けない。苦しかった。けれど、もちろん、苦しさに勝るやりがいのある仕事だった。」と書いてます。
    でもね、カイムの関わる普通の人々から見れば「時間の短さ」だらけです。ですから重松さん自身は苦しかったと思っていても、読者としてみれば「多少の違いは有るけど、やはり何時もの、そして相変わらず上手い重松さん」なのです。
    ゲームなど全く興味のない私ですが楽しめました。

  • 久しぶりに装丁買い(といってもアマのレビューも見てましたが)です。
    でも本屋で見つけたときに思いましたが井上さんのカッコ良さはズルですよね。

    さて、内容です。
    千年を生きる主人公カイムの短編集です。不死のものの悲哀がそこかしこに込められるのは良いのですが何故に不死なのか、なぜ傭兵を生業としているのか出自も何も謎であるため感情移入のしようがなく、ちょっと持て余した感じがします。
    これゲームをしないとシックリこない話?なの。ちゃんと小説としても成立させてほしいところです。
    アマのレビューでは星がやたら多かったために期待しすぎたこともありますけどね。

    この内容で悲哀を感じるなら超人ロックなぞは歴史(たまに矛盾)年評もあるので、不死人としての物語としては上な気がします。世間的に評価は低そうだが...

  • 2017.7.22 読了

    前書きにも書いてありましたが、
    いつもの重松作品とは 全然違う。

    ご本人さんも書いてありますが、
    限りある命や時間ずっと書いてこられていて
    こちらも すっかりそのイメージでした。
    その作者さんが 永遠の命を持つカイムの
    物語を書く。

    これは興味ある!

    こういうゲームがあることも知りませんでした。

    が、これはこれで 全然 読めます。

    1編が6.7ページの 短編集なので、
    すごく読みやすいし。

    永遠の命があるって 孤独で悲しい。

  • かつての少女シュシュと、語り部サミィの話がグッときた。

  • 31編からなる短編集。
    永遠の命をもつカイム
    カイムが旅をする中で出会った「命」がテーマの悲しいお話が続きます。

    人は一人きりでどこから来て、何処に行くのでしょう…

  • xbox360専用ゲーム「ロストオデッセイ」に収録されたサイドストーリーの短編集。千年の寿命をもつ主人公カイムの”不死”がゆえに経験したことがらについて重松清が淡々と描いていく。親子・友人・出会い・別れ・革命・戦争・死…”不死”のカイムを通して様々な人間模様を描いている。ゲーム、小説ともに”命”について考えさせられる作品だった

  • 千年の時を生きるカイムが、旅して出会った数々の物語。超短編だが、命の順位、弱き者からの手紙、待ち人来りて、はずれくじ、語り部サミィ、の話が、ぐっときた。

  • カイム

  • 不覚にも泣いてしまった。

    様々な時代と場所に生きる人たちと不死の旅人カイムの邂逅を通し、生きる意味を考えさせられる。心にしみわたる。
    はかなく、切ないが愛おしい。そんな気持ちにさせられるストーリーが多い。

    内容は、数十からなる短編集でできていて、中でも一押しは、
    「ハンナの旅立ち」「英雄」「忘れないでね」「弱き者からの手紙」
    さまざまな形の人生に触れられる。

  • 重松さんのなかでは新しかった。

  • 表紙のかっこよさ、ストーリーも良かった!

  • 夢十夜みたいで。死ぬことのない生 という設定はとても興味深かったけど、RPGの原案というような縛りがあるだけに、永遠の生を生きるカイムはつねに傭兵、というか戦士で。だから後半はちょっと醒めてきてしまった。実体を伴う肉体がある以上、首をおとしたり心臓を刺したらどうなるんだろう?ハッときづいたらまた怪我もなく宿屋のベッドで目覚め、てかんじかな。ある生を生きて、前回の記憶もあるまま、その肉体が死を迎えてしまうと、またぜんぜん性別も国も世界も違うところで記憶だけをいくつも持って生まれる。みたいなかんじでシリーズ化になるともっと読んでみたいかなー。ゲームは実際売れたのかな?全体的に起承転結があるわけでなく、短編集みたいな感じなので、これを読んでゲームのほうをやってみても、たぶん別物なんだろうな。。。

  • 主人公はずっと同じ短編集。何話か好きな話があった。何がいいって表紙がいい。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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