ヤマダ電機の品格――No.1企業の激安哲学――

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062143783

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  • 企業に品格があるのか?
    という 真正面な 問いかけが 面映い。
    企業の熾烈な闘いの中で、
    「なりふり構わず、売り抜いていく」
    わずか 35年で、電器の小売りで 1兆円を
    売上げたと言うのは、すごい事だと思う。

    相手よりも安く。
    原価割れしても、闘い抜く。
    その事は、消費者にとっては、ありがたい事だ。
    安いから 売れているだけでなく。
    1兆円を買っている人たちがいると言う 現実の方が
    重たく、さらに 3兆円をめざそうとしている。

    売上至上主義で なぜ 問題なのだろうか?
    儲け至上主義で なぜ 問題なのだろうか?
    「理念なき拡大膨張」と言っているが、
    どんな理念がいるのだろうか?
    リーディングカンパニーの品格をもて
    と言っている。

    トヨタのかんばん方式や下請け泣かせ。
    税金を払わない仕組み。
    派遣職員の多様な形態と活用。
    東芝や神戸製鋼の品格は どうなんだろう。
    日本の企業で 品格を問う事で、
    中国企業に 独占されたら、それで いいのかな。

    2008年 あまりにも 浅い本が なんともいえず
    さびしい 気持ちになったのは、どういうわけだ。
    目くそ 鼻くそを笑う 感じである。
    なぜ ヤマダ電機は 1兆円を売上 
    次の目標 3兆円にいけるのか?
    その原動力が さっぱりわからない。

  • 地元の図書館で読む。ヤマダが、広島で敗北した理由を説明しています。価格では、ヤマダが圧倒だそうです。ただし、アフターサービスに裏付けられた信用にはかなわないようです。

  • 基本的にはヤマダ電機を非難する方向性であるのはタイトルからもわかりますが、たしかに店舗づくりとかそういう観点でのし上がってきたわけではなく、品位のない営業活動でここまで来たんだよね、っていうことを言いたいんですね。まーえげつないこと極まりないというのはよくわかるわけです。後は今後、創業メンバーが不在になった後、市場の変化のなかでどうなっていくか、ですな。

  • 立石泰則著「ヤマダ電機の品格」講談社(2008)
    * 山田昇は、商品の返品が可能な従来の仕入れ方法から「買取」に切り替えることで、メーカーに卸売価格の大幅な値下げを迫ったのだった。他方、返品のリスクがなくなるメーカーにとって「買取」は在庫の恐怖から開放されることを意味した。メーカーがヤマダ電機の申し入れを受け入れ、返品可能な仕入れよりも「買取」で多くの値引きをしたのは当然といえば当然であった。この変更が後にヤマダ電機の【安売り】の原動力となる。
    * ヤマダ電機の取材は半年以上に及んだが、その間、私を捉えた離さなかったのは「理念なき拡大膨張」という言葉である。ヤマダ電機のホームページをみれば、いろんなヤマダ理念が語られている。例えばCSRに対する考え方はには目を見張るものがある。しかし理念は語られるだけでなく、行動して初めて意味を持つ。
    * 山田社長はヤマダ電機をリーディングカンパニーと称する。しかし売上トップであることが業界の指導的な企業であるということとイコールではない。リーディングカンパニーであるということは業界を代表する企業であるとともに、同業他社の模範となる企業のことである。

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著者プロフィール

立石 泰則(たていし・やすのり)
ノンフィクション作家・ジャーナリスト。1950年福岡県生北九州市まれ。中央大学大学院法学研究科修士課程修了。「週刊文春」記者等を経て、1988年に独立。92年に『覇者の誤算――日米コンピュータ戦争の40年』(日本経済新聞社)で第15回講談社ノンフィクション賞を受賞。2000年に『魔術師――三原脩と西鉄ライオンズ』(文藝春秋)で99年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞。そのほかの著書に『マーケティングのSONY――市場を創り出すDNA』(岩波書店)、『戦争体験と経営者』(岩波新書)、『さよなら! 僕らのソニー』『松下幸之助の憂鬱』(いずれも文春新書)、『「がんばらない」経営――不況下でも増収増益を続けるケーズデンキの秘密』『働くこと、生きること』(草思社)など多数。

「2021年 『増補新版 フェリカの真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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