フュージョン

著者 :
  • 講談社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062144841

感想・レビュー・書評

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  • おおお!!あたしはかなり好きなタイプの小説だった!!!


    話は、わりと何でもできるけど毎日を退屈に過ごしていた主人公の朋花は、親とどうしても分かり合えなくてそのイライラを自転車をかっとばしてはらしていた。
    ある日、たまたま公園で学校の優等生美咲と、不良ぽい玲奈、その使いっ走りと噂される玖美が縄跳びをしているのを目撃する。
    異色の組み合わせに縄跳び!?と思ったがその凄い光景に心を奪われる。
    ひょんなことからその縄跳び、ダブルダッチを一緒にやりはじめ、朋花は変わっていく。
    優等生だとおもっていた美咲が意外と嫌なやつだったり、不良だとおもっていた玲奈は実は優しかったり、いつもはにこやかな玖美が先生を火傷させたり…
    ううん、青春!ってかんじの話でした。


    私の好きな、テーマのわかりやすい小説だった!
    もう、多分あたしが好きな本って

    高校生以下が主人公+家庭に若干の問題+部活や友情を通して変わる心情の変化=爽やかな希望の見える未来END

    みたいなやつだ!!
    そしてどんぴしゃなこの作品笑
    楽しかったので、他の作品も読みたいと思います。

  • 2本の縄に包まれて、高く、軽やかに、跳ぶ。
    ダブルダッチって最高!
    何なの、これ?何やってんだよ、あいつら。それが、あたしとヤツらの、そして、あたしとダブルダッチの出会いだった――。

  • ダブルダッチというスポーツを通した,
    中学生の少女のお話。

    比較的たんたんと話が展開していく感じだけど,
    読後感は,さわやかでした。

    青春って感じでよかった。

  • んー。
    どの子にも感情移入できないまま、読了。
    強いて言えば、学生時代のわたしに一番近いのは朋花だとは思うのだけれど、ここまで鬱屈を抱えたりはしていなかったし、国語の先生を論破するだけの能力も(今ですら)持ち合わせていない。

    本田くんとのその後が、少し気になるなぁ。

  • 八木原朋花(やぎはらともか)、中2。家にいるとイライラするから・・・と、自転車を走らせていたら、意外な組み合わせの同級生と出会う。
    優等生の沢田美咲、ちょっと不良っぽい村元玲奈、その腰巾着かパシリのように見える小塚玖美。しかもこの三人、ダブルダッチというスポーの縄跳びをやっていたのだ。
    そして、とてもかっこいい。玲奈や美咲の美しいジャンプや、玖美のターナー(縄をまわす役)の腕のすごさ。朋花は三人の練習に 加わるようになった。

    ダブルダッチを通して変わって行く朋花。
    優等生で大好きだった兄が、突然の家出をしてしまい、以来、両親との関係もぎくしゃくしたまま、イライラをつのらせる朋花だったが、
    三人の事を知ってゆきつつ、
    また、喫茶店のマスターとの出会い(ほんのり、恋)、
    クールだった朋花は変わってゆく。

    スポ根でもあり、思春期ものでもあり、女の友情もあり、の青春小説。読み終わったら なんだかさわやか。

  • 親に感じた苛立ちを吹き払うように自転車を走らせていた朋花は、公園で縄跳びをしている3人の同級生に出会う。2本の縄を操り軽やかに跳ぶダブルダッチ。朋花にとって初めて出会った「夢中になれるもの」だった。共通点のなさそうな4人がダブルダッチを通して少しずつ深く結びついていく。空の下、2本の縄の中で風を感じて跳びながら…。

  • いいなあ。
    ダブルダッチを通じて、普通なら関われないタイプの子とだんだん仲良くなっていく、という話。
    関わらないだろう、と思っていた人とのほうが関係が長く続いたり、大切な人になったりする気がする。

  • 躍動感あふれる爽やかな物語だった。ダブルダッチ、実際に見てみたい。思春期の不安定な心の機微や、不器用さもうまく描かれてたな。濱野京子さん、小学校高学年の女の子にどうかな〜と読み始めたのだけど、この作品はちょっと早いかな。このあたりの作家さんは小学生向けにはやはり一冊一冊ちゃんとあたって選んでいかないと、だな。でもいい本だった。

  • 不機嫌で憂鬱な中学2年生。
    今の自分が本物がどうかよくわからなくって
    ほかにもいるんじゃないかって思う思春期の感じでしょうか。

    大人に対する思いなんかは
    大人の作者が実にわかりやすく書いていて
    勉強になりました。

    あー、私がうるさいときの子ども達のあの目は
    その思いからきているのかもしれない。。。
    という感じ。

    読んだ息子も異論は唱えなかったので
    大人の作者の書く思春期の子の思いは
    わりとあたってるんだと思う。

  • 予備知識なしで、何気なく借りた本。
    でも、一気に読んでしまった。おもしろい。
    思春期特有の、この感覚。
    懐かしくもあり、愛おしくもあり。
    女の子同士の友情もいい。
    自分自身が、こういう友だち関係を気付いてきたので、分かるなぁ。
    チビたちが中学生ぐらいになったら読んでほしい。
    跳べ!

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著者プロフィール

熊本県に生まれ、東京に育つ。『フュージョン』でJBBY賞、『トーキョー・クロスロード』で坪田譲治文学賞を受賞。主な作品に『トーキョー・クロスロード』(第25回坪田穣治文学賞受賞)、『この川のむこうに君がいる』『with you』(ともに青少年読書感想文全国コンクール課題図書選出)、『石を抱くエイリアン』『南河国物語』『Mガールズ』ほか、「レガッタ! 」シリーズ、「ことづて屋」シリーズなどがある。

「2023年 『金曜日のあたしたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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