高松塚とキトラ 古墳壁画の謎

著者 :
  • 講談社
3.00
  • (1)
  • (0)
  • (4)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 14
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062145008

作品紹介・あらすじ

「被葬者は誰だ」「画家は誰だ」「壁画をダメにした責任者は誰だ」-両古墳は、この三大トピックばかりが注目されてきた。しかし、壁画そのものにこそ、古代の精神世界を知る豊かな手がかりがある。ふたつの古墳壁画の画家は同一人物であり、唐への留学生だった。画家像の真相に迫り、中国の古代思想や絵画資料を参照しつつ、ひとつひとつの壁画にこめられたメッセージを浮き彫りにする、著者渾身の力作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 奈良県明日香村にある高松塚古墳とキトラ古墳。
    徒歩で15分ほど離れているこの彩色壁画を有する2つの古墳について、被葬者が誰であるかは墓誌がない日本の古墳においてはかなり難しいなか、同時代の中国や朝鮮半島の古墳などからどのような意図で壁画のモチーフが描かれたのかを考察した本。

    著者はキトラが先、高松塚が後に造られたものとして、壁画は同一人物によるもので、キトラは魂の昇天をメインに、高松塚は肉体とともにある魂魄の魄の鎮魂をメインにモチーフが選ばれ作画されたものと考えているようでした。

    日本の古代史オタクたるためには、やはり同時代の中国史やその思想を避けて通ることはできなさそうだ。
    そのうち時間をとってそのへんをしっかり学んでみたいと思いました。

  • 多分世間では一番興味があると思われるキトラ古墳の被葬者が誰であるかは触れず、タイトルの通り壁画について主に高松塚古墳を比較対象とした壁画オンリー本。一般大衆受けするかどうかは疑問であるが、「こんな壁画がありました」程度で飛ばす本が多い中、異色な本である。但し、文章は読みにくい。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1958年生まれ.阪南大学国際観光学部教授.

「2021年 『河内平野中部観光資源調査報告』 で使われていた紹介文から引用しています。」

来村多加史の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×