空で歌う

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 56
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062145367

感想・レビュー・書評

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  • 空ってタイトルについてるのに、真っ黒な装丁で。そこに惹かれた。
    とても興味深いお話だった。
    何回も読まないと輪郭がつかめない、感触がつかめない。
    そうでもない?そうでもないのかな?
    人に勧めてみたいな。落ち着いたらもう一度読みたい。
    全く違う感性に触れることが出来た。

  • 心がざわざわして仕方ない。自分が知り得ない「男性」という物がすこし見えた気がする。すべてではないしすべての男性でもないけど。

  • 2009.5
    「空で歌う」
    妻に内緒で亡き兄の元カノと旅に出る。
    少々不思議な関係の二人の旅。
    兄の幻影を求める旅、決別の旅、どっちを望んでいたのか、ちょっと気になる。
    彼女に惹かれていく想い。
    妻を想う気持ち。
    いろんな気持ちが入り混じって複雑。
    かなり複雑。
    でもロードムービー的に読むと面白い。
    あまり親しくない人が旅をする設定ってけっこう好きだ。

    「木曜日に産まれた」
    苦しすぎる。
    見守ることしかできない男の立場。
    バランスを保つために平静を装う。
    ラスト、ちゃんと泣けてよかった、と心から安堵した。

  • 変わり者だった兄との思い出を振り返りながら、兄の元恋人と種子島に向かうロードムービー風の表題作の他、流産してしまった妻との関係性を計りかね、いっそ自分が妊娠し産みたいと思う男の心の動きを追った中篇の2つの物語が収められている。
    どちらも、挿入されるエピソードが印象的。
    死んだ金魚を凍らせて、5つの風船に赤い糸で結わえ付けてクリーム色の空に放つ少年の姿は目にまざまざと浮かぶようだし、「木曜日生まれの子は遠くへ行く」という意味ありげな言葉も印象的。この格言(ではないか)、はじめて知ったけどマザーグースの一節らしい。
    表題作『空で歌う』のラスト、なぜこのタイトルになったのかというのがわかるくだりのエピソードも、ああそういうことなのか、とはっとさせられた。

  • 表題作は、回想でしか登場しない「兄」の人物像が最後まで読んでも謎だった。物語の設定としては好きなのだけど。
    もう一つの短編は以前文芸誌掲載時にも読んだが、やっぱりぐっとくる。主人公と同世代だからかもしれない。
    装丁も素敵だし(帯が良し)、次回作も楽しみな作家。

  • ん?

    って感じ。捉えている世界も、空を題材とした話も、好きなはずなんだけれども。
    はじかれてしまった気がする。
    「32歳の男が、死んだ兄の恋人と旅をする。」
    それだけなんだけれど。
    別に、何をしても良いとは思う。
    それでもひっかかるのは、多分、夜の部分の描き方。
    「男ってさぁ…。何でこう、情けないの?」と何もわかってない私ですら、うんざりする図々しさ。
    これが書きたいものの1つだったとしたら、それはそれでよいのかもしれないけれど。
    誰に、伝えたくて書いたのだろう??

    一緒に入っていた「木曜日にうまれた」の方が、迫ってくるものがあった。
    赤ん坊を産めるか産めないかは、男女の大きな分かれ道。

  • 事故死した兄の,元彼女とふたりで、種子島へロケットの打ち上げを見に行く32歳の男

    年上の妻の流産をきっかけに
    心のやり場を失っていく青年

    中編2編

    どちらの「男」もじわじわと情けない

  • 表題作と「木曜日に産まれた」の二篇。

    個人的には「木曜日に産まれた」のほうが印象的。
    語り手の男性の目線で描かれる、作中のまとわりつくような人の営み、匂いが読んでるこちら側にも迫ってきて気持ち悪くなった。

    この著者の作品は初めて読んだけど、あまり肌に合わないかなあ。特に表題作は説明のための描写が多い気がして気になった。

  • 事故死した兄の元彼女と兄にまつわるロケットの打ち上げを見に行く弟の物語の表題作と妻が流産した年下夫の子供への想いを書く『木曜日に産まれた』の二作品収録。
    どちらも死が底にある話でどろりとしていました。
    男性の気持ちは色々と複雑で難しい…。

  • せつない。
    そばにいるだけが愛じゃないのかなぁ。遠いところからじゃ聞こえないじゃない。
    なのになんでもう忘れられないくらい頭の中にメロディ響くんだろう。
    『木曜日に産まれた』も誕生日テーマのお話。
    男の人は繊細なんだ。
    大切な存在を想う時、孤独ではない。

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著者プロフィール

作家

「2015年 『Happy Box』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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