- Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062145657
作品紹介・あらすじ
図と文章で本質を示す。仕事にも、勉強にも、これが理想の学習法だ。
感想・レビュー・書評
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凡庸なコミニュケーション論。
別に言っていることも新しくないし、切り口に斬新さがあるわけでもない。
ただ大事なことは突いている。
「アクティブ学習」、自分の尺度を持つということ、「陰」の知識といったトピックが印象的だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「みる」「わかる」「伝える」とはについてわかりすく書かれていてなるほどと思わされることが多い。指導やマニュアル作成、事故防止の観点など興味深く読めた。わかったような気がするが完全に理解のレベルに到達できないのは、「みる」「わかる」「伝える」ことが実際に行動としてできていないからだろうな。以下覚書。「みる」は、3現、本質を見る視点を持って、視点を変え、全体をみる、見えなくなる傾向を知り、逆演算、時間軸、仮想演習をする。「わかる」は、要素・構造の一致・新たなテンプレート構築、現象を直観で理解、行動と結果とその理論が結び付いてこそ、アクティブ学習、真の科学的理解、具体と抽象、暗黙知を知る。「伝える」は、要素・構造・テンプレートの一致、相手にむしりとらせる、知識化と記述が必要、マニュアルは形骸化とメタボリック化しやすい、文字・絵・実物で具体化、陰陽・裏図面・個で考え集団で共有、共有知。
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失敗学で有名な著者による情報の取得や伝達についてのアドバイス
実務レベルでの人間の活動を軽く分析していて
仕事や教育現場で役立ちそうな感じ -
【図書館】私が何となく考えていたことがズバリ表現されていた。マニュアルは守るためにあるが、変えるためにもある、など。図解がシンプル。引き継ぎの考え方や教育の考え方の核心を突いている。
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説明の物足りないところもあるが、思考ツールとしては十分意味をなしている。
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文科省がアクティブラーニングを流布する前に、この人が提唱していたんだなあ。素地をつくる。知識を得たいと思わせる。そんな工夫がアクティブラーニングをつくる。形態や活動内容ではない、気概というかレディネスみたいなものなんだな。知りたい、学びたいといかに生徒に思わせるかという発想がない限りは、おそらくアクティブラーニングは形骸化された流行りものとして流れゆくのだろう。ただ、図が驚くほどに見にくい。図を書き込むことにより、より理解が困難になっているという最悪のパターン。
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「失敗学」の畑村さんの一冊。サッカーでいう「止める、蹴る、走る」のようなコミュニケーションの基本動作について書かれていて、改めて考えてみるとそうだよな、と考えさせることが多かったです。陽と陰のどちらの知識も伝えると理解が進む、という部分なんかは技術を仕事にしているととてもありがたい情報だと思いました。こうしなかったらどうなるかがわかれば、そのメモを書いた人の思考も見えてくる。より伝えるためにはどうするか、をもっと考えないとなと思いました。
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失敗学やコミュニケーションとして体系的にまとめてある。ちょっと難しい。
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「みる」「わかる」「伝える」ことのポイントの解説書。
わかるためには「構成要素」とその「構造」に分ける必要がある。要素がなにかとそれがどのような構造になっているかがわからないと理解できない。
それが「理解のためのテンプレート」となるのだから。 -
「失敗学」で有名な畑村先生の「観察力、理解力、伝達力を鍛える本」で、大切なことがとてもわかりやすく書かれています。
一番、気に入ったのは「ベストの伝え方はむしり取らせる」という章で、そこには次の文章が書かれていました。
このように本当に知識が欲しくなるときに、その人の頭の中には知識を獲得するための受け入れの素地ができるのだ。
伝える側の多くの人は「伝え方をなんとかすれば」という「レバ」の視点で考えている。でも実際は、相手の頭の中に受け入れの素地がつくられて知識を欲しがる状態にならないことには、知識がきちんと伝わることはない。受け取る側が知識を「受け取りたい」と思う状態をつくることが大切なのである。「レバ」ではなく「タイ」の視点で考えなければならないのだ。
……略
だからもしあなたが伝える側だったら、最初に考えることは、知識をむしり取れるような状況を作ることなのである。
もちろん、この後に、伝える側のテクニックの話も書いてあり、それはそれで素晴らしい内容なのですが、「受け取りたい」と思う状態を作ることは本当に重要だよなぁとあらためて思いました。