生協の白石さん お徳用エディション

  • 講談社
3.72
  • (15)
  • (29)
  • (20)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 193
感想 : 35
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062146326

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 生協にこんな人がいたなんて。やるな~生協 。

    彼は、学生から来たひとことカードの質問に、ユーモアを交えながら回答しています。これが、笑ってしまうほど面白い。

    うちにもそのような人がいたらと思わずにはいられません。百聞は一見にしかずです。まず、私が一番面白いと思ったものをいくつかあげてみます。


    「生協への質問・意見、要望
     モビルスーツをおいて下さい。
    [所属]K科 [お名前]逆襲のTim

    生協からのお答え
     平和の維持を願うおもい、当生協も持ち続けています。聞いたところモビルスーツとは兵器のようなものとの事、生協としてはお断りせざるを得ません。
     世情が変わりほかの店で置き始めたとしても、当店は常に武装解除してお客様と向き合いたいものです。」
    (増えたひとこと10、P.21から引用)


    この一見ばかげた、というか生協のひとことカードにはまず書かないであろうことを書いてくれた農工大生に謝意を述べたくなりますね。さすが理系。ぜひとも、作ってください、農工大生。ちょっと脱線しますが、ガンダムってかっこいいですよね。自分、あれけっこー好きっす。なんでって言うと、やっぱり洗練された外見。あれに乗って宇宙を飛び回る。男のロマンですね。自衛隊なんかやめて、ガンダム軍団とか作れたら、無敵だと思うんですけどね。そしたら、バンダイの著作権料はどのくらいになるんでしょかね。ちなみにですが、現在の科学技術では、作ることは可能みたいです。ただ、あんな巨体を動かすにはとてつもないくらいの高性能のコンピュータが必要らしく、またあの巨体が動くために、チョー重いエンジンが必要で、時速はひとけたのようです。また、ガンダムの武器のなかで最もかっこいいいのは、ビ-ムサーベルではないでしょうか?しかし、残念ながら、現在の科学では、ビームをとどめておくことができないようです。残念です。間違いっていることがあれば、指摘してください。
    それでは、もう一つの例を。


    「生協への質問・意見、要望

     おっぱいもみたい

    [所属]--- [お名前]童貞

    生協のお答え
     その衝動、牧場での勤務に生かしてみてはいかがでしょうか。北海道等へ行かれる際の航空券は当店で手配可能です。
     北海道と言えば名産品の宝庫ですが、あまり私共のはお気遣いなく。貴重な体験が最高のお土産です。 」
    (増えたひとこと18、P.29から引用)

    この質問、下手したら放送禁止用語のオンパレードにもなりかねません。それを見事に帰し、男の宿命ともいえるこの衝動を牧場、牛の乳に結びつけたユーモアセンスにはもーう脱帽です。白石さんがこれほどまでになったのは様々な要因があると思いますが、今回はその中のユーモアセンスから見てみると、上の例からは、予想されうる答え、つまり、「おっぱいもみたい」から我々が予測する答えからまったく関係のない「牧場」での乳しぼりという、かのソフ○バンクも一杯食わされたというであろうくらい「予想外です」の答えをもってくる。(古くてごめんなさい。)それが、白石さんの文章にはあるのではないでしょうか。
     次の例を見てみましょう。

    「生協への質問・意見、要望
     単位がほしいです
    [所属]--- [お名前]---

    生協からのお答え
     そうですか、単位、ほしいですか。
     私は単車がほしいです。
     お互い、頑張りましょう。 」

    (ひとこと12、P.65から引用)

    白石さんの面白さはここにも垣間見えます。「単位」と「単車」。「単」という漢字は共通。しかも、「ほしい」という述語で文章を構成する。これは、昔からのある対句たいなものではないでしょうか。日本人の笑いのつぼっていうのはぜーんぜんかわってないんですね。むかしも、今も、結局はダジャレなんですね。

  • 購入ではなく立ち読みという形ではありましたが読ませて貰いました。
    生協に勤めている方が「一言カード」に書かれた文面に対して返答をしていくものなのですが「斜め45度の回答」をする面白い話です。
    普通お客さまカードに書かれるのは大抵は意見、質問、苦情とその辺りですが、大学にある生協は一味も二味も違っていました……。
    Blogで一部が読めますので興味がある方は「生協の白石さん」で検索してみて下さい。

  • この本からは白石さんの人徳の高さが伺える。

    これほどユニークな回答ができて

    かつ粋な返し・・・なかなかできないと思う。

    「自我を捨てたいけどどうすればいいですか」という質問に

    「収集日を見渡しても自我は捨てる日がありません。

     大掃除の時期ですが、捨てるのは部屋のホコリくらいにして

     ご自分の自我を誇りにしてください」みたいな。

    掛け言葉がうまいんだよーほんま!

    見習いたいけどこればかりがセンスも要るよねw

    てことで感心したセンテンスでした♪

  • どんな難題にも真摯に受け答えされているのがたまらない!!
    さすが生協の職員!!と言いたいです。
    こういう人、最近少ないですよねぇ。
    不真面目だった学生を真面目にしてくれそうです。

  • TOUCHING WORD for Future Generations : どうやら、愛は非売品のようです。もしどこかで販売していたとしたら、それは何かの罠かと思われます。くれぐれもご注意ください。
    http://www.touchingword.net/detail.php?id=980

  • 白石さんみたいな人になりたい。

  • ずーっと気になってて、ようやく読めました!
    ちょっとブームは過ぎ去った、かな?生協の白石さんです。

    突飛なことを書く農工大の方たちも面白かったんですが、それに返答する白石さんのユーモラス&引出しの多いこと!びっくりです。
    個人的に「愛を売ってください」のカートが良かった…、いやぁ、非売品ときて、それに続く言葉がよい。なるほどって感じです。

    本の最後の方、「いっぷう変わったビジネス書」ってのは納得かも。
    仕事において人の話を聞くってのは大事だよね、大事ってわかってるのに、なかなか実践できないし難しい。
    まだ「後輩」ができるのは先だけれども…「上司」って立場になったとき、人の話を受け止めるような、広く深い人間になりたいもんです。

  • 2005年刊行の「生協の白石さん」に、新作書き下ろしがほんのちょっとのお徳用。
    図書館で借りて読んだのだが、前作を持ってる人間としてはもう少し新作を載せて欲しかったのが、正直な気持ち。正直、この量なら持ってる人は購入しない方がいいと思う。
    しかし、何で今なのかな? でも、白石さんの接客業への心意気は見習いたい。

全35件中 21 - 30件を表示

白石昌則の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×