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Amazon.co.jp ・本 (290ページ) / ISBN・EAN: 9784062146470
作品紹介・あらすじ
核爆発「5分前」の世界を直視せよ。
ヒロシマ・ナガサキ以来、今日ほど、人類が核の使用に近づいた時はない――。まるで“亡霊”のように政治指導者やテロリストにまとわりつく「異形の兵器」と手を切るには、どうすればいいのか?ボーン・上田賞受賞記者が足かけ5年を費やした、日米政府高官・各国の核技術者ら延べ500人を超える綿密な取材をもとに描く、迫真の政治ドラマ――。
「日本の動きは決定的だ。日本が核武装を選択すれば、核不拡散体制の崩壊を意味することを、自覚しなければならない――」――(ノーベル賞受賞学者、トーマス・シェリング)
みんなの感想まとめ
核兵器廃絶に向けた現代の動向を深く掘り下げた作品で、政治的背景や国際的な取り組みを詳細に描写しています。著者は、米国の核政策や新たな脅威に対する戦略を、豊富なインタビューを通じて明らかにしており、冷戦...
感想・レビュー・書評
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核廃絶をめぐる動きをおさらいするために【赤松正雄の読書録ブログ】
このところ核兵器廃絶に向けてのいろいろな動きが見られる。オバマ大統領の昨年4月のプラハ演説に先駆けて、キッシンジャー、シュルツ氏ら4賢人と呼ばれる米国のかつての指導者たちが核兵器廃絶について発言をしたり、日豪両国がICNNDという共同イニシアティブを立ち上げている点などとりわけ興味深い。昨秋に専門家に、お勧めの本を訊いた。そのときにあげてもらったのが太田昌克『アトミック・ゴースト』である。一度読んだものの、なかなか頭に入らない。で、昨年末に二度目の挑戦。今度は一転、よく分かった。時系列通りの章立てでなかったから苦労したのかも知れない。
共同通信の記者として、現場感覚に貫かれた幅広いインタビューが展開されており、ブッシュ政権の核政策をおさらいする上で、これ以上の本はない。恐らく、太田さんは今オバマ政権下の核をめぐる動きを書くべく準備をすすめているのではないか。
ちょうど、時期を同じくして日経新聞国際部のK記者が同紙上に核問題を知る上で欠かせない本について紹介をしていた。かつて彼は政治部記者時代に公明党を担当。彼は中嶋嶺雄先生の東京外大の教え子ということもあり、いろいろと付き合う機会が多かった。その後、国際部に移動、オーストリアに転勤するなど国外に出ていた。その彼のお勧め3冊のうち、テレーズ・デルペシュ『イランの核問題』を読んでみた。イランを軸に「核」に関心を持つ国々との関係をコンパクトに解説しており、米国のフォレンアフェアーズ誌でも絶賛されていたようだ。ちょっと簡単すぎて物足りないところもあるが、イランをめぐる国際社会の核事情が手にとるように分かった気になるのが嬉しい。
核廃絶に向けての取り組みも新段階に入った。これまで与党の一員として矛盾に充ちた政策判断をしていた傾向が強かったので、このあたりで気分を一新して新基軸を打ち出したいと思っている。その矢先にいい刺激を受けた。
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