- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062147118
感想・レビュー・書評
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まさきとしか先生はサスペンスで刺激的な作品のイメージだったので、今回のようなお話は意外でした。
全体的にふわっとしている印象で、正直モヤモヤもありました。
人として宜しくない場面もあったりしつつ……
どこか物悲しい話ばかりでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
心霊的な存在をモチーフにした短編3作
・夜の空の星の
・天国日和
・散る咲く巡る 第四十一回北海道新聞文学賞受賞作
幼い頃に出て行った父親のとの関係に悩む娘や、死んだ人からのラブレターに依存していく女性、桜の木の下で彷徨う地縛霊とちひろ、など。
作者独特の描写方法を感じられる作品。 -
時は坦々と刻まれていくのに、取り残されたような気分になる。誰かと一緒にいるのに、深いとても深い孤独の中に取り残されたような気分になる。
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ん?これホントにまさきとしかさんが書いたの??
不思議系だし、フワッとしてて、モヤっとするんだけど。 -
三編収録
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第41回北海道新聞文学賞受賞作「散る咲く巡る」ほか、現代を生きる女性の目に見えず手に取れないものへの思いを巧みなストーリーで描いた傑作。―ヒロインに寄せる作者のおもいが全篇をつらぬいている。感受性に富む、ファンタジックな佳篇―選考委員・原田康子氏。
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表題作のほか、「天国日和」 「散る咲く巡る」
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なんというか不思議な物語たちである。いずれも女性である主人公たちには、生きるうえでの確固とした根っこがないように見える。どう生きていいのか手探りするように、ゆらりふわりと漂っているような、ほんの少しだけ浮かんだまま歩いているような、頼りなさを感じるのである。なにも求めていないようでもあり、奥底には求めてやまない何かを抱え、渇きを癒すことができないもどかしさに、打ちひしがれているようでもある。魂とか、霊とか、業とか、そんな言葉も思い浮かぶ、やるせなく切なく哀しくあたたかい一冊である。