ピンクの神様

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 179
レビュー : 46
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062147880

感想・レビュー・書評

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  • 聞いてほしい誰かに、意を決して悩みを打ち明けた時
    「なぁんだ、そんなことで悩んでたわけ?」という言葉で
    済まされてしまうのは、かなり辛い。
    打ち明けた悩みより遥かに大きなダメージを受けてしまうことだってあります。

    数少ない女性消防士として働き始め、友達とすれ違う女の子。
    娘が入園した幼稚園で、ママ友デビューに緊張する若い母親。
    家庭での鬱憤を、学校で女王然と振舞うことでしか晴らせない小学生。
    職場での女同士の小競り合いにうんざりし、家をジャングル化してしまう女性。
    罪の意識に縛られ、小さな文房具店で囚われ人のように生きる女店主。
    仲良しグループに居続けるため、柄にもないキャラ作りに追われる中学生。
    女友達に裏切られ、友情が信じられなくなって男に逃げ込もうとする女性。

    閉じられた小さな世界で彼女たちが抱える悩みは
    女性なら誰でも、これまでの人生の中で通過してきたものだったり
    たぶんこれから味わうことになるであろうものだったりして、胸がしくしく痛みます。
    でも、ひょいとさりげなく手を差し伸べてくれる人や
    肩の力をぬいて、ふと明日を思う余裕が生まれる瞬間が
    ちゃんと用意されているのが、とてもうれしい。

    7つの短編それぞれの人物相関図が、はしっこでちょこっと繋がっているかのような
    登場人物たちの奥ゆかしい繋がり具合も素敵。

    ずっと児童文学を書いてこられた魚住直子さんらしく
    ひとつひとつの言葉が、読者に誤解なくまっすぐ届くよう
    本当に丁寧に綴られていて、文章の清々しさにも心打たれる1冊です。

  • 短編

    女性消防士として働き始めて、高校時代の友人と距離ができたことに戸惑いながらも前に進むすず

    娘の保育園でお母さん付き合いに苦労する可奈子

    両親の不仲のストレスを友達をいじめて憂さ晴らししていた葵が見つけたホームレス

    転職先の人間関係に悩み始めた文子が部屋に観葉植物をおいて変わった日

    過去の自分から逃げて遠い場所で生活をする典子が出会った人たち

    新しい環境でどういうキャラで友達と付き合えばいいのか悩んだ修学旅行であった出来事

    彼氏と引っ越してきたアパートで出会ったおっせかいなおばさんの温かい本音

    こういう感じだよね!
    非・バランスとか超・ハーモニーとか
    中学生のときに読むとまたいいんだよね)^o^(

  • 「だれにでも、眠れない夜がある。」

    人から見ればささいなこと、でも当人にとってはこんなに難しいことはない。
    ニンゲンカンケイに悩む年齢も境遇も違う7人の女性を描いた短編集。

    小さい頃に悩んでいたことも、大人になっても違った形でまだ悩んでいる……って読者である自分自身も思っていることを、淡々と描いていて、ちょっとビターな感じがありますが、読後感は悪くありません。
    できれば、女性以外の視点や、もっともっと年を取った女性の視点でも描いてあると良かったかなぁと感じました。
    個人的には消防隊員になった女性を描いた「卒業」がツボでした。

  • 菜飯屋を読んで、魚住さんを攻めたい、と
    手に取った一冊。

    表題を含め、女性には思い当たる節だらけの
    毒を孕んだ話たち。

    読むこと自体がデトックス。
    さらさら読了

  • ヒヤヒヤしたり、いやな予感がするような、でも読んでいて楽しかった。

    ピンクの神様。
    いると思った。

  • 人間関係って面倒くさいもの。いくつになったって人間関係の悩みは尽きない。そんな人間関係の悩みを綴った短編集。あーこれわかるなぁって思ったり、過去を振り返って苦しくなったり。児童文学の名手魚住直子が大人に贈る短編集。人間関係に行き詰った時に手に取りたい本。2012/677

  • いたい。小さく狭い万華鏡の中で不安の小石が暴れまくるいたさ。
    気に入ったのは「みどりの部屋」だな。

  • そうそう。おんなのひとって、こんな小さな世界でいじいじ悩んだり、何もかも大げさに捉えて、ほんとうにめんどくさいんだよねー、って思いながら読んだ。
    私も、その「おんな」の一人だ。

  • 昨日の夜にこの本を読み始める前の日中の出来事。

    電車内で近くに立つ女子高校生3人の会話。
    スマホを見ながら「先輩」達について、化粧がキャバ嬢みたいだのおばさんみたいだの、持っているバッグがダサいだのと悪口を言っていた。
    察するに、スマホには大学生になった先輩達の写真が有ったのだろう。一番悪口を並べ立てていたのは3人の内のひとりなのだが、「こういう子に限って、当の先輩の前では甘い声で「せんぱーい!」とか言っちゃって、可愛い後輩ぶるんだろうな」と観察していた私も意地が悪かったかな?

    夜、この本を読み始めて、日中の彼女達と自分自身を思い浮かべた。
    女のいやな部分がよく書けているが、どのお話も前向きに終わっているから良かった。

  • 題名はおもしろいと思ったけど、内容はただ綴られただけの印象。
    文章構成などは丁寧だけれども、それだけ。

    女子のあるあるの話を少し品良く書いた本。

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著者プロフィール

1966年・福岡生まれ。広島大学教育学部心理学科卒業。『非・バランス』で第36回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。『Two Trains』で第57回小学館児童出版文化賞、『園芸少年』で第50回日本児童文学者協会賞を受賞。作品に『超・ハーモニー』『クマのあたりまえ』『いろはのあした』『てんからどどん』『いいたいことがあります!』などがある。

「2019年 『みかん、好き?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

魚住直子の作品

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